【SLAM DUNK Gl】107話「トライアウト当日」
木暮公延が理事を務めているJBAリーグはプロ化を推奨しCBAリーグから脱退し立ち上げたリーグである。
地域密着で人気はあったが、対立から日本代表にはなれない現状や歴史の長さからCBAリーグより下に見られ、実際にはセミプロでサラリー面でもCBAリーグに見劣りをしているというのが現状だった。
所属選手も日の目を浴びないという状況の中での新たなプロリーグ、ユナイテッド・ジャパン・バスケットリーグ、UJBリーグ開幕を待ちわびていたのが、JBAリーグ所属の有力選手だ。
古本興業が運営しUJBリーグに新規参入させるヴィルフェーダ大阪は、このJBAリーグのチームがベースとなり新たな戦力の発掘としてトライアウトを開催する。
「内定選手もトライアウトに参加しますが、それはあくまで試合形式の人数合わせや、うちの選手との相性も評価対象に入れるためですが、首脳陣の指示であなたは新チームの大黒柱だから、場外から俯瞰して見てほしいとのことですよ。」チームスタッフ
「そうなんか?」
「ええ お願いしますね。土屋さん。」チームスタッフ
「わかりました。」
「楽しみにしてええんですよね?」
「いいと思いますよ。」チームスタッフ
JBAリーグで日の目を浴びなかった実力者。
ヴィルフェーダ大阪の中心を担う選手こそ、大阪府、大栄学園出身、
土屋淳だった。
長身のフロアリーダーでの万能なプレーは、どことなく仙道彰を彷彿させると陵南高校の相田彦一にもすでにチェックされていた逸材である。
そしてトライアウト当日、大阪に向かう桜木花道には宮城リョータが帯同していた。
「電光石火の宮城リョータです。このチャンネルでも度々タッグを組んだ桜木花道が、ヴィルフェーダ大阪トライアウトの推薦状が受理され本日、大阪に向かっています。今回は密着企画です。」宮城
「どうだ? 心境は?」宮城
「・・・つ つ 通過点・・ に決まってるだろ・・・。この天才がこんなところで・・。」桜木
宮城はカメラを向け、
「はい! 桜木花道 緊張してまーす。」宮城
「まぁ 花道よ。午前は体力テストでボールはほとんど使わねーし、そこで緊張ほぐせよ。そっちは大丈夫だろ?」宮城
「フン 誰が 緊張してるって、、、?」桜木
「おめーだよ。」宮城
もう一人、トライアウト会場に向かう男がいた。
「ヴィルフェーダ大阪。まずチームの中心は土屋淳で間違いない。このトライアウトでどんな選手を獲得するのか? 一説にはあの南さんが戦力外通告を受けてエントリーしてるっちゅう話や。退路を断たれての大阪凱旋や、、。注目しないわけないっちゅうねん。」
陵南高校出身、相田彦一
現在は姉、相田弥生と同じく、週刊バスケットボールの記者を務めている。
「要チェックや。」彦一
続
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?