中秋の名月
早いもので、九月ももう半ばを過ぎました。
しかし、日中は夏とさほど変わらない、
寧ろ、日差しがより強く感じる今日この頃であります。
ただ、朝夕は若干に涼しくなり、秋の訪れが近い気もします。
さて、今日は中秋の名月です。十五夜とも呼びますね。
月の満ち欠けとともに穀物が成長することから、
実り豊かな秋の収穫に感謝する意味があるそうです。
十五夜に御団子と厄除けのススキを
供える風習ができたのは江戸時代からだとか。
月見団子は、
穀物の豊作祈願、収穫に感謝して、
月に見立てて丸井団子をお供えしたのが、月見団子の始まりだとか。
また、十五夜を別名「芋名月」と呼ぶこともあるそうで。
西日本、特に京阪地域では
広く里芋をお供えすることが多いそうです。
地域性はあるにせよ、面白い行事であります。
里芋は俳諧でも読まれているとのことで、
以下の二つがヒットしました。
雲霧や芋名月のきぬかつき(貞徳『犬子集』)
蕪よりいも名月やひがしやま(安永『玉海集』)
また、地域性でしょうか。
この日は、こどもたちが
他人の家の供物を盗ったり、
畑の芋を盗んでも多めに見られる日でもあります。
同様の風習で、供物を盗む、
お月見泥棒といった行事があると聞いたことがあります。
私が聞いたのは、
子どもたちが、お月見泥棒といって
各家に設置されているお菓子を貰って回るというものでした。
こんなご時世ではあるものの、
子どもたちにとっては、
数少ないお菓子を貰って回る楽しみな行事であることでしょう。
是非、可能な限り続いてもらいたいものです。