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最近の地衣類観察

地衣類観察は私の趣味の一つですが、Facebookの地衣類ネットワークにほぼ投稿しています。できれば多くの人に知って欲しいので観察日記も増やしたいと思います。

地衣類は菌類と緑藻などの光合成生物との共生体で、樹皮や岩、壁やガードレールなどどこにでもいます。よく目にするのは街路樹に付いているものです。ですが、誰も生き物とは思っていない。私自身知って1年半ぐらいで、その存在に気が付かなかったことに衝撃を受けました。
上の写真だと、葉っぱのようなウメノキゴケが目立ちますが、周囲のまだら模様もそれぞれ地衣類です。拡大すると丸い円やくねくねした文字のような線が見えてきます。子器といって、キノコの傘のように、胞子を飛ばす器官です。ウメノキゴケには付いていませんが、胞子ではなく主に無性生殖で増えるのだったと思います。

私の住んでいる石垣島では、模様のような地衣類(痂状地衣類)が多くて、葉っぱのような地衣類(葉状地衣類)はコフキジリナリア(下の写真)という白っぽくて見た目は痂状地衣類と見分けがつかない種しか見ていなかったのですが、とうとうメジャーな葉状地衣類のウメノキゴケを見つけました。沖縄本島でも今帰仁城址でしか見たことがありません。

下に示すのがコフキジリナリアとヒイロクロボシゴケで、街路樹でよくみます。メジャーな地衣類で、よく似ていますが、UVライトを当てるとヒイロクロボシゴケは黄色く見えます。

コフキジリナリアとヒイロクロボシゴケ
下のべったりなのがコフキジリナリア
上のまばらなのがヒイロクロボシゴケ

ウメノキゴケは葉っぱのように指でめくることができて裏側(腹)の色や偽根など根っこのような器官などを参考に種を同定します。葉っぱのようなものは地位体といって、菌類が作る組織で、中に緑藻やシアノバクテリアなどの光合成する生物を住まわせて、いわば飼育しながら栄養をもらって生きています。糧として流れてくる雨や光を利用していて、木にはただ場所を貸してもらっているだけで、基本、木には悪さをしていません。

ウメノキゴケは、石垣島で山の中でも観察したのですが、全然見つからなくて、たまたま彗星観察のついでに行ったバンナ公園のなかで発見しました。西口から入って出会い橋のそばの展望台周辺です。

ウエノキゴケ
裏は茶色っぽい
多くの地衣類

拡大すると特徴的な模様が見えてきます。

私は専門家ではないので、種の同定は怪しいのですが、地衣類の先生に教えてもらっているので、わかるものは記載していきたいと思います。

今後も観察日記を続ける予定です。

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