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デパートの高級レストランを利用せずに農地でトマトをもぎました。美味しんぼ学1-8

【あらすじ】

東西新聞社の新人社員 栗田ゆう子(22歳)はひょんな事から DV父親に育てられた先輩 土岡と創業100周年プロジェクト「究極のメニュー」を2人だけで考えることになってしまった!

【ミリしらの美食家が『美味しんぼ』を ツッコミながら全巻読破してみた】って企画の第8話です。どうぞよろしくお願いします。


前回は 魯山人をリスペクトしすぎるあまり 昆布をしゃぶしゃぶした出汁を振る舞う話でした。
山岡の出自がはっきりし 究極のメニューへの意気込みが上がってきている劇中ですが果たして今回はどんな内容なのか!


早速 第8話を一緒に見ていきましょう!


【野菜の鮮度】

雁屋哲作,花咲アキラ画:『美味しんぼ 1』kindle版(ビックコミック)

おい! なんだ!デートっぽいぞ!
ふざけるなよ!

今日も可愛いよ栗たん☆
大人っぽいシャツに丈の短い鮮やかなスカートがバックにもあっておしゃれな装いが季節を感じるね!

雁屋哲作,花咲アキラ画:『美味しんぼ 1』kindle版(ビックコミック)

山岡マジふざけんなよ。お前 カメラマン気取りで気軽に横に並んでんじゃねぇよ。優しげな視線向けてんじゃねぇよ 殺すぞ!

雁屋哲作,花咲アキラ画:『美味しんぼ 1』kindle版(ビックコミック)

板山秀司が誰か知らんけど ずいぶんメディアが入ってるみたいだな…
なんすか?オープン日か何かですかね?記者多いっすね。
デパ地下の野菜とかは無駄に高いイメージですね。果物とかは良品が揃ってるのでたまに行きますけど…

デパ地下は1936年の松坂屋名古屋店が初出らしいです。
阪急とかの新し目のデパートだと呉服関係の取り扱いが弱いから 食品系を豊富にした戦略をとったそうだ。
地下で食品を取り扱うのは 水道やガスなどのインフラを地上階で設備するよりもコスパが良いからだそうです。
そう言う意味では 高階層で入ってるレストランって コスパ悪いんだろうなー

地下に食品関係が集結してるのは 地下鉄との接続とか地下駐車場と近接することで顧客の荷物を運送する手間が減るからとか 地下食品売り場を利用する人を上階に上げるって役目があるらしいです。

現在は集客があるので1階に食品が売ってる事が多い。

雁屋哲作,花咲アキラ画:『美味しんぼ 1』kindle版(ビックコミック)

ゾンビ襲ってくるんか?

なんすか 閉店後ですか?ポストアポカリプス感漂ってくるくらい ガランドウですけど 大丈夫ですか?スタッフ人っこ一人居ないけど 大丈夫ですか!?
俺の知ってるデパ地下とは少し毛色が違う。体育館2個分くらい広い。奥が霞んで見えない。

ってか広いねー 北海道のコーチャンフォーみたいな感じになってるね

雁屋哲作,花咲アキラ画:『美味しんぼ 1』kindle版(ビックコミック)

え?

山岡さん コマ外にトマト捨てた?
いきなり 漫画的表現!

商品なんだからもっと丁寧に扱いなさいよ。現在だったらおでんをツンツンしただけで 大炎上ですよ。メディア側の人間なんだから もっとリテラシー持ってください。せめて購入してからコマの外に捨てなさい。

雁屋哲作,花咲アキラ画:『美味しんぼ 1』kindle版(ビックコミック)

やっ、山岡さん⁉︎
大根を素手で真っ二つに‼︎
凄い握力!男らしい!

じゃなくて、

折るなら購入してから 折りなさいよ!
商品は買うまでお店のなんだから 丁寧に扱いなさい!

雁屋哲作,花咲アキラ画:『美味しんぼ 1』kindle版(ビックコミック)

ペロ じゃあねぇよ!

