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【日記】“偉すぎる男”と“箱根でリフレッシュ”の話【24.9/30-10/6】

結局月曜日に投稿しているではないか…。と書いたはいいが、結局は水曜日…。しかも、内容も2つだけ。最初の“偉すぎる男”を書いたときには、本当に絶好調で、「よーし今週からは書きまくるぞ」と意気込んでいたはずが…。まあ一番の理由は、あまり書くことがなかったからなんだけど。

でも、とりあえず平日夜に家で飲まないという決意は守れて、本当に体調が優れ、朝起きたときの気分も最高な1週間だった。もう絶対に平日夜に家では飲まないぞ!

【今週のいろいろ】
◯読んだ本
『ボヴァリー夫人』ギュスターヴ・フローベール
『陰謀論はなぜ生まれるのか Qアノンとソーシャルメディア』マイク・ロスチャイルド
『LEAK 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子』内藤了(Audible)
『エッジウェア卿の死』アガサ・クリスティー(Audible)
『石の繭 警視庁殺人分析班』麻見和史(Audible)
◯観た映画・ドラマ
『サム・マイ・ウェイ』(U-Next)
『アンナチュラル』(U-Next)
◯書いているもの
「橋田賞新人脚本賞」

▶︎どうも、私は偉すぎる男です

9月30日。月曜日。
私は昨日決意しました。
平日の夜、家では飲まないと。
お酒なんて百害あって一利なし。
飲まない!怠けない!ちゃんとする!

あれから1日経ちました。
仕事が終わり家に着いたのが21時過ぎ。
大変でした、疲れました、頑張りました。

もちろん飲みたい気持ちだってあったでしょう。
先週までの私なら。
でも、今週からの私は違う!
そう、今週からの私は全然違うのです!!

そうです!なんと!
今日はお酒を飲んでいません!!

(ガヤ)いいぞー!
(ガヤ)やればできる!
(ガヤ)意志の強さ日本一!
(ガヤ)約束を守る人って素敵〜

満面の笑みで手をふる私。
その表情には疲れも赤らみも浮腫みもない。

「どうも、私は偉すぎる男です」

歓声に包まれる。

が。それで終わる私ではなかった。
なぜなら、
今週からの私は違うから。全然違うから。

「この下書き、いつ書いたと思いますか?」

水をうったように静まり返る。

だが次第に、静寂に耐えきれなくなった人々が、ひそひそと心の声を漏らし始める。

(ガヤ)まさか...
(ガヤ)当日なの...か?
(ガヤ)そんなはずは...

またしても私は満面の笑みを浮かべ、おもむろに右手を挙げる。その人差し指は高らかに天を指し、『20世紀少年』の“ともだち”をも彷彿とさせる。

会場は悟った。
疑問を囁いていたひそひそ声が、
瞬く間に確信を叫ぶ咆哮へと変わる。

私は負けじと声を張った。
「どうも、私は偉すぎる男です!」

・・・

・・・

・・・

なんだこの日記は!

▶︎箱根でリフレッシュ

10月5日、土曜日。
今月中旬から年末にかけて、おそらく想像を絶する激務が続きそうなので、そのまえにリフレッシュのため箱根に小旅行。小雨パラつく生憎の天気だったけれど、やっぱり温泉は最高で、やっぱり箱根は最高だった。

僕はすごく温泉が好きだ。なにも考えず、ただ湯につかる時間はなんて至高なんだろう。「のんびり」を身も心も味わう感じがして、「ゆっくり」が時間も空間も満たしているような感じがして。温泉旅行を楽しめるだけでも、日本に生まれてきてよかったと心から思う。

東京の奥座敷といえばいくつかの温泉が挙がるだろうけれど、車を運転しない僕からすると、圧倒的に箱根のアクセスがいい。小田急線でも東海道線でも、都心からほとんど1本でたどり着けるその温泉地に、これまで何度通ったことだろう。

新型コロナが流行する以前、僕の行きつけは箱根の「南風荘」という宿だった。箱根湯本温泉街の一番奥にある南風荘は、その立地のためか、朝・夕の2食付きでだいたい1万円で宿泊することができた。少し狭い部屋だけど割安な「おひとり様」のプランもあって、社会人になって3年間くらいは少し仕事が落ち着くと必ず南風荘に行っていた。

が、新型コロナも収束し、インバウンドの観光客が増えたからだろうか。お財布に優しい「南風荘」は見る影もなくなってしまった。以前と同内容の朝・夕2食付きプランには最低でも2万円前後の価格が設定され、近い日程や繁忙期には倍以上の値段がつけられ、薄給サラリーマンにはもう手が届かない存在になってしまった。

インバウンドで海外の観光客が増えること自体は悪くないと思うけれど、跳ね上がっていく値段を変わらない低賃金で眺めるしかない事例に出くわすと、なんとも複雑で悲しい気持ちが湧き上がってくるものだ。

「南風荘」に通っていたとき、憧れを抱いていた宿がある。「天成園」だ。箱根湯本の温泉街を歩いていると、圧倒的な存在感でその宿は姿を現す。川をへだてて悠然と立つ巨大な建物。その名のとおり、箱根湯本の頂点という印象があった。(もちろん極めて個人的な)

朝・夕2食つきで1万円前後だった「南風荘」と比べて、当時から「天成園」はたしか2万円弱の価格だったように思う。朝・夕はバイキング、箱根湯本からの送迎バスもあって、広々とした天空露天風呂は魅力の塊だった。

