第12レースのパドック
第12レースのパドックの雰囲気が好きだ
メインレースが終わったら帰る客も大勢いるから、メインレースのパドックと比べるとずいぶん雰囲気が違う。
それでもメインレースがG1とか、G1じゃないにしてもそれなりに注目度の高いレースだったら、最終レースのパドックにもその熱気の余波、というか余熱が漂うものだが、言い方は悪いがメインがパッとしないレースだったりすると、最終レースにもなればパドック回りも閑散として、空いている場所を探さなくても、いくらでも最前列に陣取れる。
冬場だったりすると、日も暮れかかって、何とも言えず物悲しい雰囲気が漂う。
そんな雰囲気の中で、目の前に次々と巡ってくる馬たちを、競馬新聞と見比べながら眺める。
普段あまり馬に感情移入なんかしないのだが、ちょっと「お前らもがんばってるなあ」なんて思ったりする。
これからがんばって走る馬たちには悪いが、「祭りの後」という言葉が浮かぶ。
そんな雰囲気が自分にしっくりくる気がする。
コロナ以降、競馬場には行けていない。
今は人数を制限して観客を入れているようだが、それではずいぶん雰囲気も違うだろう。
「祭り」の雰囲気にはなじめない、「祭りのあと」が好きだ、とは言っても、「祭り」がなければ「祭りのあと」があるわけもない。
またいつか、メインレースの熱気はどこへ行ったのかと思うようなさみしいパドックで、馬を眺めたい。