どうなってんだよこいつの頭は‼︎
炎上案件です!
大根捨ててるし。親の顔が見てみたいよ!
(※彼の親も食材を雑に扱う人間なので 親が親なら子も子だって感じですわ。)

マジで どうなってんだ?30年前の昭和の買い物ってこんな感じで商品を購入前にお試しで匂って捨てたり 握力自慢でへし折ってぺろりんちょしてもいいような感じだったの?
なんか最近はインバウンドで来た大陸系の観光客が 露天で商品を味見して問題になってたりするから もしかして日本だけの文化なのか?って思ったので調べたけど、

一応 海外ではままあることらしい。
常識が通じないのは 困りごとだわ。

僕の主観では 食品売り場は 飲食スペースじゃないから 購入前に食べたり 捨てたりはマナー違反以前に リテラシーがおかしい。

どうせ購入するからOKなら どうせ死ぬのに病院に行くのはナンセンスだと思う。

雁屋哲作,花咲アキラ画:『美味しんぼ 1』kindle版(ビックコミック)

流石の板山オーナーも苦い顔。
ちゃんと 大根とトマトは購入するんですよね?
一緒にいる栗たんにも とばっちりの冷たい視線が注がれてる気がするんですけど…山岡まじ よく考えて行動せいよ!お前一人の評価が下がるのは別にいいけど 痛いけな新入社員の若い娘まで被害者にさせんなよ。

そして 10階の飲食店。

雁屋哲作,花咲アキラ画:『美味しんぼ 1』kindle版(ビックコミック)

こう言う百貨店に出店してる飲食店をビルイン型店舗と呼んでます。今回は取材の一環として これらの店舗で無料で食べ放題らしいです。
日本のフランスレストランの有名店や寿司屋、ステーキハウスも中華や天ぷら屋も出店してるらしいです!

雁屋哲作,花咲アキラ画:『美味しんぼ 1』kindle版(ビックコミック)

そうは言えど、無料だぜ⁉︎
確かに見返りは取材しないといけない事だけど、せっかくなら食べたら良いのに…
それと取材する価値がないってなんやねん。取材するためにわざわざきたんじゃないの?
ただ後輩の女性社員とデートするために来てるとしたら殺すよ?

雁屋哲作,花咲アキラ画:『美味しんぼ 1』kindle版(ビックコミック)

オーナーの言う通りですよ。
トマトや大根を放り投げてたらそりゃキレますし 何者かは気になります。

雁屋哲作,花咲アキラ画:『美味しんぼ 1』kindle版(ビックコミック)

すげー

有名店だろうから 名前は知ってても商品の値段が同じだってのを記憶してるのは凄い。そして 出店権利金、店内設備費、マージン等 山岡の言ってることは理にかなってる面もあるとは思う。

ただ、出店費(契約金)や店内設備は本店にもかかってることだし むしろ水道費用、トイレの設置や冷暖房の関係とか電気代は一軒家みたいな店舗よりも集約型の方が明らかに安いので経費がかからない部分もある

まぁ 経費の下げ方は店側の判断だから、新しいオペレーションを導入して 人件費を減らしてるとか 客層に向けて量を調整してるとか そもそも 本店と同じメニュー構成でこんな一等地でしかもライバル店と張り合う場で 同じメニューを出すとは思えない。赤字にはしないだろうけど トントンくらいの営業にして 間口や本店の知名度を広めるためにわざわざ出店する場合もあると思う。

単純にフランチャイズするような経営者はいないと思うから 有名店のビルイン型店舗でも その違いが面白かったりするから そう言うところを評価したり 取材するのが君の本業ではないのですかね?

内情も料理人も出店店舗の気持ちも知らず 個人の偏見や決めつけで 食材だけにフォーカスして 取材する価値なしってのは 怠惰でしかないと思いますけど?
相変わらずのクソムーブですね。山岡。

雁屋哲作,花咲アキラ画:『美味しんぼ 1』kindle版(ビックコミック)

鮮度の概念が微妙っすよ 板山オーナー。

野菜はもぎ取った瞬間から鮮度は落ちるし保冷車に入れようが保冷庫に入れようが鮮度は落ち続ける。
野菜によっては常温の方が鮮度が保たれるのもあるし  熟成を止めるってことでわざわざ低温にするのもあるし全部をまるっと一緒にして鮮度どうのこうの語るのはちょっとどうかと思う。

ただ、完璧なコールドチェーン技術をもとに物流業界を席巻し デパートまで建ててしまう手腕は凄まじ!

コストはかかるだろうけど 食材のロングライフ化するのはフードロス対策にもなるし 何より遠方から食材を取り寄せることができるので グローバル化した現代では必要不可欠な存在です!エッセンシャルワーカーさん!ありがとうございます!あなたたちのおかげで 私は深夜にチンするだけで家系ラーメンが食べれる環境にあるのです!

ありがとうセブン○レブン ありがとう中華蕎麦○み田!

