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ビアルとリアル お酒が教えてくれたこと

突然ですが「日本全国酒飲み音頭」をご存知でしょうか。
一月は正月で酒が飲めるぞ〜♪(酒が飲める飲めるぞ 酒が飲めるぞ)
といったあの歌です。知らんがな、という若い方もしばしお付き合い
ください。

二月は豆まき、三月はひな祭り、四月は花見、五月は子供の日、
六月は田植え、七月は七夕、八月は暑いから、九月は台風、十月は運動会、
今月は十一月なのですが、何でしょうか。思い浮かびません。


答えは「何でもないけど」でした。それなら一年中それでいい気も
しますが…
(ちなみに十二月はドサクサで酒が飲めるぞ、でした)

さて、東京もようやく緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が解除されましたが、長引いたコロナ禍影響による家飲み需要の拡大は、酒類関連のマーケティングでも注目されるものになりました。
本日は「缶」に絞って考えてみます。

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缶といえば、私は「タカラ焼酎ハイボール」大好きおじさんなんですが、
最近のお酒トレンドはいくつか挙げられます。

「スーパードライ 生ジョッキ缶」
全開できるフタと泡へのこだわり、生ジョッキのようにゴクゴク飲めることから外出自粛のコロナ禍でも、自宅で居酒屋を疑似体験できるコンセプトが大ウケ。
その人気から販売を一時休止にするほどでした。

「レモンサワー」
コロナ前からですがブームが数年続いており、今や缶チューハイの
代名詞的存在。
コカ・コーラ社で初の酒類、檸檬堂まで登場しさらに競争が激化する
カテゴリー。
もうしばらくブームは続きそうです。

そして、最近ジワジワ来ているのが
「微アル(微アルコール飲料)」

数年続いた「高アルコール飲料(8〜9%)」の人気が陰り、「微アル(0.5%程度)」が話題です。
単純に考えると、日常的に「低アルコール飲料(3%程度)」よりもアルコール度数が低いもの(もしくはノンアルより高いもの)を求めていた方がターゲットでしょうか。
ただ、それだけで微アルが注目されることはなんだか腑に落ちません。

ところが、「微アル」に関して人と話すことで、なんだか少し核心に近づいた気がしました。
・Aさん
炭酸水だと味気ない。ゼロコーラは甘すぎる。酒である必要はないが…(微アルはあり)
・Bさん
家でも飲むが、そこまで酔っぱらいたくない。数杯ビール等を飲んでから…(微アルはあり)
・Cさん
家でも酒を飲むが数杯飲んでも酔わない。酔わないならノンアルで十分だが…(微アルはあり)
・D(私)
家でも毎日飲む。アルコールある程度の強さや体感が心地よい。よって、微アルに入り込む隙はない。たぶん。

つまり、上記の異なる4サンプル中の3つに「微アル」は入り込む隙があるのです。さらに上記4名はおじさん(失礼)たちであり、年令や性別を広げると機会はさらに増加するはずです。

モノゴトって「なるほど」と思うと面白くなってきます。
知りたい欲求があがってきます。調べてみます。

・飲酒可能だが日常的に飲まない人はおよそ4000〜6000万人もいる(つまり市場はでかい)
・コロナ禍での家飲み増加による健康配慮、生活習慣の見直し増加
・「酔い過ぎたくない人」の増加(先述のBさんがこれに当たります)
・世界的な有害アルコール低減戦略の流れ(WHO、SDGsの健康分野など)

つまり、市場があり、需要があり、そもそも世界的な流れもある。
なるほど、なるほど。
今日もまたマーケティングの楽しさをお酒が教えてくれました。

気づきのお礼に「ビアリー」を購入。今夜にでも飲んでみます。

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それではまた。制作部の外山でした。

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