[國學院]出雲振り返り&全日本展望
悔いある出雲駅伝2位🥈
note書こう書こうと思っているうちに出雲駅伝があっという間に終わってしまいました。
結果は2位。優勝した駒澤大学が正直完璧なレースをしてきた為、どこの大学も勝ち筋はなかったと思います。
そんな出雲駅伝と、10/12に早くも発表された全日本大学駅伝の16人エントリーを合わせて見ていこうかと思います。
出雲駅伝の振り返り
1区:青木瑠郁(1) 区間7位(22:58、先頭と26秒差)
前回出走した島崎くんがエントリー外となった為、誰を起用するのかなと思ったら、1年生の青木くんを抜擢。
夏の網走学連記録会5000mで13:48をマーク。前田監督も相当期待を寄せているのは記事等でも出ていましたが、出雲の主要区間と言える1区で起用してくるのは少々驚きました。(前田監督はこれまで出雲1区に”柱”を起用してきています。宮澤→寺田→藤木→島崎)
レースは吉居大和選手が区間記録ペースで引っ張っていく展開となり、前田監督も予想外だったとの事で青木くんにとっても難しい展開だったと思いますが、第2集団の前の方でずっとレースを進めます。
残り1km程の所で離れてはしまいますが、前との差を最低限で抑えてタスキを繋げましたので、他校の面子を考えても100点以上の結果なのかなと思います。
今後も主力になる素材だと言及されていましたが、距離対応次第では来年の箱根で1区や3区の起用も見えてくるのではないでしょうか❓
2区:山本歩夢(2) 区間6位(15:46新、先頭と36秒差)
青木くんが1区で起用された事で、1区や3区起用もあるかなと思っていた歩夢くんを2区に回すことが出来ました。
恐らく1区のフォローの意味合いもあったかと思いますが、前にいた3校を抜いて順位を上げています。
前4人のペースが全員早かったため追いつけず本人も相当悔やんでいるみたいですが、走りとしては全然合格点じゃないでしょうか❓
大学入学後の試合を見ていると暑い試合は苦手なのかなあと思っていましたが、天候も恵まれたので本人は走りやすかったのではないでしょうか。
本人は5000mに力を入れているみたいですが、やっぱりロードで力を発揮しているので全日本箱根を見据えても”柱”の1人ですね~
3区:平林清澄(2) 区間6位(24:06、先頭と52秒差)
前田監督が「平林には田澤くんとか三浦君とかみたいなエースと勝負させたい」と言っていたように、恐らくエースが一番ぶつかり合う3区で平林くんを起用しました。
本人も「こんなに集まるんだ」と思っていたみたいですが、楽しそうに走ってましたね。こういう区間での経験が今後に活きていくと思います。
ただ走りとしては強烈な向かい風で思ったようにペースを刻めていなかったように見えました。創価大ムルワ選手が追い付いてくるまでも表情に余裕はありましたし、追いつかれてから余裕で着いて行ってたので風の影響でタイムが伸び悩んだ感はあるのかなと。それでもこのタイムで走れるのが彼の能力の高さですね…
恐らく全日本では昨年同様7区起用になりそうですが、そこではもっと凄い姿を見せてほしいですね!
4区:中西大翔(4) 区間1位(17:50、先頭と33秒差)
1区に青木くんを起用したことで、大翔くんを去年同様4区で攻めの区間にすることが出来ました。
向かい風の中でも前を追う走りが出来る大翔くんを起用したのは素晴らしい区間配置でしたね。
しっかり駒澤山野くんに19秒差をつけ区間賞を獲得。
彼みたいな悪条件でもスピード区間でも使えるオールラウンダーがもう4年なのかと思うと少しもの悲しい気持ちになりますが、メンバーが「大翔さんを胴上げしたい!」と言っているのを見て有終の美を飾って欲しいなと切実に思います。
全日本と箱根は彼”らしい”区間にきっと起用されるでしょうが、安定した走りを見せてくれることでしょう。
5区:藤本竜(4) 区間4位(19:16、先頭と45秒差)
入学時2番目のタイム(14:27)だった藤本君が夏の網走記録会で28分台を出してそのまま駅伝デビューとなりました。
タスキが中央大とほぼ同時に渡った為、13分台ルーキーの溜池選手と並走する形になりました。都大路1区,全日本クロカンでも好走した強いルーキーですから、流石に不利かなあと思ったら全く互角の走りをしていましたね。
区間順位、タイムも申し分なく4年間培った実力を発揮してくれました!
