Golondrina (私の真ん中)
あの日は、いい日だった。そのシーンをいくつか書いてみようと思う。知らず知らず、“予祝“を心に思う日々。予祝の話は“Hanami”というタイトルの記事に書いたので、よかったら読んでほしい。私はJewelryを創るので、1人になるとすぐ深く考え事をしている。いつからかの癖なのか頭に色んなシーンを浮かべて、それが絵になって、詩になっている。あの日は友人が書いた言葉に、とてもリアルにその光景が見えて、私は思うだけで涙がでるほど、やんわり、ゆっくり、感じて、感じたのはきっと、言葉にすると『感動』だったと思う。彼女の言葉で受けとった理解は、その本当の理解は、触れ合って、見つめて、愛が増えてゆく、気持ちの良い状態。必要なものは、少なく、でも満たされてる。充分すぎる幸福感。我が子から学んだ、母の言葉。子供を産んだ人から、会わずに言葉から理解し、またこの上なく感じて涙が出た。幸せを絵で見た様に感じて幸せな涙がでた。それは、じわ〜って永く私にほんわり留まった。感じた事ない、知ってる様で、知らなかった、幸せな感情で、驚いた。感じた理解はきっとまだまだ序章で、こうなってみると、今あるものが、より愛おしく、自分を正直に操縦する操縦席には、より無垢なものを真ん中に置きたくなった。知るとは、理解するとは、気持ちいいもので、驚いた。私の真ん中に置いたものは、特別難しく無く、今の私にも出来た。元々あるものが愛おしく思えた。
私はジュエリーの仕事の他に、サステナビリティをテーマにしたプロジェクトの一員でもある。世界でコロナの第二波がやって来ると言われてる中、より一層地球と動物の事を考えている。小さな力で何から始められるか考えている。救いたいのに今のところ、人間の私側の方が植物に救われてる日々だ。今朝も畑にいて、畑に水が通る水路を掃除して、1ヶ月後の緑いぱっいを想像した。森からの湧き水が水路を流れて来る。その流れてくる水を眺めてたら、体の中もそんな風に流れてるのを感じた。眺めてると、とってもアクティブな心地になって来る。閃きみたいに私の頭に、映像が一コマごとに見える様に、幸せを想うシーンが増てく。フワフワ、じんわりその状態は、広がって。相対性理論、楽しい、とか。スペインの友達と、Hablamos el futuro. 未来の話をしよう。なんて言って、辞書も引かずに話は尽きなかったのも嬉しかった。頭に浮かんだから言ってみた言葉は、燕に乗ってるみたいで楽しかった。ただ、水が流れてるの眺めてた。ただそれだけ。感情を受けとる手の感覚は快適で、私の真ん中の操縦席にいる奴が、楽しんでるのが見えた。バカみたいだけど、片言で、言葉が飛んでくる。楽しみながら理解する。理解した先は、勇敢だ。好きな事だったと理解すると、それは楽しみに変わってった。
夜は夏の甘い風が気持ち良くて、こんな事を思った。
Skin to Skin. 生きるのに、人肌がほしい。猫肌も、実家の犬のPuu肌も、触れて幸福感を共有したい。肌から感じる幸福感が私の真ん中にあれば、私はいつも満たされ愛が満タンなんだと思う。水の流れを眺めながら、私の真ん中の声が聞こえた。その夜は何だか、体はくたくたで、でも脳が、肌が、『もうちょっと、気持ちいいから、あともうちょっと起きていよう』って今日を終えるのを惜しんでる様に、でも知らぬ間に、眠っていた。
朝がきた。冷んやりした朝。森の家は、鳥の声だったが、街の家は馬の散歩音で目が覚める。蹄のパカパカって音が聞こえて来る。そして昨夜の余韻を思いながら温かいミルクティーを飲んだ。日曜日は、自分に色々甘い。細やかに甘い。お白湯からのスタートは休んで、好きなものを飲んでる。起きたてで顔もあらわず、お財布も持ってない何もない私。何にも無くても、それでもなんか幸せで、ぼんやり朝の音を聞いてる。蹄のパカパカって音とミルクティーでゆっくり体が起きる。PCに文字を打ちながら、頭にぼんやり留まってるストーリーを頭から出す。昨夜のワンシーンが浮かぶ。私は、窓に頬杖ついて街を見てた。スペインの田舎街のオレンジの灯と、冷んやりしててイチジクの香りの風。夏の匂いにメランコリー。透き通った真っ黒の空に星。ちょっとワクワクする、いたずらな気持ち。あの夏の香りがやって来た。0:00をまわり、Romanticoな時間帯。遠くのバルのテラスに1組だけカップルが残ってて、心がくっつきそうな2人のそのロマンチックな姿に、私のいつかの夏のデートを思い出す。そのシーンはパラパラロマンチックシリーズ観てる様で、野外で観る映画みたい。私は窓に頬杖つきながら、外を眺めながら、もう一つの体はナイトピクニックのシーンにいた。まどろみながらそれは、部屋の灯りがわりにつけてたイタリア映画と重なり、目の前に見えるものと、これから来るものが重なってオレンジ色の灯りにぼやけてみえる。懐かしくて、でも未来の様でもあって、時空を超えて時が交差してみえた様な、まどろみながら見たものは優しくて、ロマンチックだった。夏の香りが魅せたものに、この夜ぴったりの音。Charaのインスタライブのギターの音が聞こえて来る。 その曲は、Junior Sweet. 私の恋の唄。昔々、夕方彼の部屋でレコードで聞いたメロディー。ただ純粋に好きで、心がずっと開いてた。いつ聴いても、なんかきゅうんとする。レコード聴きたいな。感じる度に映画のワンシーンを撮るみたいに、何かいつも組み立てる。美しい日ばかりじゃないけど、それは始まる。全部くっつけたら、いったいどんな話なのか。実はわかってないけれど、せっせと呼吸する様にそれをしてる。頭がいっぱいになったら休んで、ラララ〜っとか歌って私の真ん中の操縦席のあいつが楽しそうだ。この世には、まだまだあった。知りたい知らない気持ち達。なんだか仲間が恋しいな。お城の壁に映す、大画面の野外での映画鑑賞。芝生の上もいいな。みんなで観たいな。green bookとか観たいな。ニューシネマパラダイスとか観たいな。週末の夏の夜の匂いがする頃に、野外で映画を観たいんだ。芝生の丘を、デコレートしてナイトピクニック。いつかやろう、友人とこんな話をした事を思い出す。また今年もドキドキ、ソワソワ、ワクワク、キュンキュン、ちょっとエッチで、ロマンチックな夏が、甘い香りをさせやって来る。
空には Golondrina (燕)が楽しそうに飛んでいます。私の作品の一つに、その燕描いたジュエリーがあります。そのジュエリーに『愛をそそいで心を育てて』と歌う詩も詠みました。 よかったらジュエリーのページで読んでください。早いもので、スペインへ来て5度目の夏を迎えます。
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