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Aim for the LA28「パリ後 初の全日本体操 新たなスターは?」

11月22日~24日 全日本体操団体・種目別選手権大会が行われました。 パリ・オリンピック終了後、最初の日本のトップレベルの大会であり、次のロサンジェルスに向けてどんな選手が出てくるのか、多くのファンが注目したことと思います。 とはいえ、今回はチーム戦と種目別なので、ちょっと4年後を占うのには適さないかもしれませんね。新ルールじゃないし。 また、オリンピック後の2年くらいは、いわば「つなぎ」の感が強く、ここで活躍したとしても、本当に力がなければオリンピックの代表争いにはでは

    • スポーツと競馬「日本野球の未来 & ジャパンカップ」

      大谷選手。MVPおめでとうございます。 それに先立ち、王貞治氏が「Byond OH project」というのを立ち上げました。詳細は上のリンクを御覧ください。 日本では、特に男性は、子供の頃に一度は野球のグローブをはめてキャッチボールをしたり、バットで打ってみたりしたことのある人が多いと思います。男女問わず、プロ野球や高校野球を一度も見たことがないというほとんどいないでしょう。 しかし、実際に中学・高校・大学と頑張ってプロを目指す人となると、昔に比べればものすごく減っている

      • スポーツと競馬「フェンシングの躍進 & マイルチャンピオンシップ」

        最近のフェンシングの勢いがすごいですね。 2017年に日本フェンシング協会(JFF)会長に太田雄貴氏をつかせたあたりから、JFFの積極さが見られ、その後に武井壮氏を会長につけるなど、以外な策を次々に打ち出していきました。 とはいえ、それがせいぜい7~8年前からです。 もともと国内にフェンシングができる場所が少ないので、競技人口がドッと増えたとは思えません。優秀な人材を得るための底辺の広さは、さほど広がってはいないと思います。 太田氏とそれに続く選手の活躍によって、それに憧

        • 最強の自然体を作る vol.3

          1-3 トレーニングの効果  トレーニングとは環境適応能力を引き出すためのものです。  例えば、箸より重いものを持ったことがないというお嬢さんに、少しずつ重い物を持たせるようにしていきます。すると、あら不思議、けっこう重い物だって持てるようになるじゃありませんか。  お嬢さんの身体は箸を持つには足りていましたが、それより重いものを持つようにはなっていなかった。そこへ『重いものを持つ』という違う環境を与えると、お嬢さんの身体はその環境に適応しようと反応を起こす。そうして筋肉

        • Aim for the LA28「パリ後 初の全日本体操 新たなスターは?」

        • スポーツと競馬「日本野球の未来 & ジャパンカップ」

        • スポーツと競馬「フェンシングの躍進 & マイルチャンピオンシップ」

        • 最強の自然体を作る vol.3

          スポーツと競馬「日米のドラマチックなチャンピオンシップと エリザベス女王杯」

          今シーズンの日本のNPBとアメリカのMLBの全試合が終了しましたね。 どちらも大変面白うございました。 日本では、レギュラーシーズン3位のDeNAベイスターズが、大本命のソフトバンク・ホークスを下して日本シリーズを制しました。 一方アメリカのワールドシリーズは、本命同士の一騎打ちニューヨーク・ヤンキース対ロサンゼルス・ドジャースで、ドジャースが制しました。 日本では、NPBの様々な努力により、以前に比べれば各チームの戦力が拮抗してきていると思います。すごい選手達がメジャ

          スポーツと競馬「日米のドラマチックなチャンピオンシップと エリザベス女王杯」

          最強の自然体を作る vol.2

          1-2 人間が本来持っている身体的能力  人間は2本足で立っているので、手と足が別々のことができます。  手でボールをバウンドさせながら走るとか、手で相手の袖を引っ張りながら足で足を払うなどです。  しかし、手は手だけのこと、足は足だけのことをやっているわけではなく、「ドリブル」とか「出足払い」という一連の動作としての技術になっているのです。  実際には手足だけではなく、身体のあらゆる場所が総動員されて動いています。  そして、そういった一連の動作は、大脳、小脳、延髄、脊

          最強の自然体を作る vol.2

          最強の自然体を作る vol.1

          自然体と言っても漠然としていて分かりずらいですが、ここではスポーツにおける身体的な自然体について考えていきます。 1-1 動物としての人間  初回はおおまかなことをお話します。  本来、動物と言われるものたちは動けないことは死を意味します。  ありがたいことに現代は医療の進歩のお陰で、動けなくなってしまってもなんとか生きていくことはできます。しかし、元々身体は動くために作られているのです。それもビックリするくらい機能的に作られています。  例えば、ネコが高い塀の上に向

          最強の自然体を作る vol.1

          スポーツと競馬「Jリーグの誹謗中傷問題と 天皇賞(秋)」

          サッカーJ1の町田ゼルビアがインターネット上で誹謗中傷を受けているとして、社長が刑事告訴をするぞと言い出して、それを機にあらゆるところから意見が吹き出している。 件の誹謗中傷は、子供がゲームに負けると根拠もなく「ずるいよ~」と不平を言うのと似ていなくもない。 対して、町田のゲームっぷりは、相手の鼻を明かしてほくそ笑む下衆な根性が見えて、「正々堂々」とか「潔い」など、日本人が好む態度とはかけ離れていると言えるだろう。本気でサッカーを楽しみたい観客には好まれる行為ではないらしい

