エアライン受験対策マガジン第4回「接客適性を磨く」
元・エアラインスクール未来塾の上野博美です。このマガジンでは、エアライン受験希望の方々に役立つ情報をお届けしています。
合計32年のエアライン受験指導の知識と経験と独自分析をもとにお話ししています。スタンドFMでも同じ内容でお届けしていますし、1週間に一度くらいの割合で、YouTubeでもこの内容をまとめてお話しできたら、と思っています。
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尚、独自分析によるオリジナルの内容をお届けしていますので、ご自身で役立つと思う部分だけ取り入れられることをお勧めいたします。合格を保証するものではありませんので、ご了承ください。
「接客適性を磨く」
先日CA合格に必要な3つのポイントをお伝えしました。
1 性格
2 適性
3 能力
です。
全てのエアラインで必要なことですが、会社によってその優先順位が違うということも書きました。
人気のエアラインであるJALは、
1 性格
2 能力
3 適性
の順番だと思っています。
ANAは、
1 適性
2 能力
3 性格
だと思っています。あくまでも私分析ですが。
この3つのうちの「適性」には「外見的適性」と「内面的適性」があると思っています。今日は、内面的適性である「接客適性」についてお届けします。
例えば、機内で客室乗務員がお客様から呼び止められ、「お水をくれる?」と言われた時、あらゆる対応が考えられます。あなたならどうするか、考えながら読んでみてください。
ケースA
「お水もらえる?」
「はい、かしこまりました」
カップにお水を入れ、トレイの上に乗せて持っていき、渡す→「ありがとうございます」
このケースだと、残念ながら接客適性があるとは言えません。なぜなら「言われたことだけをやっている」からです。
ケースB
「お水もらえる?_」
「かしこまりました。お水は冷たいものでよろしいですか? 」
「いや、常温がいいな。薬を飲むので」
「お白湯の方がよろしいでしょうか」
「そうだね。お願いします」
「かしこまりました」
と言って、お白湯をカップに入れ、おしぼりも一緒に持っていく。
「お待たせいたしました」
「ありがとう」
おしぼりの意味は、今は少なくなっていますが、もし顆粒や粉の薬だった場合、溢れても拭くことができるからです。
お水ではなく、お白湯を提案したのは、お白湯の方が薬が溶けやすいと言われているからです。
「接客適性を磨く」ポイント
1 頼まれたことに対して、しっかり返事をする
2 必要なことは質問する→短い質問 1、2問程度で終わる お客様の様子によっては、質問が必要ないこともある
3 プラスアルファで何かできることはないか、を常に考えて行動する
いかがですか?
誰でも言われたことだけをする方が、確かに楽です。
しかし、お客様に喜んでいただくためには、言われたことだけをしていても難しいです。そこに笑顔や丁寧な対応があったとしても、人の心を感動させることはできません。
「もし質問して嫌な顔をされたらどうしよう」
「怒られたらどうしよう」
という気持ちはわかります。だからこそ、的確な質問を、数少なくすることが大事です。
だからと言って最初から全てうまくいくことは、まずありません。
さっきはうまく行ったのに、同じことをしても今度のお客さんからは嫌な顔をされた、ということだってあり得ます。
だからこそ、接客は難しいし、だからこそやりがいもあるのだと思います。逆に、思ったことを質問して、それがすごく喜ばれることもあるのです。
大事なことは、一歩踏み込んでみる勇気。
踏み込んでも良いな、と判断したときはやってみましょう。
仕事ができるCAは、お客様が搭乗中からお客様の様子を見ています。
この方はどんな人なのか。
一歩踏み込んでもいいのか、どうか、を見ています。
もしあなたが今接客の仕事をしているのでしたら、ぜひ職場で生かしてみてください。
接客の仕事ではない、という方も、職場または家庭、プライベートでできることがないか、やってみるとあなたの接客適性が磨かれていくかもしれません。日々の積み重ねで、今まで気づかなかったことに気づき、見えなかったものが見えるようになります。
そうなった時、あなたの接客適性は磨かれていますし、これらの経験も面接でお話しできる体験談となるのです。
最後に
今日は、内面的適性の一つである「接客適性」についてお届けしました。最近は、この接客適性を重視するエアラインが増えていると感じます。
あなたの夢実現のためにも、いいなと思ったらやってみてくださいね。
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