おかげさまで収録日記:2023/12/07
おかげさまで、今週も収録は無事に終了。
局の共用スペースで自分は口を開けば基本的に弱音や愚痴ばかりなのだが、担当してくれている事務局の方は海よりも広く深い心で傾聴してくれる。
もう自分もすっかり忘れていたけれど、コロナ禍における数年間で直接のコミュニケーションは取りづらく、こんなに気軽に会話できたのもすごく久しぶりな気がする。
そういうやり取りができることが大仰なようだが心底嬉しい。
年末年始の進行について確認し合う。
次々回の17日放送分は何とかなる。
今日、帰ってから早速着手したし。
まだ2~3割ほどではあるが、すでに候補作が何枚かある。
さらに、一聴して「これはとてつもない才能だ」と感じる新譜も発見。
今聴きながらこれを書いている。
しかし、得てして最初の印象が強いものは、繰り返し聴き込むことで魅力が減じてくる場合もあるのだが、これはどうだろう。
いや、むしろ増していくかもしれない。
音楽だけに限ったことではなく、煌めきや閃き、それらに私は畏怖の念を抱く。
憧れている。
12/24放送分はクリスマス・ソングをかけるべきか未だに悩んでいる。
どうするか自分で決めなければ。
番組丸々一本使って特集するか、例えば1曲だけにするか。
特に変わりなく、いつも通りの内容にするか。
煎じ詰めれば、The Pogues "Fairytale of New York" をかけるかどうかで逡巡している。
これについては、どういうことか後日詳しく書くかもしれない。
今年最後の日曜日、12/31も放送はあるのでお楽しみに。
詳細は、次回12/10の番組内でお知らせします。
ついつい、自分を卑下して「何の実績もない人間だから」とこぼしてしまったが、「渋谷のラジオで7年間続けていることが実績じゃないですか?」と啓示のような答えが返ってきた。
自分は、なんて愚かだったのだろう。
その通りだよね。
一回も休まず続けていることは誇ってもいいのかもしれない(一度だけ体調不良で、選曲はできていたが収録は先輩スタッフにお願いしたことがある。多分、あれはコロナだったのではと疑っている)。
「渋谷のラジオ」で番組を持っていなかったら、人生でここまで音楽を追求することなんてまずなかっただろうし、これまでの出会いも全てなかった。
映画『素晴らしきかな、人生』を観て泣くほど感動していたくせに、自分のこととなると気づけてすらいなかった。
足元を見直さなければ。
桜井章一さんの言うように、上によじ登ろうとするのではなく、自分の足元にこそ石を一つ一つ置いていくのだ。
そうすれば、いつしか高みにいる自分に気づくこともあるのかもしれない。
過去を少なくとも二度はほぼ完全に失い、無軌道に根無草のように生存している自分にとって、いまや「渋谷のラジオ」は碇のような存在。
糸の切れた凧のように飛んでいってしまわないように、命綱の切れた宇宙飛行士のようにならないように、この社会と自分をぎりぎり繋ぎ止めてくれている。
ついまた告知用の写真を取り損ねてしまった。
まだまだ広報するという意識が低い。
というか、ほとんどない。
それが問題だ。