野菜に関しては、何を持って鮮度にするかは個人の意見ではあるけど 冷やしたら鮮度落ちないってのは さすがに過言。
まぁ 経営者だから 諸所実々の細かい事情は末端の専門分野の方々に任せて自由にやってもらう経営の仕方も別に嫌いじゃないから 板山オーナーの知らない所で工夫があるんじゃないですか?
知らんけど…

完全に喧嘩を売っていく変わらないスタイルの山岡 あまり高齢者を怒らせたらいかん。血圧が上がって健康状態が芳しくなくなるので 煽るのはやめた方が良い。

雁屋哲作,花咲アキラ画:『美味しんぼ 1』kindle版(ビックコミック)

山岡 相変わらずですなー
教養が足りないとはこう言う人を言うんですよ。
まぁ 陳列してる大根割ってペロちゃうやつだから まともに相対しない方が良い。我々の言語が伝わらない種族も存在する。諦めるのも重要。


さて、シーンは変わって 東西新聞社社長室

雁屋哲作,花咲アキラ画:『美味しんぼ 1』kindle版(ビックコミック)

役員から詰められる山岡。彼にステークホルダーという概念はない。

彼が働いてるのは 勤務中に競馬新聞が読めるって事と 究極のメニューって企画をやりたくなったからであって つい昨日まで 辞表叩きつけてきてた奴だぞ?
会社の事か考えてるわけない。

そう言う特殊な社員を派遣した 上司に責任があると思うよ。こいつはマリオの首が飛ぶねー

雁屋哲作,花咲アキラ画:『美味しんぼ 1』kindle版(ビックコミック)

ほらな。

こいつは会社の事とか全然考えてない。
食物の味にこだわり通すのと ステークホルダーに配慮しないのとは別の話なんで 個人の心象で会社員としての立場を蔑ろにするのは普通によくない。
バイトテロとやってること変わらない。

社会人としてどうかと思う。

まぁ 山岡だから仕方ないね。大根ペロリストだから。
おい 上司のマリオ? わかってるよな?お前の管理責任問題だぞ?損失 億だぞ?億?親族全員の臓器売ってもらうよ?

雁屋哲作,花咲アキラ画:『美味しんぼ 1』kindle版(ビックコミック)

会社の役員に絞られて状況を認識した山岡は 永商流通グループの本部へ行き 直接板山オーナーへ直談判にいく山岡

アポもとらんし だいぶヤバいやつだなー
もし正面玄関から出て来なかったらずっと待つつもりだったの?
これだからペロリストは…

雁屋哲作,花咲アキラ画:『美味しんぼ 1』kindle版(ビックコミック)

それは違くない?

今回の板山オーナーの判断は 大事な広告主の会社の新規プロジェクトの取材に トマトと大根を放り投げて 取材も放棄するような人間を派遣するような 配慮に欠けた人選をしたことで 広告主に舐めた印象を与えた事が原因なので 広告を外した事は全然 理にかなった手段だと思う。

一人の人間が会社のメンツを潰す事案なんて わんさかあるから早めにリスクを回避するために 付き合う相手を変えるのは 板山オーナーの懸命な判断だと思うよ。

取引をやめたのは 個人の心象で権力を振り翳したとかじゃなくて 立派な経営判断だと思うよ。山岡みたいな人間を放置してる新聞社は早めに切った方がいい。

どっちにしても ワンマン経営の情報機関なんて ほとんど信ぴょう性も欠けるからメディア業界からしても そこまで親密に付き合う間柄でもないと思うよ。

雁屋哲作,花咲アキラ画:『美味しんぼ 1』kindle版(ビックコミック)

はぃ?
野菜の活け作り?

なんすかそれは?
水耕栽培中の野菜をはじからちぎってしゃぶしゃぶでもするか?

そもそも 活け作りって

活き造り(いきづくり)とは、エビを生かしたままで捌き刺身に作ったもの。また単に新鮮な刺身のこともよぶ。
まず客が食べたいものを注文したのち、生簀から釣り上げる。活け締めはやらずに、手早くおろす。暴れるとうま味成分が減るため、包丁の背で魚のを叩き、失神状態にしたのち、を布巾などで覆って暴れないようにする。うろこはとらない。そうしたのち、内臓を傷つけないように気をつけながら包丁を入れる。
一口大に切ってから、レモンショウガ海苔などの海草を添えて完成となる。

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/活き造り

これ、この前 知ったけど 鰹は陸に上がった時に暴れると味が変わるらしい。なので 一本釣りとかの方が美味しいって聞いた。ATPって成分(アデノシン三リン酸)が減少するからって話らしくて、
活け締めすると鮮度が保たれるらしく 最近は多くの魚で締められるらしい。
全然 科学的根拠とか厳密な考証はまだないから 定かではないし 美味しいの定義は人によってまちまちだから 何とも言えないけど
(論文は一応読んだけどよくわからなかった。)

