Ayaka

彫金・鍛金・刺繍・絵などを通して表現をしています。思ったこと、感じたことを少しづつ自分の言葉で表現していきたいです。インスタ @uchiyamaaayaka https://vuchiyamaayaka.studio.site/

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マガジン

  • アサヒ荘のあれこれ

    • 4本

    クリエイターが集まるシェアハウス『アサヒ荘』にまつわる記事をまとめてます

最近の記事

私の苦手なはじめまして

私ははじめましての会話が苦手だ。 はじめまして、と自分を名乗ってから必ずと言っていいほど以下のうちのいくつかの質問をされる。 「日本人じゃないですよね?」 「ハーフですか?」 「日本語上手ですね~」 「ああ!やっぱり!顔が日本人じゃないですものね!」 「そこは日本人なんですね!」 相手に悪気がないことは知っている。 でも正直、それらの言葉をきけばきくほど、自分の中のもやもやが広がる。悪気がないと知っているからこそ、余計苦しくなる時もある。 高校生の頃「ハーフ」という言葉

    • アサヒ荘生活

      なかなか眠れない夜、私は6人で撮った「家族写真」を眺める。 「家族写真」に写っているのは5月末まで住んでいた、クリエイターが集まるシェアハウス、アサヒ荘の住人。笑顔でこっちを向いているみんなの姿に思わず涙がぽつんと流れてしまう。 私にとってアサヒ荘は初めてのシェアハウス生活だった。以前おくっていたホームステイ生活になかなか慣れず、少し息苦しさを感じているとき、縁があってアサヒ荘の管理人のあかねさんとつながり、アサヒ荘を訪れ、住人と出会い、2022年の1月から住み始めた。

      • ○○人とは?自分のアイデンティティの揺らぎ

        日本では「ハーフ」。 フランスでは、日本にルーツを持つフランス人。 私にとってフランス人であることは、ある意味あたりまえだ。 自分がフランス人であることを疑ったことはない。 フランス語を話し、父はフランス人、私はフランス人。 しかし、私が日本人であることに関しては明白ではない。 日本で生まれ、日本語を話し、母も日本人だが、私は常に自分の日本人としてのアイデンティティを探索し、常に自分が日本人であることを「証明」している。 私は怖い。日本語を忘れてしまうことが、日本語での読

        • 私のルーツ

          日本人は私を「ハーフ」と呼ぶ。 「ハーフ」という言葉が自分 のアイデンティティーに当てはまらない時期があった。 今でも正直わからない。「ダブル」も「ミックス」もピンとこない。 「日本人だ」と言っても、外国にルーツを持っているとわかった瞬間、 「日本人ではない」といわれる。 「フランス人だ」と言えば、外国人扱いされる。 私は日本人でありながらフランス人である。 日本語もフランス語も勉強して習得した。 なのに、なぜか、私は「日本人である」ことを「証明」しないといけない。

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        • アサヒ荘のあれこれ
          4本

        記事

          初めての一人暮らしの夜

          屋根に響く雨の音を聴きながら、今日の夜はなんだか静かだなと思ってしまう。 ガラガラという玄関の扉の音、「ただいま~」と床越しに聞こえる声、シャワーの音やドライヤーの音。居間に響く笑い声や話し声、階段を上る音、レンジの音、襖の音。 この17ヶ月ではっきりと聞こえるわけでもない音を聴きながら、だれが行動しているのかがだんだんわかってくるようになった。足音の特徴、ドアの開け閉めの音、声のトーン。 聴こえてくる床と壁越しの音を無意識にクイズのように誰の音なのかと目を瞑りながら、当て

          初めての一人暮らしの夜

          朝目が覚めて

          朝目が覚めて、「おはよう」。 寝る前に一言、「おやすみ」。 今日も新しい一日が始まり、終わって、明日が来る。 時には光る画面から、時には声で、その四文字が放たれる。 この四文字が心にしみて、身体がぽかぽかとあたたまる。 落ち着く。 どんなに大変な一日でも、どんなに苦しい日でも、 どんなに楽しい一日でも、どんなに幸せな日でも。 どんなに泣いた一日でも、どんなに笑った日でも。 私の一日は「おはよう」ではじまり「おやすみ」で終わる。 この四文字の温もりで私は今日も生きている。

          朝目が覚めて

          肩書がなくなること

          7月下旬、夏休みに入って私はぬるっと「学生」を卒業した。 就職するわけでもなく、ただ単に「学生」である期間が終わる。 海外で通っていた大学はもう卒業し、日本で留学生として大学に一年通っていただけなので、卒業式もなく、学生証の期限が切れるのを待つだけだ。 進学して学生を続けることは可能だが、私はあえて自分が甘えてしまう「学生」という立場から離れ、今後やっていきたい仕事に向けて進んでいく。 私は「学生」でも「社会人」でもない人間になる。 肩書きなんて関係ない、それだけが重要では

          肩書がなくなること

          なかなか東京を好きになれない自分

          2021年10月。9年間のフランス生活から離れ、1ヵ月の日本での夏休みを終えてから、私の東京生活が始まった。今まで東京には観光で何度か来たぐらいで、特に憧れたり、住みたいとも思ったことがなかった。 住む理由としては通いたい大学が東京にあるということだけだった。 自分の人生の一つの経験として東京に住むのも悪くない、いい出会いがあるだろう、とわくわくしながらもなぜか後ろ向きな気持ちで東京生活が始まった。 大学に通い始めて、私は東京にいることに対して少し息苦しさを感じ始めた。大

          なかなか東京を好きになれない自分

          シェアハウスを始めて一か月

          夜の0時8分。私は掘りごたつに入って途方に暮れている。 少し寂しい。心細い。 シェアハウスの共用スペースの居間は普段とても安心できて、暖かいはずなのに今日はなんだか少し寒い気がする。 誰もいないこの部屋を見渡しながらここでの一か月を振り返る。思い出す。 初めてここに来たのは去年の12月8日。10月からホームステイ生活をしていて、どうしても気を遣ってしまう生活に少し息苦しさを感じていて、新居を探していた。 金銭的に東京で一人暮らしをする余裕もないし、人といると安心するというの

          シェアハウスを始めて一か月