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[シェアハウスつくっちゃおう] #1 三条生活の始まり 

2023年5月、私は新潟三条市に引っ越してきた。
きっかけは金工作家としての勉強のための弟子入り。
初めての新潟。縁もゆかりもないこのまちに、住み始めた。

東京に住んでいる頃はアサヒ荘というシェアハウスにいて、みんなの生活の音に囲まれながら過ごしていたので、静かな初めての一人暮らしは寂しかった。
知り合いもほぼいなかったので、引っ越して早速、アサヒ荘のメンバーの友達が紹介してくれていた方のお店に遊びに行った。

その方は絵本のお店omamoriの中で飲み物を提供する喫茶店『喫茶シンカイ』の店主で、以前家を探しに新潟に来た時に少し話したことがあった。お店に入ると、絵本屋さんの店主を紹介してくれて、話しつつ、注文をして、ゆっくりしていた。
絵本に囲まれて、美味しいケーキを食べつつ、鮮やかな色のソーダを飲む。
話したい時はカウンター、少し作業をしたいときはテーブル席へ。
とても居心地が良く、安心できる暖かい空間だった。
また来たいと思い、時間がある時にお店によって、通い始めた。家からも徒歩圏内で、夜のイベントにも参加するようになり、行くたびに新たな出会いがあった。喫茶店と絵本屋さんの店主のお二人はいろんな方を紹介して繋げてくれた。
そしてちょっとづつ、知り合いの輪が広がっていった。
「ここのお店是非いってみて!」とおすすめされ、行ってみるといい発見があり、好きな場所が三条の街中で増えていった。

omamoriで初めて注文したケーキとソーダ

古民家ホテル・カフェでのアルバイトを始め、三条での休日のルーティーンができてきた。土曜日は絵本屋さんで朝ごはんを食べてからアルバイトへ。
退勤後は図書館で作業をしたり、絵本屋さんやカフェでゆっくり過ごす。
家に帰ってご飯を作る。イベント・マルシェがある日は遊びに行く。

気づけば、友達が増えていった。少し寂しい時、人に会いたいときはお店にいけば誰かに会えるという安心感。その場でたまたま集まった人たちでご飯に行くこともあったり、次の週の予定を決めたり、とても楽しい日々を過ごしていた。

あそこに行けば誰かに会える。誰かと話せる。
あたたかい。ちょっとした嬉しい偶然。
「一緒にご飯に行かない?」「飲みに行こう〜」
「遊びに行こう!」「来週イベントあるけど一緒に行かない?」
とても嬉しいことにお誘いも増える。誘われたり、誘ったり。
その度にいろんなお話をして、いろんなことを知る。
仕事の面でも紹介いただいたり、イベント出展が増えたり。

仕事を通しての出会い、カフェでの出会い。仕事からプライベートでの交流も増えていった。

弟子入り先の工房を通して、燕三条地域の産業を知ることも増えていった。地域のイベントに参加したり、交流会やミーティングで名刺交換から仕事のつながりができたり。自分が想像していた以上にここには様々な面白い会社がいっぱいあることに改めて気づく。
いろんな方と交流する中で、燕三条地域では金属加工以外にも木工やビニール、縫製加工などさまざまな素材を取り扱う企業も多いことを知ったり、この地域の歴史を学ぶ機会も増えた。

そして何よりも、仕事でも、プライベートでも、出会った方々は自分がしたい事や興味のある分野で活躍している人が多く、とても楽しそうに見えた。

魅力の多いこの地域をもっと知ってもらいたい。もっといろんな人に三条に遊びにきてもらいたい。もっと自分も多くの人に会ってつながってみたい。
そう思い始めた。
そんなはなしを仲良くなった友達としていた。

つづく。。

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