動画で見る限りでは 締め方で旨みがどうこうってのはあんまり根拠ないのかなーって印象です。

とわいえ最高峰の食材を仕入れる時は暴れには気を遣ってて 長時間葛藤して釣ったマグロは わざわざ ロープつけて長時間泳がせてから 血合をなくすために乳酸を筋肉から取った状態で締めるらしく 赤身の色とか身の締まりとかが全然違ってくるそうです。

鰹とかマグロとか赤身魚って熟成とかで味どうこうって話じゃないのかなぁ?専門外なので全然 わからないから本当はあんまり話すべきじゃないんだろうけどね。(魚介類は専門外なので本当適当に言ってます。ご了承ください。)

何が言いたいかと言うと
鮮度が命ってのも聞くけど 何を持って鮮度の味が良いかってのは 結構 まちまちなのかなぁって 魚の活け作りですらそう思うわけですよ。

そこにかけて 今回は野菜じゃないですか?
野菜も 熟成した方が美味いとかあるんじゃないですかね?柿とかレモンとか フルーツとかは もいでから時間が経ったほうが美味いとは思うし(木の上程で熟成って進むんかな?)わかんないけど…

野菜もお湯で締めてから出した方がパリパリしてて美味いとかも聞くし、
ジャガイモとか大根はアミラーゼを増やすために時間置いた方が良いとかって聞くけど
そもそも食用野菜の種類は800、日本だと150〜200種類くらい種類豊富なんで それを一緒にひとまとめに考えるのは難しい。

雁屋哲作,花咲アキラ画:『美味しんぼ 1』kindle版(ビックコミック)

栗たん トマトをもぎ取る姿も可愛いよ☆
トマトを板山オーナーに薦める山岡。活け作りってもぎたてトマトですか?
良いんですか?ただ朝取れ野菜みたいなのを活け作りとか言って?
ただのレトリックでは?

雁屋哲作,花咲アキラ画:『美味しんぼ 1』kindle版(ビックコミック)

「昔のトマトはみんなこの香りがしたんだっ‼︎」

1980年代時点で 昔のトマトに言及してるって事は もう 現存してないのかもしれない。スヴァーバル世界種子貯蔵庫にでも発注するしか 昔のトマトは復活しないのかもなー

そして大根を引っこ抜いて調理する山岡

雁屋哲作,花咲アキラ画:『美味しんぼ 1』kindle版(ビックコミック)

皮は剥かない。短冊切りの大根サラダ。と醤油。これを活け作りだと⁉︎
いえ、これはサラダです。
大根サラダです。

確かにサラダの語源は 塩の意味ではあるよ?

じゃがりこのサラダ味とか 全然 マッシュポテトを油で揚げてるのにサラダとは何事かと思ってたけど サラダの語源自体はソルトと同じなので 塩味を日本ではサラダ味って言う事に衝撃を受けた。
ちなみに サラリーマンも塩男って意味。昔は塩が給料だったみたいだから 塩を稼ぐ人って意味らしい。

なので 塩振ってないからサラダじゃないって言い方もできるのかも知れない。
それでも醤油で食ったらサラダだからね。塩入ってるからね。
活け作りは過言でーす。

「昔の大根も こんな味だったよ…」
そうか、アブラナもスヴァーバルまで取りに行かないとなぁ…

雁屋哲作,花咲アキラ画:『美味しんぼ 1』kindle版(ビックコミック)

トマトは緑熟果(熟してない緑色の状態)で収穫して 輸送段階で追熟させて色をだしてます。
一方 いわゆる樹上完熟したトマトは苗の状態で熟してから出荷されます。
一応 完熟トマトの方がリコピンが多かったり 甘味が際立ったり 旨味成分のグルタミン酸 が多かったりするって言われている。

とわいえ 完熟トマトは日持ちしないから 縁熟トマトの方が扱いやすい。収穫地の距離とか 輸送の面もあるから 必ずしも完熟トマトだけが正解ってわけではない。
必要に応じて 完熟トマトを選んだりしても良いけど、本当に腐らせない自信ある?ちゃんと使い切れるん?