          スポーツと競馬「Jリーグの誹謗中傷問題と 天皇賞(秋)」

          スポーツと競馬「北口榛花選手の金言と 菊花賞」

          スポーツ選手が子どもたちに対して「諦めなければ夢は叶う」などと言うのを聞くことは多い。 私は天邪鬼なので、即座に「そんな訳あるかいっ」とツッコミを入れる。「誰でも諦めなければ夢が叶うなら、金メダリストが一人きりなのはどういうことやねん? たった一人の夢しか叶わなかったということちゃうんかい」と。 その点、北口選手の言葉は示唆に富んでいる。 とかく人は、目標に向かってストイックに取り組むことが良い、夢を諦めないことが偉い、みたいな価値観を根強く持っている。 もちろん、それは

          スポーツと競馬「北口榛花選手の金言と 菊花賞」

          スポーツと競馬「スポーツと競馬の共通点」

          プロ野球ではセ・リーグ、パ・リーグ共に、今年就任した監督が率いるチームが優勝した。 Jリーグでは、今年初めてJ1に昇格した町田ゼルビアが、開幕からトップを走り続けて驚かせたが、その快進撃は黒田監督が就任してからのことである。 ほとんどが成人の選手たちで構成されるプロのチームでさえも、ひとりのおっさん(監督)次第で強くなったり弱くなったりする、ということがよく現れたシーズンだったと言えるのではないだろうか。 私がなぜ競馬が好きなのか。 それは競馬における馬と調教師の関係が、

          スポーツと競馬「スポーツと競馬の共通点」

          スポーツと競馬「オールラウンダー大谷選手と スプリンターズステークス」

          今シーズンの当初は、投球できないということで二刀流での活躍が見られないことを少し残念に思う事もあったし、通訳の不祥事などで精神的な面の心配もあった。 しかしそんな心配は無用だったようだ。 大谷選手、やっと優勝。おめでとうございます! ホームランと盗塁の量産も、チームの勝利のためにベストを尽くした結果とと思えば、その価値はさらに高いと言えるだろう。 スポーツ選手の基礎的能力を見る指標として筋力、スピード、パワー、持久力、技術がある。 普通、どんなに一流の選手であっても、何か

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          スーパーボウルへの道「第3週終了 今年の展望は見えたか?」

          NFL第3週終了時点の順位表 NFLの第3週が終わり、今シーズンの各チームの様子が見えてきた。 私が注目したのはアトランタ・ファルコンズ。 昨シーズンの終わりに、今シーズンの展望を書いた時、QBカズンズ選手の復帰次第でヴァイキングスに注目と思っていたのだが、カズンズ選手はファルコンズに移籍していた。 そのファルコンズがカズンズ選手らしいきっちりゲームを作る試合運びでいいオフェンスをして、ディフェンスもなかなかアグレッシブだ。あのイーグルスのオフェンスを止めたのは自信を持っ

          スーパーボウルへの道「第3週終了 今年の展望は見えたか?」

          村上選手の2022年以降の失速を動物の反応として考察する

          「肩に力が入る」というのは、勝ちたいとか、何かを成し遂げたいと強く思うときに現れる。 これは人間が動物であることの証と思われる。 猫が敵に相対したときの姿を思い浮かべていただきたい。 背を丸くして、毛を逆立てて、身体を大きく見せようとする。他の多くの哺乳類が、戦わなくてはならないときには、防御のために全身に力が入り、身体を大きく見せようとする。 人間も戦って勝ちたいと思うときには同じ反応が起こるものと思われる。 私達も、大事なプレゼンの時や、上司に呼ばれて叱責を受けるときな

          村上選手の2022年以降の失速を動物の反応として考察する

          スーパーボウルへの道「2024~25シーズン開幕前夜 今年もエキサイティングなゲームを期待!」

          本場アメリカのアメリカンフットボールの National Football league(NFL)が、日本時間の9月6日にレイブンズ VS チーフス で開幕する。 先週までプレシーズンマッチが3週にわたって行われた。 とはいえ、主力選手は温存されていたり、若手にチャンスを与えていたり、新たな戦術は隠していたりするのがプレシーズンなので、この時点で各チームのコンディションや戦力などはまったく分からない。 分からないので、予想は難しい。 だから、昨年までの戦いっぷりを見て、現

          スーパーボウルへの道「2024~25シーズン開幕前夜 今年もエキサイティングなゲームを期待!」

          Aim for the LA28「子どもの才能を伸ばしてあげたいっ!」

          先日、オリンピックが終了し、日本の選手が沢山活躍したので、「うちの子も…」と取らぬ狸の皮算用を始めた人も多いことだろう。 ここで最も気になるのは「才能」 うちの子には何かの才能があるのだろうか? もし何か才能があるのなら伸ばしてあげたい、と思うのは親心というものだ。 だがしかし、自分ちの子が金メダリストになったらいいのになぁと思いつつ、才能もないのにお金と時間をかけ、土日の休みを返上して頑張っても、大した選手になれずに終わってしまっては無駄だしなぁと思っているのだとしたら

          Aim for the LA28「子どもの才能を伸ばしてあげたいっ!」

          Aim for the Paris2024最終回「君は「うなぎのエリック」を知っているか」

          うなぎのエリックの話 「うなぎのエリック」ことエリック・ムサンバニさんは、シドニーオリンピックの100m自由形に赤道ギニア代表として出場した。 オリンピック主催側がスポーツの普及を目的に、オリンピック標準記録を達成していなくても、各国に男女1名ずつの出場枠を与えているが、エリックはその枠で出場したのだった。 ろくな練習施設もないので、スタートの飛び込みやターンの練習はやったことがない。深くて透明な水がなみなみと溜まった50mプールを見ることさえ初めてだった。 エリックはス

          Aim for the Paris2024最終回「君は「うなぎのエリック」を知っているか」