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新築計画からリノベーションへ。私たちを導いてくれた12の専門家たち。
こんにちは!
築100年の古民家移住を計画している家族のnote、6本目の記事です。
5本目の記事では、私たちがこの土地に住む理由について書きました。
今まで、新築を計画する中で感じたことや学んだことを記事に書いてきましたが、ここからはリノベーションの計画についても焦点を当てていきたいと思います。
新築以上に分からなかった、リノベーションの始め方
家づくりについて考え始めた当初、新築とリノベーションのどちらを選ぶべきなのな全く分からなかった私たち。
なんとなく住宅展示場を訪ねたり、大手ハウスメーカー・住友林業さんに敷地調査や見積もりを依頼したりしていくうちに、新築を計画するには、想像以上に高額な費用や土地の制約など、多くのハードルがあることが明らかに...
そこで「ではリノベーションだったらどうなんだろう?」「他の事業者さんに依頼しても新築計画のハードルは変わらないのかな?」と検討をはじめました。
しかし、リノベーションには何が必要で、どんなハードルがあって、誰に相談するのがベストなのか、新築を検討していた時以上に具体的な進め方が分かりませんでした。
とにかくたくさんの人に相談に乗ってもらうことから
手探り状態だった私たちは、家づくりを経験した友人に会ったり、インターネットでリサーチした事業者さんに相談したり、色々な人から話を聞いていました。
この記事では、その過程で出会った素晴らしい専門家・事業者の方々をご紹介します。
土田さん(蒲田商店)
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夫が以前住んでいたシェアハウスのインテリアを手掛けてもらって以来「いつか家を建てるときはぜひお願いしたい!」と思い続けてきた、兵庫県姫路市を拠点としている建築設計士・土田さん(つっちーさん)。
建築設計にとどまらず、コミュニティ運営や動画制作など幅広い分野で活躍する多才な方です。
今回は諸事情で設計を直接お願いすることは叶いませんでしたが、どんな相談にも誠実に向き合ってくれる姿勢は本当に頼もしい存在です。
久しぶりのやりとりを通じて、素晴らしい友人がいる幸せを改めて実感しました。彼が手掛けたとてつもなくかっこいい自邸での暮らしも、ぜひ覗いてみてください。
一級建築士事務所 nias
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神奈川県小田原市を拠点に、地域に根ざした活動をしている建築家夫婦のユニットです。夫の知り合いだったこともあり、早いタイミングで一度私たちの古民家を見に来てくださいました。
事前調査をしっかり行った上でのアドバイスは私たちの考えるべきポイントが分かりやすく、ご夫婦の穏やかな雰囲気と丁寧な会話で、リノベーションを考えはじめたばかりの私たちの不安をほぐしてもらったように感じました。
鴨宮で運営されているコミュニティスペース「かもすた」で、地域のつながりを育む場づくりにも力を入れており、その活動からもお二人の温かみや誠実な姿勢が伝わります。
川原さん(創造系不動産)
建築設計士のつっちーさんのご紹介でお会いした川原さん。建築設計ではなく、暮らしと不動産を繋ぐあらゆることをコンサルティングされているユニークな方です。東京に拠点のある、建築と不動産のあいだを追究している会社『創造系不動産』に所属しながら、個人的に私たちの物件にも興味を持って訪問してくださいました。
お会いした際、川原さんの様子から本当に家や建築が好きで面白がってお仕事をされているんだなぁと感じました。初めてローンを組む私たちにとって、川原さんのアドバイスは物件の価値を見つめ直す機会になりました。
【たとえば、こんな希望を一緒に叶えます】
— 川原聡史|つくりたい人のための不動産コンサルタント (@sozo_kawahara) July 8, 2024
・友達をたくさん呼びたい
・ひとりと家族の時間、両方大事にしたい
・めいいっぱい趣味を楽しみたい
【たとえば、こんな疑問に一緒に取組みます】
・家づくりっていくらかかるの?
・不動産探しって何から始めたらいいの?
