意を決してルーマニアに行ってみたら古き良きヨーロッパがそこにあった。 ティミショアラ探検編
さて前回、ルーマニア西部の都市ティミショアラにやってきた。到着から一晩経ち、早速私は町を探検しに行くこととした。
しかし、まずは朝食である。ホテルの朝食会場に向かうと…
なんか盆栽があった。なんで??
ちなみに宿泊したホテルはここ↓。
値段普通、設備普通のごく普通のホテルって感じでおススメです。
ルーマニアの気温は函館並み?
ところでこの時、日付は11月末。気温は0度前後という感じだった。ダウンコートと手袋を着用すれば凌げる寒さではあるが、東京よりは大分寒い。
上の写真は日が落ちてからのものだが、日中でもみんな冬のいでたちをしている。
体感の話で恐縮だが、以前住んだことのある函館の空気を私は思い出していた。寒冷地の経験が無い人に説明すると、東京よりはずいぶん寒いものの防寒具を着込めば普通に活動できるレベルだ。
暖かい東京から来たばかりなのでまだ身体が慣れないが、ダウンとニット帽、手袋を着用すれば何とかなりそうだ。よし、出発だ。まずは観光の中心地、勝利広場を目指す。
(元東側諸国って勝利広場って名前の広場多くない?)
街の中心をぶらつく
さて勝利広場にたどり着いた。広場から眺める三成聖者大聖堂の姿はまるでお城のようだ。なんかこう、千葉にあるネズミの国に来たような錯覚を覚える。
勝利広場から奥へと進んでいくとまた広場、さらに進むとまた広場というように、広場三段活用になっているのだが、この日は二つ目の広場までしか進まなかった。
基本なんの前情報も無しにぶらつくのが好きなので、この先にもう一つ広場があるのに気付かなかったのだ。後日訪れたので、後でご紹介しよう。
完全ノープランであちこち歩いているので自分が今どこにいるかも分からない。
ただ一つ言えるのは、観光客と思しき人はそれなりにいるのだが、少なくとも押し合いへし合いするほど多くは無いという事だ。私が求めたのんびりした観光地という感じで非常にうれしい。
そしてその人たちも国内観光客(=ルーマニア人)なのか、周辺の欧州諸国から来た人なのか、私には見分ける術が無かった。そしてアジア人がほぼいない。中国人すらいない。オール白人。そういう意味ではイランに似ている(イラン人の顔はほぼ白人のそれだ)。だがクレジットカードとネット通信が普通に使える分100倍楽なのは確かだ。
この像の近くを歩いていると、なんてことの無い道の片隅に慰霊碑を見つけた。英語で書かれた文章を読んでみると、1989年のルーマニア革命で亡くなった人々を追悼する慰霊碑だという。ここティミショアラは社会主義体制に反対する最初の運動を起こした街なのだ。ひょっとしたら、この像も革命に参加した人を称える像だったのかもしれない。
なお、慰霊碑を撮るのは亡くなった方に失礼かもしれないと思い、写真には納めなかったことを許されたし。
慰霊碑を過ぎたところにスーパーを発見し、早速潜入した。海外旅行でスーパーに寄るのは楽しみの一つである。その国の物価を知ることができるし、物の豊かさを見れば国民の生活を想像できるというものだ。
…KAKI?
まあ本来は物価指数を調べるのなら小麦粉とかを調べるべきだったのかもしれないが、私も日本の小麦粉価格は相場を分かっていないのでこんな調査になってしまった。
ともあれ、上に見てきた商品の価格を考えると、日本と大差ない、というのが率直なところではないだろうか。もちろんパンひとつ20円は安いが、その代わりスーパーなのに500mlのコーラも180円する。ならして考えれば日本並みの物価と言えるだろう。
ちなみに、日本のスーパーでもよく売っているプロテインバーを買って食べてみたが死ぬほどまずかったです。粉っぽい上に薬品の風味が…300円もしたのに。
街の細道をぶらつく
スーパーを出ると、そのまま脇道の方を散策した。街の中心部で路面電車を見かけたが、この辺まで線路が伸びており結構遠くまで行くのかもしれない。
やはり所々に共産主義の面影を感じさせる建物がある。集合住宅などは特にそうだ。あと、個人的に気に入ったのがこれ。
ゲームをしない人には分かりづらい例えで恐縮だが、Fallout4あたりに出てきそうじゃないですかこの建物?
20世紀を賭けて人類が目指した理想郷の残滓を堪能できるのも旧東側諸国旅行の魅力であろう。
雪のティミショアラ
さて翌日。前述の通りこの日は街の中央にある3つ目の広場に行くことになるのだが、うれしい誤算があった。
この日は朝から程よく雪が降ってくれたのである。雪化粧をした欧州の街並みを堪能できるとは僥倖。さっそく広場の方へ行ってみることにした。
この辺で私は昨日はたどり着けなかった3つ目の広場の存在に気が付いた。細道を通ってそちらに行ってみると、大分広い。そして、これまでの広場とはだいぶ趣が違う。
このあたりはカフェが沢山立ち並んでおり、私もその中の一つに入ってみることにした。みぞれがパラついているし、何より欧州のカフェでお茶でもしばくなんて、素敵ではないか。
が、なんだか開いているのか閉まっているのか分からない店が多い。ほとんどお客さんがいないのだ。多分この3つ目の広場にたどり着く前に,
1つ目2つ目の広場にある適当なカフェに入ってしまっている人が多いのだろう。
仮にいたとしても、この寒いのに屋外のテーブル席に着いていたりする。ヒーターがあるとはいえ雪降る中でこれでは拷問だ。
そんなわけで大きいお店に入りたかったのだが、広場の一番端にある小さいが明確に「OPEN」と看板が出ているお店に入るしかなかった。
観光地のカフェでこれなら、やはり物価的には日本と大差ないのではないだろうか。
ちなみに、うまく雪が降ってくれた時の為にアンナ・カヴァンの「氷」を持ってきておいたのでしばし読んでみた(なおまだ読破してない)。
しばし本を読んで休憩してから店を後にすると、雪はすっかりやんでいた。またぶらぶらと散歩を再開する。それにしても、さっきのランナーの像(?)もそうだが欧州というのは謎のモニュメントが多い。ちょっと歩いただけでいくつもの像にぶつかった。
うるせえエビフライぶつけんぞ!にしか見えない。
ここは古いインターネットですね。
ティミショアラ猫を探る旅
ところでティミショアラでは多くの野良猫に会うことができた。きっと彼の地の人々も猫を愛してやまないのだろう。私が収めることができた写真をここで紹介しよう。
世界中、あらゆる猫は可愛い。
さてそれなりの長さになってきたので今回はこの辺で区切ろう。
次回はティミショアラの最後と、次の街クルジュ=ナポカへの移動をお届けしたい。
次回、ティミショアララスト~クルジュ=ナポカへの移動編
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