もっと評価されるべき9つのインディーゲーム
世の中には、もっと評価されるべきゲームがある。
いままで240以上のゲームをクリアしてきたが、とくに最近はインディーゲームを試すことが増えてきた。ここ数年でコンシューマー機でインディーゲームが遊べるようになったりSteamが台頭してきたりで、気軽に遊べる環境が整ってきたからだ。
遊んでいると「こんなに面白いゲームなら早く知りたかった!」と思うことも何度もある。そんな中、とくにお気に入りのゲームについてレビューしたい。
本記事では、多くのインディーゲームに出会えたNintendo Switchで遊べるゲームをピックアップした。
A Short Hike
電波も入らないような田舎に連れてこられて、やることもないので、しぶしぶハイキングしてみた。登ったら、案外悪くない体験になった。
ストーリーとしてはそんなところだが、せわしなく仕事なり対戦ゲームなりをしている私達の息抜きにピッタリなのだ。
温かいピクセルアートと和やかなBGM、実は軽快で完成度の高い操作性など、すべての要素がストレスを緩めてくれる。
ジャンル : アドベンチャー
プレイ時間 : 2時間
(この作品を紹介しているレビューにはハズレがないと思う。自分でも1本目に取り上げてみた)
VVVVVV
レトロなデザイン、独特なアクション、かっこよすぎるチップチューンを兼ね備えた、ハマれるアクションゲーム。
PC版は2010年発売と古く、知っている人にとっては今更なゲームかもしれない。それでも手に取る価値がある。
横スクロールの探索ゲームなのだが、アクションは横移動と重力反転だけ。ジャンプできない。アクションゲームとしての難易度もやや高く、「死にゲー」とも評されるが、頻繁にセーブできてロードも一瞬なのでリトライ性が高い。何より、BGMが良くてフラストレーションが溜まらない。
レトロゲームの良さを凝縮して作られたようなゲームだ。
ジャンル : アクション (メトロイドヴァニア?)
プレイ時間 : 3時間
TUNIC
グラフィックがきれいな2Dゼルダフォロワーかと思いきや、それ以上の面白さを秘めている作品。
このゲームにおける進行は、ゲーム内のフラグを立てていくだけでなく、プレイヤーが情報を知ることによる進行もある。不十分な説明書が象徴的だ。知らなければ試さないようなボタン入力、もともと通れたけれど気が付かなかった抜け道。探索すること自体に夢中になれるような良いゲームだ。
ジャンル : アクションアドベンチャー
プレイ時間 : 10時間
CrossCode
『ソードアート・オンライン』のようなゲーム内ゲーム (MMORPG) を冒険するという世界観だが、この作品はよりMMOを遊んだことがあるユーザーなら楽しめるような文脈のストーリーだ。
大手メーカーのAAAゲームを凌ぐような満足感のあるボリュームで、細やかなピクセルアートでスピード感のあるアクションを堪能できる。
ジャンル : アクションアドベンチャー
プレイ時間 : 60時間
(こんなに完成度が高いのにイマイチ流行らない理由は、キャラデザが日本人好みではないからかなあと思っている)
(開発中の新作 Project Terra もリリースが待ち遠しい!)
Eastward
今までプレイしてきたゲームの中で、最高峰のピクセルアートを堪能できたゲームだった。
2Dゼルダ的なゲーム性とMOTHER3的な謎が秘められている世界観には、探検していてとてもワクワクさせられる。
あまりにも魅力的なデザインとストーリーで、逆に供給不足感すらある。ストーリーもプレイヤーの考察に委ねられている部分が多く、想像をかきたてられる。(思わず自分でも考察記事を書いたほどだ)
ジャンル : アクションアドベンチャー
プレイ時間 : 20時間
他の方による、もっと面白い記事も!
OneShot
ストーリーやゲーム性よりも、ゲームの設計が非常に個性的で関心した作品。ゲーム世界を操作している立場、またその立場がゲーム世界からはどのように見えているのか。そんなメタ的な言及を通して、かえってゲーム内のキャラクターという作り物のストーリーに移入しやすい工夫を感じた。
インディーゲームには工夫されたストーリーの作品も多いが、この作品にはひときわ個性を感じる。
ジャンル : アドベンチャー
プレイ時間 : 3時間
Inscryption
デッキを構築してカードで戦うゲームなのだが、その不気味さや命がけの雰囲気から、緊張感のあるデスゲームとして物語がスタートする。実際には明らかに強すぎるコンボなどが隠されており、ちょっとしたズルを発見して圧勝していく楽しみ方もある。
いちどゲームをクリアしたかと思うと、実は1つの章をクリアしたに過ぎなかったというストーリー展開になる。話をすすめるごとに、舞台が広くなっていく。最終的には、舞台は現実にまで広がる。ゲームに隠された謎をもとに、現実で謎を解くというのが芯まで味わい尽くす方法だ。残念ながら自分はその軌跡をネット記事で追うだけとなってしまったが、それでもこのゲームの壮大さを堪能できた。
ジャンル : アドベンチャー, カードゲーム
プレイ時間 : 10時間
レイジングループ
Among Usなどの人狼ゲームは駆け引きが面白い。しかし、参加者を集めるのが大変だ。本気で推理しなければいけないのも、なかなか疲れる。ひとりで遊べる人狼系ゲームということで、本作を遊んでみたが、非常に完成度が高かった。
人狼ゲームとしては、ローラー作戦やカミングアウトといった醍醐味をうまく説明してくれている。一方で人狼ゲームへのアンチテーゼも垣間見えた。キャラクターにとっては1度きりの命なわけで、自分を犠牲にするような選択をするはずないのだ。
ホラー・ミステリーとしても引き込まれるストーリー展開で、一気に数日でプレイしてしまった。
ジャンル : ノベルゲーム
プレイ時間 : 20時間
(同じシングルプレイ人狼系ゲームとして名前が挙がる グノーシア もオススメ)
BABA IS YOU
衝撃的な難しさを体験した。
ほとんどのパズルゲームは、大して難しくない。見た目よりは自由度が低く、新しく手に入った選択肢から順番に試していけば大体クリアできるようになっているからだ。ゼルダの伝説もPortalも、この戦略でいける。
本作も倉庫番ゲームのようなレトロ風ゲームで、試行していくコツをつかめば難しくないだろう。実際、中盤までは時間をかけずにクリアできていたのだが...
ルールを書き換えながらクリアするという特殊なパズルゲームの性質上、極めて複雑な仕上がりになっている。上述したような総当り的な戦略は通用しない。どのようなルールに変更してクリアするか、明確な仮説を立ててから試行しないと、すぐに迷宮入りする。
今になって、ここまで難しいパズルゲームに出会うとは思わず、良い経験ができたと思う。
ジャンル : パズルゲーム
プレイ時間 : 10時間