あの選手が食べたかもしれない⁉栄養と料理を考える
皆さん、こんにちは。
管理栄養士の吉村俊亮です。
今回は、サポート選手に実際に提供していた料理について書いていきたいと思います。
僕は今まで自分のレシピを公開することはほとんどなかったのですが、このような時期なだけにスポーツをしている人たちは思うようにトレーニングや練習ができない日々が続いている人が多いかと思います。
また、お父さん・お母さんもスポーツをしている子供に対してどのような料理を出したら良いのかということも悩まれているかもしれません。
どこまで参考になるかは分かりませんが、少しでも僕のレシピが皆さんのお役に立てるのであればと思い、このnote内でご紹介したいと思います。
スポーツ選手が食べる食事は特別??
もしかしたら、スポーツ選手の食べている食事は特別なものなのではないかと思われている人もいるかもしれません。
世界で活躍する選手のことはやはり気になりますよね。
しかし、スポーツ選手だからといって特別な食材を使用することもなければ、特別な調理法をするわけでもありません。
皆さんのご自宅でも作れるようなものを提供しています。
ただ、唯一違うとすれば、その時の選手の状況(試合スケジュールや体調など)に合わせて、料理を考え、エネルギーや栄養素の計算をしたうえで、選手に食事を提供していることです。
これに関しては、ご自宅で実際におこなうことは非常に難しいかと思います。
この点に関して言えば、特別なのかもしれませんが、、、
栄養バランスを考える
ご自宅では、なかなか栄養価計算をすることは難しいですが、ポイントを押さえると計算をしなくても栄養バランスの整った食事を作ることができます。
そのことについてもインスタライブを含め、皆さんにお伝えできれば良いなと思っています。
今日、ご紹介する料理は和食というよりは洋食に近い料理ですが、洋食の場合は基本的に脂質からのエネルギー摂取が思っている以上に高くなってしまうことが特徴です。
というのも、調理の行程の際にオリーブオイルやバターを使用することが多くなるからです。
和食と比べると、断然脂質の割合が高くなります。。。
本日の料理
前置きが長くなってしまいましたが、本日の料理をご紹介します。
この料理の栄養バランスも合わせてご紹介しますね。
【レモン薫る鶏もも肉の蒸し煮】
(材料)2人分
鶏もも肉(皮つき) 300g
イタリアンハーブミックス 少々
(※無い場合は、塩・ブラップペッパー・バジルをそれぞれ少々)
ブロッコリー 30g
パプリカ 40g
アスパラガス 20g
ミニトマト 50g
白ワイン 50g
有塩バター 10g
鳥がら顆粒だし 2.5g(小さじ1)
レモン果汁 7.5g(小さじ1/2)
(作り方)
➀鶏肉の両面にイタリアンハーブミックスを振りかけます
➁材料を食べやすい大きさに切ります
➂フライパンに鶏肉の皮面を下にして、焦げ目がつくまで中火~強火で焼きます。表面に焼き目がついたらフライパンから取り出します
④材料を耐熱の器に全て入れ蓋をして、180℃のオーブンで25分間焼きます。
25分経ったら完成です!
焼いている間に他の副菜などを調理できるので、時間も無駄にならずに調理できます。
この料理の1人前の栄養価は以下の通りです。
エネルギー 384kcal
たんぱく質 26.4g
脂質 25.5g
糖質 5.6g
食塩 1g
食物繊維 1.5g
洋食よりの料理になるので、やはり脂質からのエネルギー摂取多いことが特徴です。
これに、茶碗1杯のご飯と追加すると以下のようになります。
エネルギー 653kcal
たんぱく質 31g
脂質 26.2g
糖質 63.8g
食塩 1g
食物繊維 1.9g
実はこれでも栄養のバランスは整っていないので、副菜にポテトサラダやジャーマンポテトなどイモ類の副菜を追加で組み合わせることで、全体の栄養バランスが整ってきます。
食事の栄養バランスを考えるときに大切なのは、どの料理をどのように組み合わせるのかがとても大切になります。
ちなみに、もも肉の皮を剥いだバージョンの栄養バランスは下記になります。
エネルギー 244kcal
たんぱく質 26.2g
脂質 10.7g
糖質 5.6g
食塩 1g
食物繊維 1.5g
皮を剥ぐことで、脂質の量がガクッと減ってきます。
これに茶碗1杯の米を合わせると
エネルギー 513kcal
たんぱく質 30.8g
脂質 11.4g
糖質 63.8g
食塩 1g
食物繊維 1.9g
これぐらいの数値だと、栄養バランスは整っていていますが、たんぱく質が割合的に少し多くなっているので、副菜にはかぼちゃやれんこん、じゃがいもなどを入れたサラダにドレッシングを追加して、脂質と糖質の割合を少し増やしていくと、栄養バランスは理想的なものになってきます。
このように、料理で使用する材料を少し変えるだけで、全体の食事の構成が色々変わってきます。
栄養を細かく考えると、食事自体がとても難しく感じてしまいますが、栄養バランスを整えるためのポイントさえ押さえておけば、栄養価計算をしなくてもある程度バランスの良い食事を作ることができますので、是非ご参考にしていただけると幸いです。
次回はまた、来週の木曜日に更新をしたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。