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食べるって尊い

表紙の写真は赤坂にあるお店のお料理。
卵4つからなるだし巻き卵はたいそう美味しかった。
卵はいつだっておいしい。

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私は、平日は毎日決まったものを食べている。

朝は卵トースト
昼は塩おにぎりと、ツナときのこのスープ
夜はきのこのパスタ

気づく人がいるかわからないけれど、このメニューに肉はない。

私が菜食主義というわけではない。
むしろ、反菜食主義的な意見を持っている。

ではなぜ肉を食べないのか。

理由は明快で、「食べられないから」である。
食べるとひどい胸やけがして、その日の活動はできなくなる。
肉だけではなく、バターをたっぷり含んだ食品や揚げ物でもそうなる。
そうそう、チョコレートや生クリームの入ったお菓子なども食べられない。

それらのものを完全に体が拒絶するようになったのはつい最近のこと。
でも、5年ほど前から鶏肉しか食べられなかったし、揚げ物なんかはそれより前からアウトだった。

これらの食品が嫌いなわけではない。
むしろ大好きだ。

ハンバーグ、オムライス、餃子、親子丼、カツカレー、カレーパン、揚げパン、ハンバーガー、ザッハトルテ、チョコレートフォンデュ、チーズケーキ…

めちゃくちゃ食べたい。

工夫すれば似たものは作れるかもしれないけれど、
小さいころから慣れ親しんだ、いつもの味にはならない。

食べることが大好きで、いつもご飯とおやつのことばかり考えていた。

スキー場のランチでは毎度カツカレーを頼んでいた(あれはほんとにおいしい)し、パン屋さんでは必ずカレーパンとちくわパンをおねだりして、誕生日にはビーフシチューを作ってもらっていた。

食べることが半ば趣味だったのに、それをむりやり奪い去られて、本当につらい。

外を歩くたびに目に入る、ステーキやハンバーガーの看板に心を奪われながらそっと目をそらす。

わたし、まだ新社会人の22歳の乙女のはずなのに。

神様は本当に不条理だ。

こんなことになる前に、もっとたくさん食べておけばよかった。

好きなものを好きなだけ食べられるのはいつまでなのかは誰にもわからないから、限界が訪れる前に食べたいものは明日死ぬ気持ちでめいいっぱい食べたほうがいいと思う。

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