この走りが出来るなら、同学年の坂本くんくらいの序列にはなっているんじゃないでしょうか?全日本と箱根でも起用の可能性がかなり高まったのではないかなと思います。
出身が北海道栄という事もあり、藤木君の後輩として最初で最後の箱根に臨んで欲しいです!
※同じ北海道栄出身、帝京大1年の藤本雄大くんとの血縁関係はありません。
6区:伊地知賢造(3) 区間2位(29:28、先頭と52秒差)
伊地知君が一番実力を発揮できるであろう6区でしっかりと実力を発揮してくれました。
途中まで並走していた吉居駿恭くんがインタビューで答えていましたが、「2回目の登り(浜山公園)で突き放されて着いて行けず、歯が立たなかった。」とありましたので、登りの強さ・勝負所を見極める力・悪条件の強さ全てが出ていたレースなのかなと思います。
本人のゴールシーン、みんなのコメントを見ているとこの2位が凄く悔しかったんだなと感じました。そういうチームにまでなったというだけで私的には感無量です。
出身の鶴ヶ島市が記事にしていましたが、本当に距離を詰む能力が高く頑丈なんだなと。1日60km走る日がたまにある←❓❓❓
恐らく来年キャプテンになるでしょうが、今年も全日本箱根のエース区間で戦う姿が見れる事でしょう!
総合2位:2:09:24
正直何をどうやっても駒澤には勝てなかったでしょう。
2位を勝ち取れたという所で得るものは多かったです。
特に1区と5区の青木藤本両選手がしっかり走れたのは大収穫。
ここ数年言われ続けてますが、中間層の薄さが大分改善されているのは間違いないのかなと感じます。全日本のメンバーを見てもそれが見えてきました。
という所で全日本の考察をしていきましょう。
全日本大学駅伝エントリーメンバー(16人)考察
10/12、早くも全日本大学駅伝の一次エントリーが発表されました。
ここから3人削ることになりますが、國學院の3大駅伝エントリー傾向を考えるとこのメンバーは箱根16人にほぼ入る想定になってくるかと思われます。
エントリー一覧
4年
・川崎 康生(PB29:18)
・坂本 健悟(PB28:54)
・島崎 慎愛(PB28:27)
・中西 大翔(PB28:17)
・藤本 竜(PB28:53)
3年
・伊地知 賢造(PB28:29)
・松下 裕介(PB29:26)
2年
・木村 文哉(PB29:25)
・鶴 元太(PB29:07)
・中川 雄太(PB29:34)
・平林 清澄(PB28:12)
・三潟 憲人(PB29:18)
・山本 歩夢(PB28:41)
1年
・青木 瑠郁(PB13:48 1万未)
・上原 琉翔(PB13:56 1万未)
・嘉数 純平(PB28:58)
まず思ったこと。
4本柱以外誰走るの?
