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「evala 現れる場 消滅する像」初台ICC

初台のICC(インターコミュニケーションセンター)で
「evala 現れる場 消滅する像」

ICCは一昨年の夏に「ICCマニュアル2023 ものごとのかたち」という展覧会を観たのが初めてで、それ以来何度か来ている。

現代アートというのはどうもピンと来ないことが多いのだが、メディアアートというのかな、何か新しいテクノロジーを使ったアート、みたいなやつは、お、なんか面白いな、と思うことが多い。
ICCはそういうタイプの作品を主に紹介するスペースで、なによりいつもそんなに混んでいない、というのが良い。

今回の展覧会「evala 現れる場 消滅する像」はevalaというサウンド・アーティストの展覧会。
サウンド・アーティストということで音を中心とした展示。
あまり「音楽」という感じはなくて、雨音、ざわめき、雷鳴、鳥の鳴き声、川のせせらぎ、その他たくさんの何かよくわからない音・・・。

自分の立っている(あるいは座っている)場所によって聞こえ方が変わる様々な音響の中に身を置く、というタイプの展示が多かった。

壁から生えるスピーカー
床から生えるスピーカー
音を聴きながらこの辺りをさまよう
音の出るキャンバス

音に意識を集中させるためか、暗い展示室が多い。しばらく目を慣らさないと何も見えないくらい暗い部屋も。

無響室(要予約)では完全な暗闇の中に座らされて色々なところから音を浴びせられる。

真っ暗闇の中で、頭のすぐ後ろあたりから変な音が聞こえて来るのはやっぱり気味が悪い


くらがりで「あれは何の音だろう」と耳を澄ます、ということ自体が普段の生活ではあまりない体験なので、ほかの展覧会では刺激されない部分が刺激されるような感じが面白かったのだが、こういうサウンド・アートについて何か書こうとすると、主に視覚で捉えるアートについて言い表す言葉とはまた違った言葉が必要で、でもまだその言葉が自分の中に用意できていない、という気がする。

(3月9日まで)

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