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カワイイビジュにクソ重エピがブッ刺さる映画『メイクアガール』感想
ども!ちょこぷりんです。
今回は"映画感想"回です!
皆さまは『安田現象』さんってご存じでしょうか。
ショート動画を見漁っている人なら、この方の作品を観た事があると思います。フルCGで作られるショート動画は世界的に人気で、動画内に登場するキャラクターたちのグッズ販売で個展が開かれるほどの人気ぶり。筆者も大好きなクリエイターさんです。
そのクリエイターさんが今年に映画を公開されました。本作もフルCGで作られるストーリーとのことで期待値MAXです。いつもは1分もないショート―ストーリーしか見れておりませんので、長編になるとどうなるのか…動画数で言えば120本分以上ですよ!これは気になって仕方ありません。
ということで監督・原作・脚本・絵コンテ・演出・キャラクター原案・総作画監督・CG監督をこなす鬼才が作り上げた作品『メイクアガール』の感想を書き留めさせて頂こう。
まだギリギリ上映期間だと思われるので、ぜひ劇所へ足を運んでほしい。それじゃ、いってみよう!
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①近未来の日本が舞台のSF作品
ストーリーはwikiにキッチリ書き込まれているので、wikiを参照します。
主人公は亡くなった母の研究を引き継ぎ、人工知能やロボットの開発に取り組む少年。
主人公は失敗続き、開発がうまく行かない。母から受け継いだものではないものを完成させたいため躍起になる。ある日、クラスメイトから「彼女が出来たことでバイトの成績が上がった」と、彼女パワーで能力向上することを自慢される。
主人公はソレに目を付け、成長の要因にするため彼女【人造人間・0号】を作り出す。果たしてパワーアップは出来るのか。彼女の存在意義とは。ロボットの在り方を訴えるSFラブストーリーの始まりだ。
本作はSFを軸に描かれるラブストーリー。
天才の子である主人公は様々なメカを生み出すも、どれも失敗続き。
しかも科学者あるあるのネジが外れた問題児だ。科学熱心なこともあり恋のコの字もない生活に、あらすじの通り恋人が出来るとパワーアップするという、まさにマリオのキノコ理論を教わる。
で、流れるように人造人間を生み出す。時代は「ペッパーくん」みたいな無機物満載のロボットが主流になっているレベルの世界でポンと生み出されるメチャカワ人造人間。
だが、この0号ちゃんの成長が、本作の本筋でもあり肝でもある。
根底については言わないが、従来のSFラブストーリーからは一歩捻じれたストーリーだと思う。人造人間の成長譚はSF作品としてはありきたりではあるものの、「ロボット工学三原則」にバリバリ触れてくるところは珍しくも、どちらかといえばラブロマンスよりSFの根底に触れたいという意欲を感じられて筆者は好きだぜ。
②メチャカワ0号ちゃん
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たぶん筆者の今年イチになるオキニキャラクターだろう。
メカ娘ぽさ感じれる所作が、徐々に成長するにつれ……ンもう最高やね!見た目もカワイイし性格も可愛くなっていくとかどんな育成ゲームですか。1家に1人は供給されるべきだと筆者は思います。
正直、パッと生み出されてしまったところは勿体なさもあるが、本筋はソコじゃない!って言いたいのかなとも感じた。メカ娘好きとしてはここいらのあっさり具合は勿体なさは感じた。折角クソデカ培養液あるんだから、そこらへんの細部描写は欲しかったです。個人意見。
もっと語りたいことは多分にありますが、この子が本作品の主軸でもあるため伏せておきます。少なくとも、この作品を観た人は全員気に入る子だとは思います。
③フルCGぽさが感じない『安田現象』さん作品
フルCGのアニメ作品で言うと、「トイストーリー」が真っ先に思い当たります。最近では「ルパン三世」だったり「攻殻機動隊」がフルCG作品で人気でしたよね。地上波アニメでは「ガールズバンドクライ」は有力でしょう。
しかし、どれもCGぽさがくっきり出る作品で「不気味の谷」ほどとは言わないものの、「立体感」が際立ってしまっているんです。ココがフルCG作品が苦手な人がよく言われる箇所だと思います。雑に表現するならばポリゴン感でしょうか。
ですが本作はフルCGながら立体感はあまり感じられず、通常アニメの見た感じとさほど変わらないような作りになっていると思いました。これは安田さんのCG作品全般でもそうですが、キャラクターに複雑な影が乗っていないのが要因なのではと筆者は考えております。
プラス、キャラクターたちの輪郭にハイライトぽいものが仕込まれているんじゃなかなと。そのおかげでキャラクター自体はくっきりと、だが表情や衣装含めてのっぺりした感じが、どこかイラストぽさを残したままに出来ていると筆者思いました。
そのおかげか、CGでガシガシ動いても気になるところは感じられませんでした。むしろコマ割りが増えて動きがよく表現できているなぁと思うくらいです。
ですので、フルCG作品が苦手な人にとってもおススメできる作品だなと思いました。
④wikiに全部載ってるやん
本作は人気なのか劇場が少ないからなのか、パンフレットがすでに完売の劇場が多いみたいです。筆者も買えませんでした。無念。
エンドクレジットにもアニメがあるせいで気になってしまいクレジットをじっくり観れなかったためうろ覚えです。キャラクター造形だかでニトロプラスさんの社員が絡んでいるようでして、そこらへんを調べたかったのでググってみたところ本作のwikiを見つけました。
作品のあらすじや制作情報など大量に記載されておりまして。情報載せすぎじゃないか不安になるものの、作風や誕生秘話など裏背景が見たい場合はwiki読めば完結しそうな位、情報が記載されておりました。作品見る前であれば閲覧は控えた方がいいと思います。結構根底に触れる情報がありすぎますので。
エンドクレジット見ていた時にニトロプラスさんの方が出てきたときには、以前に安田さんが勤めていた関連の知り合いなのかなと深読みしてしまいます。庵野さん含めカラーの作品もそうですが、過去の知り合い伝手で成り立っているのがアニメ業界なのかもなぁとしみじみ感じます。こういうところに思考を巡らせるようになったのは年取ったせいかもですが。
おわりに
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以上、「TikTokフォロワー数約290万人」でも動員数が1/100レベルなんだなぁとしみじみ感じたレポでした。もっと動員数増えてもいい作品だと筆者は思います。つまるところSNSで話題になったとて…が、現代社会なんだなと再認識しました。
正直、10万人動員に到達するクオリティは持っていると筆者は思います。そのくらい分かりやすく、ハマれる作品だと思います。ストーリーに物足りなさを感じるって?こういうのでいいんだよってことさ。ストーリーを深くし過ぎなのは現代までの多様な作品に溺れすぎってことさ。
ラフな気分で見に行ってほしい。次回作(別ものストーリー)も2027年に放映するらしいので、そちらも期待だ。そっちはSFではない戦闘ものになりそうなので本作とはベクトルが違うだろう。期待大だ。
さて、これから視聴する読者様がた。上映時間がかなり辺鄙になっているのでご注意を。新宿に深夜2:30に見る人って誰がおんねん!見終わったら始発やぞ。アレか飲み明かしてノリで見に行くって寸法ですか。その枠に入る作品ではないとは思うねんけどなぁ。
「それじゃ、また来週!」
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