【SLAM DUNK GI】161話「愛知の星」
インターハイ広島大会2回戦、大会連覇中の絶対王者、山王工業、前年度、神奈川県予選一回戦敗退の湘北高校との1戦はインターハイ史上最大の番狂わせとして今もなお語り継がれる。
激闘に打ち勝った湘北の注目度は増し、会場は盛り上がりを見せた。
「出てきたぞ! 湘北! 主将の赤木はいいセンターだ!」
「RU!KA!WA! RU!KA!WA!」
「流川だ! もはや沢北と同格だぜ!」
「小さいけどスピードでかき回す宮城は欠かせないよな!」
「いやーー山王戦のMVPは三井寿だ!」
「あれっ!? 赤坊主は?」
「桜木、、、、やはりケガは重症なのか?」
ジャイアント・キリングを成し遂げた湘北の3回戦の相手は全国大会常連校、名門の愛和学院。
既に全国に名を轟かす存在として待ち受けたのは、
「愛知の星」
という異名で確かな地位を築いていた諸星大だった。
「まさかここで、山王以外を相手にするとは思わなかったぜ。赤木、俺たちに慢心はないぜ。」諸星
「全国制覇が俺たちの夢だ。」赤木
「流川。もはや沢北と同等、それ以上だと思って叩き潰す。」諸星
「できるもんならしてみやがれ。」流川
愛和学院の抜かりない準備と会場の熱とは裏腹に湘北に死闘に続く連戦を戦い抜く力は残されていなかった。
激闘を制した山王戦からの連戦、湘北高校は前日の勝利が嘘かのように愛和学院にボロ負けをした。
「流川、今日の試合のことは忘れといてやる。必ずお前はまた俺の前に現れる。」諸星
その後、愛和学院は同じ神奈川の海南と激突し、敗退。
「愛知の星」の夏が終わった。
確かな実力と人気を博した高校時代、スター街道を駆け抜けた諸星には強豪の大学からのオファーが舞い込んだ。
大学時代も大学バスケット界を代表する選手として名を馳せた諸星大。
「愛知の星」というキャッチフレーズがつけられるほどの華やかなプレーとルックス。
その人気はその後も継続した。
しかし諸星大本人はその落とし穴に気づきつつあった。
続