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わたしの思いも、運命の中に組み込んでみせる

わたしは病院勤めの薬剤師です。なんでこの仕事に就いたのか。気づけば辿りつきました。

「なんでやねん」「ちょっと待て」
そんなツッコミが聞こえてきそうですが。いや、まあそうですよね。確かに薬学部を卒業しないことには、薬剤師になれません。高校から大学に進学する際に、まずは選んでる。勝手に流れ着いたわけじゃない。

わたしは高校生のとき、研究職になりたくて。化粧品、特に化粧水や乳液などの基礎化粧品を開発する人間になりたかった。脂っぽくてニキビがいっぱいだった、自分の肌を変えたかったからです。潤いのある、ちゅるんとした肌に憧れてました。

研究職に就きたい、かつ薬剤師免許も取っちゃおう。なら国立を出た方が道を拓けるだろう。そんなわけで国立大学を狙いました。ゆえに自分の首を「これでもかっ」と絞めたんですよね。ハードル上げたなー。

さて。なんとか大学に合格し、わたしはその後順風満帆だったか。これがまあ、さっぱり。苦戦続き。落ちこぼれまっしぐら。自分の大学生活がこんな短文で表せるほど、撃沈の成績をおさめました。アカン見本です。

大学最後の年は研究室へ配属となります。わたしはかつての夢である研究職を叶えるべく、背伸びして、有機化学の研究室を希望しました。いま思えば、のちの転機を呼ぶ選択でした。

有機の研究室にて本当にダメダメだった。わたしはこんな不甲斐ないのか。身に染みました。研究に楽しさを見出せず、重なるように人間関係もギクシャク。絵に描いた悪循環です。

折しも病院実習、調剤薬局実習も合わせて行ってまして。これがまあ、楽しかったこと。「ヤル気を失う」と前評判だった実習先だったのに、笑顔になれた。一方実習が終わった後に向かう研究室では、表情がなくなってた。

さあ、どうしよう。あんなに焦がれてた研究職をあきらめるのか。悩みました。たくさん悩み、悩む中で、研究職となるには自分の実力不足を痛感し。向き不向きも認めざるを得なかった。

わたしは薬剤師になろうと思いました。大学院への進学も辞め、不退転の姿勢を選んだんです。もう引き返せない。

心が決まれば、その後はあっさりです。そしてわたしは病院薬剤師になりました。注射薬にも触れたかったため、職場は病院にしました。

いかがだったでしょうか。自分の目の前に開かれる扉、閉ざされる扉。背中を押され、ふわっと軽く着いたゴール。血みどろになってしがみついても、むしろどんどん遠のくゴール。薬剤師になるかどうかのときだけでなく。その後も色んなところで経験してきました。

自分の思いだけで、どうにかなるわけじゃない。でも自分じゃない、何かの力だけで決まることもない。互いに組み合わさって決まってく。わたしは思ってます。

運命だけで決めさせたくない。わたしの思いも、運命の中に組み込んでやるんだ。恐れを知らぬ大胆なことを申しますが、わたしは本気です。

自分の願いと、その時の流れというか、種々の事情というか。そんなの一才合切合わせて、自分の願いを後押しするパワーにする。本日は強気のしめでした。

では また

#書く部のお題で書いてみた
#ところで 、なーんで今の仕事に就いたの?

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