スポーツと競馬「誰も知らないビッグイベントと 阪神ジュベナイルフィリーズ」
このレースについて知っていた人、全国でどのくらいいたでしょうか?
私は車に乗っていたときに、ラジオでこのレースのために交通規制が行われるというお知らせを聴いたので知っていたが、どんな選手が出場する、どんなレースなのかはまったく知らなかった。
レースの翌日以降、私の知る限り、新聞、テレビをはじめ、ネットなどでもレースの結果について一切目にしていない。
聞けば、コース周辺の道路には交通規制を知らせる横断幕や捨て看板があちこちに張られた。また、地域の家々には交通規制を知らせるチラシが折り込まれた。そして、ラジオCM。
かなりお金がかかっている。
当日は、最長72.6kmのコースに交通誘導の警備員と、コース設置のアルバイトや審判員。
かなりお金がかかっている。
でも認知度はかなり低い。
聞けば、事前に配られたチラシを見て車で通れるはずの道路を通ろうとしたが警備員に止められ、3分で行けるところへ渋滞も含めて30分もかかったそうだ。レースの自転車はあっという間に通り過ぎたのに、3時間以上に渡って多摩地域の交通は混乱していたという。
誰が言い出しっぺなのかは知らないが、かかったお金と労力と迷惑と、このレースの意義が釣り合っているようには思えない。
Tokyo2020のレガシー云々と言うことらしいが、なんともお粗末だ。
自転車のロードレースが盛んでものすごく人気のあるヨーロッパならば、大会運営もお手の物で、ボランティアもたくさんいて、地域として盛り上がるのだろうが、日本では無理があるんじゃないだろうか。「弱虫ペダル」がウケたからイケると思ったのか?
明日は阪神ジュベナイルフィリーズ
競馬のレースを開催するにも、やはりたくさんのお金と労力を要する。
が、あらゆる方法を使ってG1レースを頂点としたレース体系をドラマチックに盛り上げ、1日に7万人を集客する。JRAのレースの頂点であるジャパンカップの馬券売上は260億円を超える。
競馬は農業や畜産の振興という意義もあり、馬券売上の一定割合が公共の福祉に役立てられている。地方では経営が苦しいとも聞くが、自治体やJRAと連携して頑張っている。
予算と意義とが噛み合っているから続いていると言えるだろう。
そんな中、馬産地が手塩にかけて生産し育成してきた馬のうち、今年の夏以降に勝ち上がった、素質ある中学生女子みたいな牝馬が集った。
仕上がりが早いと言われるダイワメジャー産駒、エピファネイア産駒が目立つのも、このレースの特徴だろうか。
大レースではあまり見かけない外国産の種牡馬の名前も見られる。今年種牡馬デビューの馬の名前もいくつかある。
牧場の期待の目も感じられるこのレースである。
ノーザンファーム生産でエピファネイア産駒
6番 ステレンボッシュ
距離はもっと長くても大丈夫そうな血統だし、今までのレースは好位抜け出しの王道のレースぶり。関係者は先々まで期待しているのではないだろうか。調教の走りはまだまだ力不足のように見えるが、それでもルメール騎手の手綱に応えてどれほど走れるのか見てみたい。
ノーザンファーム生産でダイワメジャー産駒
7番 アスコリピチェーノ
このレースにピッタリの血統と言えるのかもしれない。このレースに勝って、桜花賞と、あわよくばNHKマイルカップまで思い描いているのではないだろうか。まだ色々矯正しながらの調教のようだが、走り自体はしっかりしていて、大人の北村騎手がうまく運ぶことだろう。
ダーレー・ジャパン生産で、馬主はゴドルフィン
3番 キャットファイト
父ディスクリートキャットは2011年から日本で種牡馬をやっているが、成績はずっと鳴かず飛ばずだった。それが2021年になって、いきなり産駒の勝ち数が増えた。ということは2018か19に何かあったのか? 父の産駒で初めてG1に出走するこの馬。調教では自分から合わせにいって先着する根性を見せていた。
ノーザンファーム生産でハーツクライ産駒
14番 サフィラ
サリオスとか、その他優秀なサのつく4文字兄弟の7番目ということで、生まれたときから期待されてきたであろう馬だ。しかし、ここまで1-1-1-0と微妙な成績。後から良くなるハーツクライ産駒だけに、来年以降が楽しみなところだろう。調教は軽い走りだけれども、ふわふわした感じにも見えた。
ビッグレッドファーム生産でスワーヴリチャード産駒
10番 コラソンビート
初年度産駒が活躍しているスワーヴリチャード。いきなりG1取りとなればハーツクライ系統の先も明るいと、生産側も喜ぶことだろう。ただ、もう4戦して3勝って、ただの早熟なのかもという不安もなきにしもあらず。調教は楽しそうに走っていて、運動神経の良さを感じた。
聖心台牧場の生産でスワーヴリチャード産駒
11番 スウィープフィート
生産牧場も馬主も厩舎も騎手も今はマイナーだが、母系は非常に優秀。前走は最高の末脚を繰り出してタイム差なしの2着。調教は元気いっぱい、前足を高く上げてすっ飛んでいた。抽選を突破して永島騎手の初のG1騎乗。誰にとっても失うものはないので、思い切った騎乗で、その名の通りみんなの心を掴んでほしい。
金石牧場の生産でダノンバラード産駒
1番 コスモディナー
こちらもマイナーな牧場出身。夏までに2勝をあげて休養。満を持して出てきた。牧場も厩舎も前走を勝った時点で大喜びだったと思うが、馬主は大御所ビッグレッドファームなので、ふんどしの緒を締め直したということか。久しぶりにコスモ冠の馬に驚かせてもらいたい。
どの馬にも勝つチャンスがあるように思える。そのまま来年のクラッシック路線は混戦なのか、はたまたここから羽ばたく馬が現れるのか。まったく先が読めない。このレースの予想もつかない。
だけど、待て。調教の動きで見ればこの3頭で決まりじゃないか。
3-7-11 3連複
前日オッズは、なんと195倍!!
当たりそうもない? いや、中学生女子なんて分からないもんでしょ。
2023秋のG1シリーズ一点勝負の予想結果
シーズンごとにG1レースのみ、すべて一点勝負で収支トントンを目指しています。
先週までの予想結果
+330円 (1点100円の馬券を買ったとしての計算です)