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揚げたてアツアツの唐揚げに、幸せ感じた日

ヤバい。これはもう来てるわ。自分の口から出た言葉を聞いて、ひとり心の中でうめくばかり。

なんで注意を受けてんだろう。どうしてこの「残ってる仕事」をすべきなのが、わたしなのか。納得がいかない気持ちと、抗いたい思いが胸の中にいっぱい占めてくる。

でも働くって、そういうことだよね。理不尽がセットで、誰しもどっかでぶち当たる。職業や経験年数は関係なくて、わたしはたまたま、このタイミングだっただけ。成長するチャンスなんだ、きっと。

ぐわっと込み上げる苛立ちを飲み込もう、飲み下そうと抑制して。そんなことを続けてたら、何か出来事が起こった際、「悪いのはわたしです。すみません」てやたらと頭を下げる自分が登場してくる。

誰かに促されたわけでもなく、自ら進んで言ってんだけど。言ってるそばから、己で聞いてて思う。偽善ぽい、嘘くせぇ。何でも私が原因のわけなかろ。それこそ驕りだっつうの。

事実をありのままに直視する方がかえって怖く、「わたしのせい」て早々に幕引きを図ろうとしてる狙いがあって。病んできだすと、やりがちな行動なんですよね。

そうやって、何でもかんでも引き受けてたらどうなるか。目の前は解決したようで、心はどんどん貧しくなり、廃れてく。やりたい事、したい事が浮かばなくなる。スレ枯らしの自分を思い知る羽目に。

もう、こりゃいかん。わたしはどうしたいんだ。立ち止まらなきゃ。枯れた心に気づいてからは、必死に考えました。

詳しい事情は割愛しますが、わたしは「辞めたい」て思いを、今は言っちゃダメと思ってたのです。職場の仕組みとか、人事とか、その他諸々から、そう推測してた。

でもそれって本当? 本当に言っちゃダメ? 言い出すのが怖いから、そんな理由にかこつけてない? 

グサっとくる本音へぶち当たって。本音に気付いたなら、あとは腹をくくって、行動に移すのみ。そうなんだけど、むっちゃ怯えてしまって。たくさん躊躇(ためら)ったんだよなー。

最後はえいや!と勢い頼みで、わたしは薬剤部長室をノックです。具体的に「いつ辞める」と言った話まで進んだわけではないですが、心身ともに限界が来てると伝えることが出来て。

ドラマのような、劇的な展開でもなく、寸足らずの弱いパンチ力かもしれない。でもわたしには大きな進歩。だって、自分を守ろうとして考え、動いた内容だから。くすんでた心が、久々に透き通った気がしました。

お休みだった今日、前日の晩に浮かんだ“したかった事”を一つ実現です。それは揚げたてアツアツの唐揚げを頬張ること。

夏の暑い最中、汗をいっぱいかいて揚げたんだ。大変だったけど、すごくおいしかった。とっても幸せを感じたのでした。

では また

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