加工用にBtoBするならある程度スケジュール合わせられるだろうけど 現在は自宅で調理する家庭なんか4割弱だから 日持ちするトマトの方がエコではある。
味とフードロスのトレードオフだから 別に流通会社出身の板山オーナーの判断も 否定するのは違うと思う。

まぁ 当時はまだ 家庭で料理もするだろうから 完熟トマトの需要もあったんだろうけどね。現代ではなかなか美味しいトマトにあり付けるのは難しいかも知れない。完熟トマトを使ったレトルト食品とかトマト缶とかで補ってください。
ってか加工用トマトと生食用トマトの差が明確な論文が見当たらない!

どっかで リコピン3倍 糖度7倍とかって記載があったけど参考文献があやふやでごめん。少なくとも追熟トマトの方が栄養価では劣ってるってのは 確かではあるはず!(※わかりやすい論文をご存知の方 コメントください。)

あと、農林水産省の雑誌の特集のウェブ記事貼っときます。すごくトマトについてわかりやすく掲載されてるんでオススメ

大根もなー

大体 同じような感じだけど、別に熟したりはしないから ちょっとニュアンス違ってくるだろうけど、
僕がここで言いたいのは そりゃ 自宅で調理する需要がある時代だったら いろんな選択肢があって良いと思うよ。
けど、今 そこまでみんな飯作らないじゃん。生で野菜食べようとしないじゃん。

そりゃ農家だって 加工用の野菜に特化しますし 大量生産で規格の統一したもの作りますって。その方がコストかからないし ロス少ないし 管理しやすいでしょうよ。
当時と時代が違うから どんどん野菜の質だって 時代の求めるものに変化しますって。そう言う意味では 小さい農家とかの需要も全然まだあるし 大量消費大量生産の大枠にかからない ニッチを追求して美味しい野菜を生産してくれる農家とかは 大事だけど、

そういうニッチな野菜を 高級ブティックが連なる銀座のデパ地下の生鮮食品売り場に求めるのは違うような気もする。まぁ 少なくとも 近くに農場があって 距離が近いんなら一部ではやるべきではある。現代のスーパーでも地場の野菜コーナーがあるし、

大きなコールドチェーンの流通によって食の豊かさを広げることで成功した 板山オーナーには 視野を広げる良い機会になったと思う。
家庭調理用の美味しい野菜の需要の多いところで 規格外野菜や鮮度の高い野菜を売るってのは 大手メーカーでも参入しにくい所なのでとても良いビジネスチャンスだと思う。

現代は みんな そんなに野菜に興味ないから そこまで規模拡大できないだろうけどね。なんか負のスパイラルだよね。野菜が統一化されて 美味しくないから 興味失って 野菜食べなくなって どんどん興味なくなるみたいな。

まぁ 怠惰なる農家はもっと減るべきって事ですよ。

農家はもっと減っていい~農業の「常識」はウソだらけ~ (光文社新書)

そんな訳で山岡の言いたかったニッチを取り入れたデパ地下の生鮮食品は繁盛したらしい。

雁屋哲作,花咲アキラ画:『美味しんぼ 1』kindle版(ビックコミック)

だからって別に 山岡の行動が許される訳ではない。
彼はペロリストであり 怠惰な取材者だ。

「日本中から産地直送で本物の味をお届けしますよ。」
実に頼もしい信念です。
30年後の現在では 野菜の規格は統一され 一部 アウトローな農業者が細々ニッチを追求してるような現状です。板山の信念なんて なかったも同然。

人口が頭打ちになったんだ…
核家族で家庭調理用 生鮮食品の需要ないんよ…

ただ、コールドチェーンの技術の革新や 物流の機械化 安定性ともに 品質は日に日に上がってるので デパートじゃなくてもっと 物流の技術革新に期待しております!
スーパーで600円で葉野菜 2束買うよりも 600円でナッシュでレンチンよ


【今回の学び】

鮮度の確認はペロリスト

はい。
最近 親父が企業を定年退職を機に転職して 農業従事者になりました。その関係で僕も だいぶ週末農家に染まっていくのだけど 本当に良い野菜に出会うのは今後 家庭菜園とか 兼業農家になっていかないと味わえないかも知れませんね。

個人的には技術革新で 安定したロスの少ない食も大事だし 選択肢の多い食の形も大切にしたいので いろんな方に 食事の大切さとか 豊かな食の美味しさとかも 知って欲しいとは思ってるけど、

それと日本の現状とは乖離してるので 上手く付き合っていくのが大事かなとも思いました。

1980年代でも 食の外部化が進んでる走りを見ることができるので 現存してる 本物の野菜の味ってのは 希少なのかもしれないなーなんて 思いながら 今日も雑草をむしり取る日々です。

でわまた!

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うめさん/美味讃
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