角打ちでミードというお酒に出逢った
何度か通っている酒屋さんの2号店が
少し前にオープンしたので
電車で行けるタイミングで寄ってみた。
なぜなら角打ちがあり、
気になったお酒をその場で楽しめるから。
初めての角打ち。
なんてツウな飲み方だろう。
昭和感のある角打ちだけれど、
おしゃれな店内でバーのような雰囲気。
そこで素敵な出逢いがあった。
ミードというお酒。
今回2種類のミードとワインを飲んだが
その内の『Jumeaux(ジュモー)』というミードにとても感動した。
ル・レクチェとカリンのサワーミードでアルコール度数は10%。
30周年を迎える酒屋さんとその2号店開店をお祝いした爽やかなミード。
市内で果樹園を営む農園さんのカリンとル・レクチェを使って仕込み、軽いタッチで酸がしっかりついていて、鼻からカリンとル・レクチェの優しい香りが抜ける。
Jumeaux(ジュモー)は、フランス語で「双子」。
2号店のお祝いとル・レクチェとカリンの見た目がまるで双子のようにそっくりだったことが由来となっているそう。
ラベルの花はお祝いの証。
更には、ミードとは人類最古のお酒と言われ、「ハネムーン」の語源らしい。
Honeymoon、つまり密月、「蜂蜜の1か月間」という意味で、蜂蜜に強壮作用があり、また蜂の多産にあやかれるということから、古代から中世のヨーロッパで、特に森を愛するゲルマン民族において新婚直後の新婦は住居から外出せずに1ヶ月間蜂蜜酒を造り、新郎に飲ませて子づくりに励む風習があったのだそう。
このストーリーと背景の話が良いアテになる。
特別な日やお祝いにピッタリで、あの人にプレゼントしたいね〜なんて会話が広がる。
自身の屋号になっている
jul(ユール)もゲルマン語なのでなんだか勝手に親近感も覚えた。
角打ちの魅力は、お酒を介してコミュニケーションを取り、店主から知識やストーリーを聞ける。また、他のお客さんとも意気投合なんてこともある。その日も隣の年齢差のある友達と言っていた男女2人組と会話が弾み楽しかった。連絡先は交換しなかったが、面白い出会いだった。
古き良き酒屋の文化。