・お金はどこで借りたらいいの? https://t.co/9PbnoZr4FO
水上さん(kvalito)
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つっちーさんにご紹介いただいた、大阪府茨木市を拠点に活動されている建築設計士の水上さん。
彼が手掛けた古民家をリノベーションした店舗へ行った際、古民家の良さを活かしながらも洗練された家具や内装の組み合わせに感動しました。決して人口の多いエリアではないにも関わらず、遠方から訪れる人々で賑わっており、水上さんの手掛ける空間の魅力を肌で感じました。
この方にお願いすれば、きっと素敵なお家ができる!という確信を抱かせる方です。今後も家族ぐるみでお付き合いを続けられたらと思っています。
Blue Studio
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実は物件メディアを眺めるのが密かな趣味だった妻、「リノベーションをするならぜひBlue Studioさんに話を聞いてみたい!」という希望がありました。
Blue Studioは2012年に「カンブリア宮殿」にも取り上げられた、リノベーション業界のパイオニア的存在です。そんな有名な設計事務所に相談していいものなのか?という不安もありましたが、執行役員の方が直々に現地を訪れてくださり驚きました。
お話をする中でコミュニティを基点に建築を考えるBlue Studioならではの視点を感じ、私たちの家づくりが「制約の多い古民家を抱えた近所の人たちのロールモデルになってほしい」というアドバイスをもらったことが心に残っています。
小川工務店
古い旅館をリノベーションして暮らしている友人家族のすすめで知った、神奈川県箱根町を拠点に活動する工務店さんです。私たちの古民家にも何度も足を運んでくださいました。
数々の施工経験をもとに私たちの古民家のリノベーションに必要な施工内容や費用感について具体的に教えていただき、家づくりに必要な工事がどんなものなのか、少しだけ想像できるようになりました。
会話の中からは、古いものを活かす家づくりへの深い情熱と真摯な姿勢がひしひしと伝わり、その頼もしさが心に残っています。社長さんの熱い言葉に励まされました。
一畳十間
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妻がInstagramで見つけた設計事務所「一畳十間」さん。
マンションリノベーションの事例が多いものの、まるで古民家のような趣きとモダンな雰囲気を併せ持つ内装が特徴で、その空間の美しさに惹かれました。素材や意匠に対する独自のこだわりが感じられるデザインが魅力です。
訪れたオフィスは古民家をリノベーションされた建物で、庭を望む静かな和の空間が素敵でした。執務室ではスタッフの皆さんが明るく声をかけてくださり、その居心地の良さと温かい雰囲気に「パワーのある会社さんだな」と感じました。
住友不動産
夫の父から「住友不動産の新築そっくりさんに相談してみたら?」と声をかけられたのがきっかけでした。知人から「無料で調査やプラン提案、見積もりまで対応してくれる」と聞いていたそうで、熱心に勧めてくれました。
大手ならではの手厚いサポートがとてもありがたかったです。圧倒的なスピード感にも驚きました。住友不動産さんとのやり取りを通じて得られた学びや発見はとても多く、今後の計画にも大きく役立っています。
これについてはまた別の記事で詳しくまとめたいと思っています。
株式会社 山田建設
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友人家族の新築のお家を訪ねた際、その暖かさと居心地の良さに「こんな家に住みたい!」と紹介していただいた、神奈川県横浜市を拠点とする工務店、山田建設さん。
断熱技術に優れた家づくりに自信を持ちつつも、居心地の良い快適な空間づくりにも力を注いでいるというバランス感に魅力を感じました。
実は、私たちの家づくりは難易度が高いということで他の事業者さんの中にはお断りされることもあったのですが、山田建設さんは私たちの相談に親身に寄り添ってくださり、意欲を持って継続的に考えていただけたことが本当にありがたく、頼れる存在だと感じました。
坂田さん(a.d.p)
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坂田さんは、友人のマンションリノベーションを手掛けていた建築設計士さんです。
友人のマンションは、中心に大きな弧を描く壁が通る個性的な構造が特徴的なのですが、そのデザインが家主によく似合っていて、本当に素敵な住まいでした。どのような相談や計画を経たら、こんな唯一無二の空間が生まれるのか、とても興味を持ちました。
実際に坂田さんにお会いすると、深い対話を大切にし、強いコンセプト作りから丁寧に寄り添ってくれる方だと感じました。DIYや家具制作の経験も豊富で、一緒に家づくりをしたらきっと楽しく、創造力が刺激される時間を過ごせるんだろうなぁ!とワクワクが膨らみます。
島崎さん(SA Lab.)
