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イトーダーキの研究

なんか内輪ネタ楽屋ネタ全盛期のとんねるずっぽいけど、イトーダーキさんについて書こうと思う。


内輪というほど私と仲が良いかはわかんない。リレーエッセイをいっしょにやってスタエフやったから内輪にしておこ。そうしよ。


ちょっとお尻のほくろを見せ合ったくらいで恋人ヅラしないでよっ!と言われたらごめんなさい。でもさ、それなら……あの晩の私たちはウソだったの?


本題。


「ヤスさん、教えてほしいんだけどさ、noteのイトーダーキさんってどうしてあんなにいっぱいスキが付いてるんだろう?」


サロンメンバーさんから私に質問がきた。ふむふむ。……なんでだ? というかなんで私が答えるんだろ。


もし私がコツを知ってたら即パク…参考にするからなあ。わかってないのかもしれないけども、私なりのイトーダーキ論。


公開するつもりはなく、質問してくれた人に書いてたんだけど、1300字を超えちゃったから急遽記事にした。


たくさん読まれる記事とは、

オリジナル。
おもしろい。
読みやすい。


シンプルにこの3つだ。


オリジナルは自分の日常を書けば唯一無二だ。だれも人の人生は経験できない。人は未経験の知識を欲する。知らないことを知りたい。だからマイ・エピソードは鉄板なんだ。その人がもつ視点もオリジナリティだ。「そこに目をつける?」って意味ね。これがズレている、マイノリティな発想だとおもしろさが生まれる。


おもしろさは「感動」とか「役に立つ」も含まれるけど、ダーキさんの場合は文字通りの笑いだ。


読みやすさ。音読しても詰まらず読める。むずかしいフレーズや単語がない。文章構成がしっかりしてて、流れるように読める。読み進めて「?」が浮かばないのだ。


以上を踏まえた上で。


そもそもはじめにイトーダーキさんを知ったのは……なんでだっけ。


怪物級にスキがついている固定記事で知ったのでないのは確か。


思いだした。いやうそ。思い出さなかったからダーキさんの投稿を遡り、最初に私がスキを付けた記事を見つけた。

この記事だ。


もうね、読むととにかくリズムがいい。一文が短くタンタンターンと読めてしまう。タップダンスのようにタンタンと。


次にところどころに笑いを含む言い回しがある。淡々と書いてると思ったら笑いを入れてくる。


一度使った笑いをあとから被せてくる(テンドン)など、これはご本人も言っていたが笑いの基本を知っておられる。


フリとオチ、緊張と緩和、かぶせ、シュール、自虐。そして、業の肯定だ。これは落語を聞いてるからでしょう。人間の弱さの肯定ね。


引用しよう。

毎日でなくとも読んでくださる方がいるのかしらね、と思いながら書く。コメントを見ていると、嬉しくてマツケンサンバを踊りたくなる。
(中略)
記事は公開できればそれでいい。未来の子どもへの手紙だから。もちろん反応があったら嬉しい。マツケンサンバが脳内に流れ出す。

記事は公開できればそれでいい?

本当か?

ウソだ。本当はたくさんの反応が欲しい。

いやだろうなー。ダーキさん晒されるのいやだろうなー。と思いつつもイトーダーキ論なのでご勘弁。


固定記事についても解説しておく。1200以上のスキが付いているこの記事だ。


タイトルが惹きつける。「19歳」「出産」「お母さん」のワードはやっぱり気になる。読みたい。


内容を見てみると、笑いの要素は少なく、描写が素晴らしい。自分語りのようで語っているのは自分のまわりの景色。家族。親。学校。先生。クラスの発表。共感できる要素がたくさん。


共感とは同じ経験の共有ではなく、発信内容を受信者がすんなり受け止めることだ。知っている風景は受け止めやすい。


まるでドラマを見ているかのよう。ダーキさんを知らなくてもなんだか親近感がわく。このおかげで私はダーキさんに絡みにいった。


この記事でダーキさんがハネたのはやはりそうだろう。運もあるだろうが、この記事以外もたくさん読まれている。一発屋ではない。面白くないと毎回あんなにたくさんのスキは得られない。


笑いだ。ユーモアだ。


ダーキ流の笑いは大泉洋に近いかもしれない。さすが北海道の星。


尖ることがない笑い。いい意味で万人受けするのだ。「お笑いわかってるぜ」人向けではない。


好きな映画は?と聞かれアベンジャーズと答えられる一般向け。決して「ロッキー・ホラー・ショー」とドヤ顔で答える人向けではない。


でもたまにマニアックなネタを放り込んでくるのがこれまたニクイ。そういう緩急もあるから飽きずに読める。


そして大事な要素。


自分は傷つけても人を傷つけない。M-1王者ウエストランド的な攻め方をしない。


結論。

イトーダーキはノースランドだ。試される大地。

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