【SLAM DUNK GI】21話「チェアマン就任」
テルノン会長の国際試合、国際大会の出場禁止が宣言されてから、一カ月程の時が流れていたが、事態は停滞したまま進まずにいた。
しかし田岡茂一、彩子の助言を受け水面下で動いていた木暮公延のもとに連絡が入る。
「ぜひ お話をしましょう。」
木暮はスマホ片手に何度も何度も確認したが、間違いではない。
「まさか よし やったぞ!」
そこから連絡をとり、日本バスケットの可能性、木暮の思いの丈を説明し、確実に改革の一歩を踏み出した。
さらに一カ月の時間を費やし各所、調整を図り木暮は記者会見にこぎつけた。
「本日はお忙しいところお集りいただき、ありがとうございます。日本バスケット協会である、CBA、JBA
統合改革について、JBA理事である木暮のほうから発表があります。」司会
「ただいま紹介預かりました、JBA理事の木暮公延と申します。本日はJBA理事としてだけでなく新たな役職としてお話しさせていただきます。」
「テルノン会長の宣言から2カ月程、時間が経ちましたが、漸くCBA、JBA統合改革について今後の展望を皆様にお話することができます。」
「まず私はUJBリーグ設立補佐官としてチームを立ち上げ準備を進めてきました。」
「ユナイテッド・ジャパン・バスケットリーグ」
「略してUJBリーグ開幕を宣言タイムリミットである8カ月後には開幕させなければなりません。この組織の代表、UJBリーグチェアマンを選出、招聘させていただく運びになりました。我々はチェアマンとともに統合改革を進め、宣言撤回、日本バスケット界の未来を守ります。日本バスケット界の救世主に必ずなる人物であると確信しております。それでは発表します。皆様、スクリーンにご注目下さい。」木暮
木暮は挨拶をすませ、大型スクリーンを指す。スクリーンにその姿が映し出される。
短髪の金髪、赤いスーツ、がっちりした体格、サングラスの下に潜む鋭い眼光、、、、。
「おい あの人って、、、」記者
「嘘だろ? 間違いじゃなのか?」記者
記者席がざわつく。
「こんにちは ユナイテッド・ジャパン・バスケットリーグチェアマンに任命いただきました。三田良佑と申します。よろしくお願いいたします。」
三田がサングラスを外す。
「やっぱり三田だよ!」
「まじかよ!? 畑違いじゃないか!?」
木暮が選出した「三田良佑」とはいかなる人物なのだろうか。
記者団のざわつきはさらにヒートアップし、カメラのフラッシュは閃光のようにその姿を煌めかしたのだった。