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島崎さんは、現在住んでいるマンションを仲介してくれた方の紹介で知り、一度自宅でお食事をご一緒したことがある建築設計士さんです。
「興味のある方からじっくりお話を聞く機会はこのタイミングしかないかもしれないから、気になる人にはまず相談してみよう」という思いで候補を考えていた中、夫が「島崎さんの手がける住宅はとてもかっこよくて好きなだぁ」と提案してくれたのがきっかけでした。
当時私たちは新築は難しいかもしれないと考えていましたが、島崎さんから「新築でも(素敵な家を建てることが)可能ですよ!」という意外なアドバイスをいただき、驚きと頼もしさを感じました。島崎さんがこの土地でどんな新築を提案してくれるのか、想像するだけでわくわくしていました。
スタジオA建築設計事務所
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家づくりの先輩である友人夫婦に相談している中で、「ここはどう?」と教えていただいたのがスタジオA建築設計事務所でした。
リノベーションと新築、両方の可能性を並行して検討するべきという的確なアドバイスをいただき、実際に私たちの古民家も見に来てくださいました。代表の内山さんは、スタジオA建築設計事務所のほかに株式会社エネルギーまちづくり社の取締役も務めており、断熱や住宅のエネルギー効率に関する専門性が非常に高い方です。それだけでなく、この家の持つ魅力を活かしつつ、住みやすさを追求する視点も大切にしている姿勢が印象的でした。
『家をつくる』という仕事の幅広さ
今まで『家つくる仕事』というと、現場に立って施工を進めたり、机に向かって図面を描くイメージが強かったのですが、たくさんの方とお会いしていく中で実際にはそれだけにとどまらないということに気付きました。
行政とのやり取り、講演活動、ローンの相談サポート、物件の売買に関するアドバイス、家具の制作、さらには地域コミュニティの運営まで。その幅広さたるや。
さらに、私たちのようにまだ契約もしていない段階であっても、ほとんどの方がすぐに現地を見に来てくださったことにもびっくりしました。相談段階にもかかわらず、ここまで手厚くフォローしていただけることに感激し、家づくりに関わる職業に対する尊敬が深まりました。
古民家リノベーションに向いている事業者さんとは
こんな言葉を耳にしました。
「リノベーションと新築は、医者で言えば皮膚科と耳鼻科くらいの差がある」
リノベーションが「できる」ことと「得意」であることはまったく別物で、さらに、マンションリノベーションが得意な人と古民家リノベーションが得意な人も異なるそうです。
話を聞いていく中で、リノベーションは新築よりも難易度が高いという考え方もあると知りました。
設計事務所によっては、リノベーションの設計費を新築よりも高めに設定している場合があるそうです。リノベーションでは解体して初めて分かることが多く、細やかに現場を見ながら臨機応変に対応する力が試されます。そのため、物理的に近い事業者さんに依頼するのが良いというアドバイスもいただきました。
次のステップに進むには
たくさんの人と会うと皆さん共通して仰るポイントがあり、法的に注意すべきことや構造的に不安がある部分、コストがかかりそうな箇所など私たちの古民家リノベーションにはどんな改修や手続きが必要のかが少し分かってきました。
一方で、どの事業者さんに依頼するのが最適なのか、具体的なプランや金額感が分からない状態で決める難しさも感じました。
しかし、プランの作成や見積もりを依頼する段階で費用がかかる場合が多く、たとえば、ある事業者さんでは、プラン・見積もり作成に200万円程かかると聞き、正直ひるんでしまいました。
特にリノベーションでは、現状を把握するための情報が不足しているため、事前調査やプラン作成に多くのコストと労力がかかるそうです。
そのため、気軽に多くの事業者さんにプランをお願いすることが難しく、「誰に依頼すればよいのか?」という基準が分からず、私たちは足が止まってしまいました。
背中を押してくれた友人のひとこと
迷っていることを、家づくりの先輩である友人に相談したところ、こんなアドバイスをもらいました。
「初めの段階こそ、コストを出し惜しみせずに検討したほうが、最終的な納得感につながりやすいよ。」
家づくりは、大きな枠組みから決めていき、最終的には家具や内装などの細部に進んでいきます。友人曰く、大枠ほど後から変更が難しいため、ここにしっかりお金をかけるべきだという意見に、私たちも納得しました。
このアドバイスを参考に、私たちはプラン作成を依頼する予算を決めて、その範囲で、気になっている建築設計士さんや工務店さん・ハウスメーカーさんなど数社にプラン作成・見積もりを依頼することを決めました。
今後のプロジェクトの進行も、このnoteでシェアしていきます。引き続き、私たちの家づくりの過程を楽しんでいただけたらうれしいです。
SNSでも、古民家リノベーション計画の進捗や私たち家族の日常についてゆるやかに発信しています。noteには掲載しきれない写真なども投稿しているので、よかったらフォローしてみてください。
最近AIと仲良しな妻、なにやら楽しそうにしているなと覗いてみたら巨大な石のキッチンの画像を生成してました🪨造作キッチンの提案をもらって夢が膨らみ過ぎているようです… pic.twitter.com/P7hCEgwX0i
— 3人家族の移住計画|築100年古民家リノベーション🍊 (@u_313_87) December 1, 2024