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三菱一号館美術館「印象派・光の系譜」展

東京駅~三菱一号館美術館

三菱一号館美術館の「イスラエル博物館所蔵/印象派・光の系譜」展へ。
平日の開館10時からのチケットを取った。
東京駅に9時45分くらいに到着。
東京駅も久しぶりだ。

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美術館は東京駅から徒歩5分。

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なかなか趣のある建物に見えるが、実は古くからある建物という訳ではない。
もとは1894年に建てられた歴史的価値のある建物だったのだが、この建物が重要文化財に指定されることが検討されていた1968年に、三菱地所が勝手に(闇討ち的に)取り壊してしまったのだという。
(ここら辺の経緯は掘り下げるとなかなか面白そうだが・・・)
今あるこの建物は、その後2009年になって建てられたいわばレプリカ建築なのだということらしい。
レプリカということになるとかなり有難味も薄くなるが、まあ趣がないことは無い。

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この美術館は4回目だったかな。
なんとなくハイソな雰囲気というか、お上品な雰囲気が鼻について、どうも居心地が悪いというか、ちょっと苦手な雰囲気の美術館だったのだが、やっと慣れてきたかも。

おひとり様状態と、入り口付近問題

10時開場と同時に入場。それほど並んでいなかった。
3階と2階が展示スペース。
まずはエレベーターで3階へ。
最初の部屋と次の部屋は素通りして3番目の部屋から見始める。
だいたい皆さん最初の部屋からじっくり見ていくので、しばらくの間はほぼ御一人様状態で見ることができた(色々と順番とかを考えて並べてくれたであろう学芸員さんには申し訳ないが)。
一巡目はあまり立ち止まったりもせず、あの絵、ちょっと良いな、後でじっくり見よう、などと思いながらざっと見て回る。
ざっと見ただけでもなかなか見ごたえがありそう。

3階から2階へと見ていき、最後の部屋まで観終わったところから階段を昇るとまた最初の部屋に戻ることができる。
で、2巡目。

最初の部屋がびっくりするくらい混んでいた。
仕方がないので2巡目も最初の部屋はパス。
まあ、ある程度混む展覧会ではどこでもこの入り口付近問題というのがある。
入り口以外の所だと、人だかりがしている絵であっても、ちょっと人がまばらになる時があって、そのスキをみてササっと見に行ったりできるのだが、入り口付近だけは常に混んでいてなかなか難しい。
今日は結局3巡したが、最初の部屋だけはじっくり見れなかった。

レッサー・ユリィ

美術館に行くのは好きだが特に絵に詳しいという訳じゃなく、画家の名前なんかはごく有名な人しか知らない。
ただ逆にこういう展覧会で今まで知らなかった画家を知ったりする楽しみはある。

今回新しく知った画家はレッサー・ユリィという人。
まったく初めまして、の人だ。
印象派、というよりは印象派に影響を受けた画家という感じらしい。
ユダヤ系ドイツ人。
今回展示されていたのは4点。
どの絵も他の印象派の絵と比べて都会的でモダンな感じ。
「都会的でモダンな感じ」?・・・それであっているかな?
自分が受けた印象と微妙に違う気もするが・・・まあ・・・ほかに言葉が思いつかないのでいいか・・・別に絵に限ったことでもないが、自分の受けた印象にぴったりの言葉を見つけるのはなかなかむつかしい・・・。

帰りにこの人の絵のポストカードがあれば買いたいな、と思ったのだが、4枚のうち2枚がポストカードになっていたのにもかかわらず、今日は2枚とも品切れとのこと。
残念。

持って帰る絵・1枚目

こういう展覧会を見る時に、頭の中での遊びとして、この中で3枚持って帰っていい、と言われたらどの絵を持って帰るか、と考える。
もちろん自分の部屋にはいくらでも絵を飾るスペースがある、という設定だ。

で、まず一枚目。
セザンヌの「川のそばのカントリーハウス」
川や周りの木々が輪郭が不明確でぼんやりしている中で、中心部分に描かれるカントリーハウスだけがくっきりとした輪郭で描かれていて、そこだけにピントが合っているように見えるのが不思議な感じで面白い。
ポストカードがなかったのが残念。
代わりにポストカードがあったセザンヌの他の絵を貼っておく。

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持って帰る絵・2枚目

2枚目はシスレーの「サン=マメス、ロワン川のはしけ」
印象派を中心にした展覧会に行くと、だいたい1枚か2枚、シスレーの絵がある。
それで名前を憶えたのだけれど、特に強い印象を受けたことは無い。
うん、悪くないね、という感じ。
今日も特に強い印象を受けたわけではない。
ただ、強力な個性がない分、印象派からはみ出さない、というか、いかにも印象派という絵を描く。
それはそれで悪くないな、と思って持って帰ることにした。

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持って帰る絵・3枚目

3枚目はさっきも書いたレッサー・ユリィの「赤い絨毯」
質素な部屋。
いわゆるアパルトマンの一室、なのだろうか。
窓の外にも集合住宅っぽい建物が見える。
部屋には椅子が2脚。
片方の椅子に黒い服を着た女性が座っている。
向こう側を向いているので顔はわからない。
女性の膝から床へ、白っぽい洋服が垂れ下がっている。
裁縫仕事をしているらしい。
床には赤い絨毯。

まあ、こんな風に言葉にしても伝わらないのだが、印象的な絵だった。
ポストカードになっているのに品切れだったというのが、かえすがえすも残念。

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