ところが。
今回急遽箱根行きを決めて「じゃらん」で“安い順”に並べ替えて調べてみると、なんと箱根湯本エリアでは「天成園」が真っ先に掲載されているではないか…!値段は変わらず2万円弱なんだけど、なんと2500円引きのクーポンまで発行されている。驚きだ。かつて手の届かなかった箱根湯本の横綱が、今や一番手頃な旅館になっているのだから。

これはどういうことなんだろう。
箱根湯本の旅館が軒並み値段を上げるなか天成園は据え置きで頑張っているのか。あるいは、(そんなことはないと思うけれど)インバウンドの観光客をはじめ、現在の箱根ユーザーにとってはあまり魅力のない旅館になってしまい価格が上がらないのか。巨大な旅館であるがため室数も多く、直前でも空室があるほどの余裕からなのか。まあどんな理由であれ、あの「天成園」に泊まれることは嬉しい。宿泊費が薄給サラリーマンには高額なことに変わりはないけれど。

朝8時に目が覚めた。前日金曜日は午前1時くらいまでアメリカとオンライン会議をしていて、終わってすぐに眠りについた。今週はとにかく目覚めが素晴らしかった。それも全ては「平日夜に家ではお酒を飲まない」という決意のおかげ!眠りが深くて途中で起きることもなくなり、朝起きて陽射しを浴びれば、心地よく1日を始めることができた。もう今や、平日夜に家でお酒を飲みたいという気持ちは全然なくなった。

早起きができ、心地よい朝を迎えると、ちゃんと本を読むことができる。今週は毎朝30分〜1時間ほど読書の時間を作ることができ、この日も朝からページをめくる。大統領選が近いこともあって、「陰謀論」についての本を読み、いつか脚本を書いてみたいと思うなど。

11時を過ぎて家を出る。横浜で予約していたイタリアンランチを楽しんだんだけど、ここもまた最高のお店だった。乾杯のシャンパン、前菜3種盛り、選べるパスタ・ピザ・肉料理がついて1700円はかなりお得だ。しかも1時間の飲み放題も1000円でつけられるとあって、もし酒好きの人と一緒にきたら絶対に発狂して喜んでいたと思う。

選んだ肉料理は豚肉のロースト。豚とは思えないほど柔らかく、赤身と脂身のバランスも良くて、本当に絶品だった。満足満足。

14時を過ぎ、小田原から箱根登山鉄道に揺られると、「風祭」「入生田」など箱根登山鉄道ならではの駅名が続き、温泉に近づくワクワクが心を満たす。去年の夏、札幌から東京に帰ってきて初めての箱根。なんだか本当に「帰ってきたんだな」という実感も湧いた。

箱根湯本の駅につき、夜食用の(おそらく満腹で食べられないであろう)おつまみを買って、小雨のなか天成園へと向かう。かつては運行されていた記憶がある旅館専用の送迎バスはなくなり、運賃200円の周遊バスしか今は走ってないらしい。昼食の腹ごなしにと徒歩で12分。うす暗い曇天のなか、「天成園」は聳え立っていた。

とうとうやってきた。憧れの温泉御殿「天成園」だ。
入館と同時に靴を脱ぎ、館内では靴下or裸足で過ごす。快適だ!そしてカウンターへと進むと、チェックイン開始直後というのに長蛇の列が。さすがの人気を実感する。

温泉旅館で過ごす時間は本当に素晴らしく心地よい。チェックインの15時から、チェックアウトの翌日10時まで、ただひたすらに旅館にこもって「のんびり」をする。温泉で身体をほぐし、美味しい食事に舌鼓を打ち、部屋に戻ればずっとゴロゴロとしている。お金を払って、「なにもしない」を買う。変な話だが、現代を生きる私たちにはかけがえのない貴重な経験だ。

天成園の温泉はアルカリ性の単純泉で、色や香りの特徴は少ない。個人的にはトロトロの、刺激臭に近い香りが立ち込めるような、茶褐色や乳白色の温泉が好きだ。「the温泉」と呼べるような泉質。北海道の豊富温泉や山梨県の奈良田温泉が大好きだ。だから、箱根湯本のお湯は少し物足りないと思っていた。そう、思っていた。

久しぶりの箱根で印象が変わった。天成園のお湯は、なんだかハリがある。存在感がちゃんとある。特徴はないが、温泉であると主張している。これはこれでいいじゃないか、箱根湯本温泉。見直したぞ!

小雨パラつくなか、逃げるようにあずま屋にある円形の石風呂に浸かる。源泉掛け流し、熱すぎることもなくぬるすぎることもなく、ずっと浸かってられる最高の温度。本当に癒される。夕食前、夕食後、そして翌朝と3回入浴。いつもだいたいこのコース。

夕食はバイキング。数種類のネタが並ぶ鮨、リブロースのステーキ、なかでも一番好きだったのは、その場で揚げてくれる天ぷら。特にエビが本当に美味しい。大きくて、ぷりぷり。なのに、写真を撮ってない。ぴえん。

朝食もバイキング。天成園名物の「いくらかけ放題海鮮丼」を満喫、満喫。しかし、朝食は「白米」にあう料理が多すぎる。柚子風味の卵かけご飯、鰹節ご飯、ハムとチーズの混ぜ込まれたオムレツ。朝から食べ過ぎてしまう。あー太った、太った。

「天成園」の朝食はいくらかけ放題なのだ

この記事を書くのに合計4日もかけてしまった…。楽しかった箱根の思い出は消えないけれど、温まった心身は冷め始めてしまっている。10月9日の今日は最高気温17℃でもう寒い。仕事も張り詰めてきた。リフレッシュの記事を書ききるときには、その効果はもう消え始めてしまっているとは。

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