Day15.清掃サービスでの差別化
先日読んだ本
「離職率75%〜低賃金の仕事なのに才能ある若者が殺到する〜奇跡の会社」
フロリダで在学中に創業した若き女性(クリステン・ハディード)が
経営している「清掃サービス会社」を取り上げます。
創業してまだ10年程度、全米展開しているわけでも上場してもない。
そんな会社「スチューデント・メイド」
その名の通り、スタッフは学生。
そして採用方針は下記の様です。
◾️採用条件
基本的な採用条件は学生である事
GPAが3.5以上であること
これは非常にユニークだと思う!
清掃サービスっていうと、私の会社もそうだけど
おばちゃん、おじちゃんが多くて年配でパートっていうイメージ。
ミレニアム世代の学生が3K(汚い、きつい、危険)の
仕事をするイメージないからね。
それに、通常は賃金が高めにされてるのに
スチューデントメイドの場合は賃金も最低賃金ギリギリだそうです。
離職率75%の業界なのに優秀な若者が殺到する
面白いよね。
顧客側・社員側・経営者側の3方向から考えてみる。
✅顧客側
意欲的で勤勉な学生を支援するために
お金を払うという発想が選びたくなる!そうです。
目的はハウスクリーニングだったりするけれども
同じ清掃をしてもらうなら、”誰”にやってもらいたいか
ってところなんでしょうね。
顧客は清掃だけでなく、子守、留守番など学生にお願いするそうです。
対応が良いといろいろお願いしてしまいたくなるからね。
創業者のクリステンが自分をさらけ出す、F2Fでのコミュニケーションを強く求めるからこそ、こうした人間味のあるエピソードが出てくるのかなって思いました。
✅社員側
在学中の生活費を稼ぎたい。
失敗を認めてくれる、成長できる環境で働ける。
様々なフィードバックをもらえる。
社会人としての基礎が身につく。
アルバイト先は世の中にたくさんあるけれども
人を大切にしている会社で働くっていうのは人生にとって
一つ良い経験になるのかなって思いました。
✅経営者側
学生なので比較的賃金を抑えられる。
授業、試験もあるためシフト調整が大変。
3Kの業界のため採用するのが大変、すぐ辞めちゃう。
学生を応援できる。
🔖まとめ
ビジネス観点から見れば、清掃サービスという
差別化しにくい業界で成功してるのはすごいと思った。
”人”をコアにして、それも”学生”にフォーカスして
その学生を活かす人材育成をしてサービス向上を図る。
ここに差別化の要素がある。
(組織階層での差別化)
高性能の清掃器具を使うわけでも
テクノロジーでの差別化ではなくて
人、そして学生だから容易に他社が真似できないだろう。
模倣性が低いかな。(育成や仕組み作りは時間がかかるからね)
すぐ辞めてしまうから採用方法を見直して
仕事がきつくて弱音を吐いちゃうから、マネジメントや
フィードバック方法を試行錯誤する。
一つずつ、向き合って改善していった結果
素晴らしい企業に成長したのだと思った。
地道に人と向き合って、大切にしていく事は大事である。
組織風土、企業文化。
こうしたものって一朝一夕にはできないし
一度できてしまえば、組織全体としての底上げができるから
まず1段階目として必要なことだと思ってます。
やっぱり経営は人なのかな。
企業は人なり。
↑読書アカウントのnote。 ↓Student Maidのホームページ
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