マッチレビュー 1/28(3189字)
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“日本VSイラン”
https://note.mu/u1r1/n/nb9f6ddc2ab79)
イラン戦、望外の快勝とは、
日本サイドの見方として
適切ではないだろうか。
28日23-25時から、
29・30・31と中3日のオフも、
とうとう2/1明日の23時には、
決勝カタール戦だ。
スマホ中毒の私は、
いや、私だけでなく、特に
サッカーファンの方々は、
イラン戦後の各メディアの
記事をしこたま
御覧になったはず。
今更だとしても、
イラン戦についても、
アジア杯6連戦の
一連の流れも、いち
オピニオンを言いたい。
出だしは悪くなかったし、
立ち上がりはどのチームも、
収まりが良くないものだが、
今大会のイランについて、
その傾向と度合いが顕著なことからも、
セカンドのもつれからシュート
ブロックも開始直後の敵陣での、
一発お見舞いは良かったし、
棚ぼた的に終わらせず、
まるで別チームかの如く
前線からプレスをかける
攻撃的な守勢を見せた。
イランも同様で、
お互いに前線からプレスを
掛け合う展開になった。
イランも良さや特長を出し、
中盤オーバーの
ロングボールや
スローイン及びGKの
ロングスローなど、
カウンターないし
手数をかけないクイックな
攻めを繰り出した。
プレス応酬の締まりある
ポジティブな2チームが
ピッチに存在し、
慎重さの中からも、
お互いチャンスを
徐々に作り出し、
特に自滅によるピンチは
大きなチャンスを
与えることになりかねない。
ファウルで凌ぐ、
カウンターを抑える
シーンも出始め、
イランのコーナーキックや
フリーキックを
タッチラインに逃れても、
ロングスローでピンチは
切れない展開も続いたが、
流れの中でも
ロングフィード一発の
エアバトルや駆けっこでも、
日本守備陣は粘り強かった。
自滅以外には、前半は
お互いにビッグチャンスは
なかったため、
チャンスらしい
チャンスは無く見えた。
後半初っ端からイランにFKを与えたり、
あわやスルーパス成功を許すなど、
CKやロングスローにも早々に遭い、
前半とは打って変わったイランによる
立ち上がり攻勢は、
先制点の狙いがかなり強かった証拠だと、
今ならそう捉えられる。
ロングフィードの処理で
連携不備の
冨安と酒井のダブりも、
ピンチには至らず、
後半開始序盤の猛攻を
切り抜けた日本が
先制に成功。
南野の死んだフリとも
言えるコントロールや
キープはそれとして、
ピンポイント高速
クロスの精度と、ほぼ
フリーと雖も枠内ズドンと
叩き込んだ大迫も南野も、
双方のプレーの正確性や
技術には拍手を送るに
値して当然だ。
一枚交代カードを切り、
失点直後のイランは
攻勢を強め、日本も
ファウルを強いられ、
フリーキックや
コーナーキックも
与えてしまったが
ピンチを逃れた。
得点直後の日本にとっては
痛すぎる負傷交代による
カード1枚使用があったし、
先制点を除いて流れは悪く、
我慢の状況は
後半15分は続いた格好だ。
再びビッグチャンスを
迎えたのは日本、
先制後の10分間を切り抜けた
日本がボックス内を
南野が再び陥れて、
PKを獲得した。
明らかなハンドに、
VARが適用されて、
判定の正当性と
イラン守備陣の
稚拙なリスク
マネジメントが露見した。
失点さえしなければの状況に、
余裕を生む追加点を奪った。
余裕が出てきたことで却って、
サイドチェンジや
3人目の動きで
ボランチが飛び出すなど、
より敵にとって嫌な攻撃を
仕掛けることが出来た。
反面イランは、
フラストレーションを
溜める中で、
効果的なチャンスを
作るには至らなかった。
イランも2失点後も前も、
日本陣地でフリーキックを
数多獲得しており、
既に言われている通り、
五分五分の試合内容か、
FIFAランクでは29位と
アジア勢では破格だ。
日本は何れも負傷要員として
代わった塩谷、室屋の
2選手が攻守に渡り、
存在感を発揮して、
フルではない上に強敵で
難しい入り方ではあっても、
ゲームにチームに敵に