何もなければ3区7区8区は4人(大翔,伊地知,歩夢,平林)から選ばれるでしょうけど、じゃあ後の5区間どうするの?というのが率直な感想です。
個人的に出走確率を三段階で付けてみると
★大翔、伊地知、平林、歩夢
◎坂本、藤本、鶴、青木、上原
○川崎、島崎、松下、木村、中川、三潟、嘉数
となります。単純に考えるなら上から8人走らせて来るのが前田監督なんですが、2年生が非常に多い今回のエントリーを見るとその傾向も変わるかもしれません。
出雲1区という主要区間に青木くんを使ってきたので、何してくるか良い意味で分からなくなっています。
もしかすると、坂本藤本あたりの駅伝経験ある4年生を外して駅伝初出走の選手を起用する予定があるのかもしれません。今年のチームであれば4本柱がしっかりしているので、多少経験に振ってもシード権は高確率で狙える状態ですし。
区間を考える
じゃあ誰がどこ入るのかって話になってくるんですが、
7区平林、8区伊地知のラインは何事もなければそうなるでしょう。
とりあえず1人ずつ見てみます。
4年生
●川﨑康生(1区,5区,6区)
比較的うちの中ではスピードがある方のはず。
●坂本健悟(4区,5区,6区,7区)
昨年は6区。本来はもっと長い区間の方が生きるはず。
●島﨑慎愛(1区,2区,5区)
昨年は1区。箱根6区候補なのと、出雲競技会があまり良くなかったので出走なし?
●中西大翔(どこでも)
スピード、スタミナどっちを求めれても行けるので、全区間可能性はある。
一番可能性ありそうなのは3区か4区❓
●藤本竜(4区,5区,6区)
逆風吹き荒れる出雲5区で好走出来たので、状態次第では4区とか走れそう。
3年生
●伊地知賢造(7区,8区)
箱根2区走ったスタミナエース。正直ロング以外は出てこないと思います。
●松下裕介(5区,6区)
一般入部ながら1万もハーフも記録を伸ばしてきている選手。
箱根当落線上の1人と思われ、上尾や学連に注目。
2年生
●木村文哉(5区,6区)
彼も一般入部生ですが、成長が凄まじく早く年始の学生ハーフで64:29を出しています。流石に全日本は時期尚早❓
●鶴元太(4区,5区,6区,7区,8区)
高校PB14:55から2年で関カレハーフ入賞した男。走れるならここで使いたい所ですが、全日本でも彼には短い気がしないでもない❓
●中川雄太(1区,2区,5区,6区)
帰ってきた高校トップクラス。日体大で29:34まで来ているので、大分状態は上がってきていると思われます。貴重なスピード型なので状態次第では起用あるかもしれません。
●平林清澄(3区,7区,8区)
もうエースになっています。留学生相手だろうと着いていくし、ドMともいえる競技への姿勢はあまりにも貴重。一番厳しい区間へ入るでしょう。
●三潟憲人(1区,2区,5区)
高校では1500mメインながら、この2年で1万にも対応してきており出雲出走予想もありました。スピード型ですし2区とかで見たい選手。
●山本歩夢(2区,3区,5区,6区,7区)
トラック志向に見えてロード型なのが見えてきた。追う展開に強く、前半区間での起用が濃厚❓
1年生
●青木瑠郁(1区,2区)
出雲1区である程度距離対応出来ている事を証明。競り合いの強さは折り紙付きなので、アップダウンが行けるならまた1区起用がありそう。
●上原琉翔(1区,2区,5区,6区)
前田監督がポテンシャルの高さをずっと言及し続けており、ついに出雲記録会で初レース。状態次第では起用の可能性も十分あるかと思われます。
●嘉数純平(4区,5区,6区)
網走記録会で28分台を出し、同郷の上原くんよりも先に実績を出してきました。彼よりはスタミナタイプに見えますが、今後のレース含め前田監督の起用法に注目。
けつろん
出雲と全日本を色々転がして考えてますが、最終的に目指すのは箱根優勝な訳です。
そしてそれを目指すために必要なのは青学や駒澤を上回るエース力であり選手層となる訳で、今回他校とどのような戦いになるかで箱根に向けて見えてくるものがあると思います。
正直な所、上記2校以外のシード校と予選会上位校はシードを争う立場だと思っている為、ちょっと失敗すればシード落ちもあり得るほどの群雄割拠状態です。そんな中で國學院の選手たち、前田監督始め首脳陣がどのような戦いを繰り広げてくれるかとても楽しみです。