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たった1回の失敗で2年もストップした私の食品卸事業

15年ほど前、私が経営していた洋菓子店の商品を、地元の観光施設で販売してもらいたいと思ったのが、私が食品卸の世界へ参入したキッカケです。

それまでは、飲食店と洋菓子店を経営し、お客様がご来店くださるのをお待ちするというスタイルでしたので、こちらから営業して販路を開拓するという経験は当然ゼロでした。

食品卸を始める時に、何をどう準備すればよいか、全くわかりませんでした。

営業へ行く前に、少しは勉強しておこうと思いました。しかし、結局何の知識も得ることができませんでした。

知人のメーカーさんで卸をやっている方は何人か知っていましたが、あれもこれもと詳しく話を聞くのは気が引けてできませんでした。

お金を払ってでも詳しく話を聞きたいと思っていましたが、この世界専門のコンサルタントさんも見つけられませんでした。

本屋でこの世界の本を探しても見つかりませんでした。

結局何の知識もないままに、初めての営業である観光施設さんには、卸したいと思っている商品だけを持っていくことになりました。

決まっているのは商品と販売価格だけでした。ロットは決まっていませんでした。

商談の席で、一通り商品の説明をした上で、取引条件の話になりました。

先方の掛率が一律で決まっていると言われ、その率を聞いた時、「そんなに取られるんですか!」と心の中で正直思いました。

掛率を聞いた瞬間に心が怯んでしまい、その商談を切り上げました。

そして、それから2年、食品卸の世界から遠ざかりました。「そんなに取られる世界なら、参入はやめよう」と。

ちなみにその時に聞いた掛率の数字は、今ではよく聞く数字です。

今なら、むしろその掛率に合うように上代を設定すればよいことはわかります。

今思えば、おそらくご対応くださった担当さんは、私が食品卸の世界の経験がないことを見抜き、先に掛率を伝えて驚かせて、諦めさせようと思ったのだと思います。

掛率で驚いてもらえば、その後ズルズルと商談する必要なく切り上げることができるからです。
 
実際今でも営業に行くと、そのタイプの方がおられます。掛率を先に伝えてきて、早々にふるいにかけるわけです。

もし15年前の私が、今の私に出会えていたとしたら、食品卸の世界から遠ざかった2年はなかったのだと思います。

だから私は、15年前の私と同じような状況に今ある方のお役に立ちたいと思っています。

私がここまで経験してきたすべてのことを知っていただいて、私が失敗したことは失敗することなく進んでいただければと思っています。

さいごに。15年前に、この世界に特化したコンサルタントさんや本を探していたとお伝えしましたが、実は今でもほぼ出会えていません。だから私がそうなります。

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