順応して機能した。
0-10,11-20,20-45と
2点目以降の後半残り半分も
凌いだ末に、中央での
球際戦を制して、
スペースを奪って、
原口がGKとの
駆け引きを制して、
引導を渡す3点目を奪取。
アディショナルタイム突入に
同じくして、試合を
終わらせたゴール直後の
乱闘騒動も、
こじらせなかった日本代表は
文字通り完勝フィニッシュ。
述べていないことといえば、
イラン守備陣の抗議やイランの
ゲームプラン及びメンタリティだ。
やはり、先制点のシーンは、
かなり奇妙で滑稽に見える。
但し、それだけ1点の重みを
知っているチームの
振る舞いであったとも
捉えることはできる。
主審は笛を吹かなかったが、
このドリブル突破による
ピンチは、どうしても
許すわけにはいかなかった、
失点したくはなかった。
南野の果敢な
前向きのそれも、
ボックス付近でのドリブル突破や
試みたシーンはあまり無かった。
ただ、コントロールや
スキルを分析して
警戒していた部分も
あろうが、前半からして、
ファウル誘発や
シミュレーションや
ダイブへの糾弾や
非難であれば、
レフェリーに詰め寄る
ばかりではなく、
倒れた南野自身にも
鬼の形相で挑発したはずだ。
故に、
レフェリーへは恩赦或いは、
イエロー、レッド、
ペナルティか
フリーキックかを訴えた。
自分たちがまだ
取れてさえいない一点を
たった一発で許すことだけは、
回避したいし受け入れる
用意など皆無だった。
しかし、
笛は鳴らなかったし、
判定なきところに、
煽りを受けた主審は、
ある意味では面を食らって
笛を鳴らさなかったのか、
その影響もジャッジに
あったかなかったか、
分からないが、
何れにせよ、ワガママ
横暴なセルフジャッジが
致命的だったというのは確かだ。
傲慢すぎたに尽きる。
イランの状況として、
アジア杯の勝ち上がり方は、
順風満帆すぎたし、
過去6年間アジアに無敗というのも、
より天狗にさせた点もあるし、
何か負けないという過信を生んだのだろう。
無失点もそうであるし、
日本の戦況や戦績を
分析した時に、今
負ける相手ではないという
楽観的すぎる断定が、
より自分らの首を
絞めたはずだ。
先制点を許すなど
という準備、リードされる
覚悟も無かった筈だ。
後手を踏む想定を
持っていなかったイランから
先制点を挙げられれば、
試合は貰ったも同然だった。
逆であれば、
分からなかったが、
トルクメニスタン戦や
ウズベキスタン戦を
良い教材に、
0-0と無失点がベストだが、
また逆転や延長PK戦などと、
イメージはされていたはずだ。
イランを焦燥に駆らせる、
前半の戦い方と0-0のスコア、
そして予想外の日本チームの
コンディションの良さが、
試合を早く決めたいプラス失点したくはない、
早く決められない先制点が
取れないことによる
ストレスの増幅を、
消化できないままに、
加速させた。
奢り高ぶる過信と
負けるかもしれないに
対する準備不足が、
イランが抱える敗因ではある。
日本はそれだけよく
守備をして辛抱もして、
諦めず何とか穴を突く
トライを続けた。
実るまで集中も続けたし、
成功後も浮き足立つことなく、
集中力を持続させた。
ミスはあっても、
それ以上を許さなかったし、
同様のミスを繰り返して
隙を見せることもなかった。
良い守備を上回る
良い攻撃を繰り出す必要を
イラン攻撃陣に強いたことも、
心理面には
大きなプレッシャーを与えた。
サッカーで3点は大量得点或いは失点だが、
チャンスはチャンスでしかなく、
チャンスのうちのいくつかが、
ゴールに結び付くこともある。
結局、3点も取れるような
相手からは3点しか
取れなかった。
3点取れる相手からは
より多く更にもっと
取れたかもしれないし、
3点取れる訳も無い
相手から3点も
取れたのかもしれない。
勝ったから良いものの、
常に続けていかねば
ならないし、まだ決勝
カタール戦も残っているし、
枠外ではあっても
多くのシュートを
放たれているのも事実で、
冷静に分析することは、
勝者と雖も尚一層に
努めるべきことだ。
この一戦は、
ストレス耐性が
モノをいったゲームだった。