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【SLAM DUNK Gl】110話「巻き込み事故」
午前のファンダメンタルテストをクリアした4人。
「はっはー(笑) 余裕のクリアだ!」桜木
「緊張はとれたかよ?」宮城
「誰が緊張してるって、、、?はっはー(笑)」桜木
「はいはい。」宮城
「トオサン。ツギ、ナニやる?」べノン
「試合だ。現役プレーヤーも混じるぞ。負けるな。」花形
「トオチャン、どんな奴がいるんだ?」桜木
「お前は知らないだろうが、あの上で見ているのが、チームの主役になるであろう大栄学園出身、土屋淳だ。」花形
「大阪予選、豊玉は2位通過、大栄学園は1位通過やった。あの土屋淳にやられた。」南
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「その試合は見てましたわ。土屋淳、どことなく仙道さんタイプやと思いましたわ。」彦一
「ほう。なるほど。ツッチーを倒せばいいんだな!!」桜木
「仙道さん。大丈夫ですか?」彦一
「ん? 何がだ? あわてるな。」仙道
「仙道彰。確か県予選敗退なのに特集されとったの?」南
「それ、姉ちゃんの記事ですわ。」彦一
「頼んだわけじゃないさ。」仙道
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午後のスクリメージと呼ばれる試合だが、その名の通り振り分けとなる。しかしこのトライアウトは、人数を絞って開催されており、チームにフィットできるかも重要なカギとなるため、すでに入団が決定している選手も混ざって試合を行う。
短時間で人を変え、チームを変え。行われた。注目の仙道は、高水準のプレーを見せていた。べノンのフィジカルは目立っていたし、桜木はリバウンドというストロングポイントをアピールしていた。
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「(あの赤い髪は、、どこかで、、、確か、、、あの時の山王戦の?!)」土屋
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このスクリメージのおいて苦戦をしていたのは南烈だった。
シューティングガードへのコンバート、スリーポイントシュート、ディフェンス、従来のプレースタイルに加え、
これら全てをアピールしようとしたのが空回りしていた。
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「仙道のやつ、動きはまだ少ないが効率よく動いて、随所に光るプレーを見せているな。」宮城
「うむ。まだまだ取り戻せるなら、将来の期待値ものぞめるか?」花形
「やっぱ仙道さんや!!」彦一
「花道は良くも悪くも目立つからな、、、。」宮城
「リバウンド王!!健在ですね。」彦一
「べノンさんもやっぱ目立ってますわ。花形さんの目に狂いはないですね!」彦一
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「南がちょっと、目立ってないな、、。」宮城
「何かいろいろ考えすぎなのかもな。自分にプレッシャーを与えるのはいいが、裏目に出ることもあるぞ。」花形
桜木は南の様子を察し声をかけた。
「カリメロ。合格してーか?」桜木
「当たり前やろ!?」南
「そーだよな! じゃあ決まりだ。待ってろ!」桜木
「なんやねん?」南
桜木はベンチに向かってジャンプ、椅子の上で叫んだ。
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「合格を決める人―――!!ちまちまやってねーで、所属選手チームと試合やって勝ったら合格でいいだろーー!! もちろん負けたら不合格で帰ってやる!!」桜木
「なんだと!」
「・・・とこのカリメロが言っている!!」桜木
桜木は南に指を指す。
「な!? (なにいうとんねん!このあほ!?)」南
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南は予想だにしてない桜木の行動に驚いている。桜木は南の隣に戻り、肩を叩いた。
「がけっぷちに強い男、桜木花道。おめーはどうなんだ?」桜木
「なんや!?こいつ!?
(いや このメンタルが山王を破った か、?)」
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南は笑った。
それはまず乗り越えなくてはならない壁、すなわちプレッシャーを乗り越えた顔だった。
「桜木ゆうたな。お前を引き合わせたんは、安西さんなのかもしれへんな。」南
「オヤジは道楽が好きだからな。」桜木
「ふっ やったるわ!!」南
南も叫んだ。
「せやねーーん!! その方が シンプルでわかりやすいやろーー!!」南
「よーーし!! そしてどうせセンド―は合格だって空気が流れてるぞーー!! それはこの桜木が許せーん!! それは今、話題の忖度ってやつじゃないのかーー?? センド―もやるぞ!!」桜木
「桜木さん!! 何を余計なこと言うてまんねん!?」彦一
「ははは(笑) 花道節健在だな!」宮城
「良くも悪くも目立つか、、、?」花形
「何?? 仙道も?? おもしれーじゃん! やれやれーーー!!」
まわりの雰囲気もあおってくる。
「こりゃ まいったな。」仙道
「フン。まんざらでもねー顔してるぜ。」桜木
「まぁ これくらいの山は登んねーとな。」仙道
「ノンちゃん!! 付き合え!!」桜木
「オーー。ハナサン。オモシロイね!」べノン
チームスタッフも想定外の流れに困惑する。
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「まいったな。淳、どうする?」チームスタッフ
「おもろいじゃないですか? これからプロ選手になるんやし、プロは結果が全て。そういう世界に行くんやから、、、。入団が決定してるからといって、気持ち入ってないプレーもあったしやな。ええんちゃいますか?」土屋
いつもあっと驚く桜木花道の行動だったが、提案は受け入られた。南烈のパフォーマンスが上がらないと見るや自分のペースに巻き込んだ。
仙道彰、セバス・べノンの両者も巻き込み事故のように引きずられた。ヴィルフェーダ大阪トライアウト、最大の試練が待ち受ける。
続