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#6 温もり

 鬱に負けそうになる日々を送る中、ふと、旅館の温泉に入りに行きたいと思い立った。友人から勧められたんだったか?忘れちゃった。鬱になると忘れっぽくなったりもするらしい。最近めっちゃ忘れる。

 1人で温泉旅行。でもいろんなエネルギーが不足しているので、遠くには行けない。人がたくさんいるところにも行きたくない。もちろん感染対策も必要。

 そうだ、川湯温泉に行こう!!!!と思い立ちました。
 ドライブや足湯には何度も訪れたことのある川湯温泉。大好きな大好きな屈斜路湖からも近いので、本当に何度も通っていましたが、温泉に入ったこと、宿泊をしたことはありませんでした。今回は欣喜湯に宿泊することにしました。

 もう一つ行きたいところが。
 津別珈琲。ずっと行ってみたかったカフェ。以前nanmo-nanmoにお邪魔したときに立ち寄らせていただいて、ご挨拶したきり。しかもインスタでガトーショコラが始まったというお知らせが。行くしかない。走るコースは決まりました。

 当日。早く出掛けたいはずなのに、憂鬱な予定なんて一つもないはずなのに、お腹が痛くてなかなか身支度ができない。頭が回っていないのか、荷造りにも時間が掛かってしまう。予定時刻を過ぎてしまったがなんとか出発。運転も、注意力が低下しているのか、危なっかしい気がする…気を付けます。

 念願の津別珈琲は、素敵な空間でした。

 とってもお洒落だけど、なんだか落ち着く空間。ホットカフェモカとガトーショコラを注文し、店内のインテリアを眺めて癒される。程なくして運ばれてきたスイーツたち。まず見た目が華やかでもう満足しちゃいそう、、ガトーショコラがとっっても美味しくて、1人だったけど、多分めっちゃ美味しそうな顔して食べてたと思う。あったかい飲み物と美味しいスイーツと、落ち着く音楽。この空間にずっといたい、長居してぼんやりしたいなあ、とぼんやりしていました。幸せな時間だった。最後に樋田さんにご挨拶させていただいたら、「長居して良いんだよ」「元気に頑張ってくださいね!」と優しく声を掛けていただいて、ぽっかぽかになりました。間違いなく、1番大好きなカフェです。また行きます。今度はティラミスが食べたいな。

 そして向かうは川湯温泉。夕暮れ時、今日はピンクや水色、パステルカラーのお空でとっても綺麗で。雪原も、そこにある動物の足跡も、木の影たちも、全部が綺麗で。本来は北海道の風景を見るのが大好きな私ですが、鬱になってから全く感動できず、綺麗だと思えず、そんな自分に絶望していました。けれど今日はやっと、景色を綺麗だと感じることができた。涙が出ました。ほんのちょっとずつだけど、変化できているんだな。
 

 宿に着くと、丁寧に川湯温泉の泉質についての説明をしてくださいました。早く温泉に浸かりたい!晩御飯食べたい!とわくわく。
 まずはご飯。贅沢すぎるご飯。とっても美味しくて、1人だけどこの時もめっちゃ美味しそうな顔して食べてたと思う。1人で味わって食べるのも良いものだなと思いました。あと、漬物で食べるご飯が1番好きです。最高。
 

この他にうどんと摩周ルビー(苺)のゼリーも

 待ちに待った温泉はタイミングが良く貸切でした。気持ちよかったなあ〜〜〜。硫黄の香りがして高まります。川湯温泉は強酸性で、釘をも溶かすほどの強さだそう。お顔がピリッとしました。しかも、自律神経系、ホルモン分泌系の機能を調整してくれて、病気を治す力を高めてくれるんだそうです。今の私に持ってこいじゃない、、、。露天風呂が大好きなので、とっても好みの温泉でした。お風呂から上がって数時間経っても、ぽっかぽか。


 翌朝、なんとか早起きをして外に出ると、霧氷がたくさん。カメラを持って夢中で歩き回りました。歩くことも億劫だけど、綺麗な景色の中写真を撮って歩くときだけは軽やかに歩けることに気付けて、良かった。霧氷も朝日も最高に綺麗だった。

川湯温泉のもくもくの湯気と霧氷

 一頻り興奮し終えて宿に戻り、再び温泉であったまる。至福。あー出たくないなあ、帰りたくないなあ、ずっと温泉がいいなあ、、とぼんやり。
 朝ごはんのバイキングではパンもご飯も取って食べ過ぎました。美味しかった。

 チェックアウトして、川湯温泉街をお散歩。「木彫りの里 長井」あいてるかな?と思い覗き込んでいたら、長井さんが出てきて中に入れてくれました。アイヌの木彫りのお土産って道の駅はもちろんだけど、阿寒のイメージだったんです。けれど、その中には長井さんが彫って卸したものもたくさんあるそうで、全体的に価格が阿寒より安くて驚き。そして、阿寒で見るような熊とか魚とか王道のものだけじゃなくて、可愛らしいオリジナリティ溢れる生き物がたくさん。(写真撮らせてもらえばよかった、、、、)しかも、「今はお客さんも本当に来ないからさ」と買うもの全部値下げしてくれた上にキーホルダーをサービスで付けていただきました。屈斜路湖や摩周湖のことだったり、他愛ない雑談をして、お店を後に。木彫りの置物に完全にハマってしまった。また買いに行って、長井さんとお話ししよう。

おめめが優しいフクロウと、サービスで頂いたキーホルダー

 めっちゃ個人的な気持ちだけれど、私は今の川湯温泉の"知る人ぞ知る"な感じがほっとして大好き。もちろん活気がもっとあった方が良い場面がたくさんあるんだと思うけど、人が少なくてほっとするんだよな…。私みたいに心が疲れて枯れ果てた人は、とりあえず川湯温泉に行ったらちょっとほっとすると思うのでおすすめです。

 もちろん屈斜路湖にも行きました。やっぱりいつ訪れても絶景の最高の場所。

凍り始めの屈斜路湖

 ぽかぽかの旅だった。どこも必ずまた行こう。


 上記インスタの投稿から、津別珈琲樋田さんのアカウントへ飛べます。ぜひご覧の上足をお運びください。素敵な空間です。

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