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【SLAM DUNK Gl】106話「ロングバケーションの終わり」
仙道彰に投げ込まれたオーストラリア代表のジャージ。
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「ハリー。代表だなんて、すごいじゃないか?」仙道
「すごい?? その言葉はアキラにもあてはまるんじゃないのか? かつて日の丸の国旗が入ったジャージを着たことあるんだろ?」ハリー
「・・・・」仙道
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「アキラ。いつしか旅の途中で語ったことを覚えてるか?なんの意味もない途方のない旅だとしてもきっと意味がある。これは神様がくれたロングバケーションなんだってな。」ハリー
「ああ 覚えてるぜ。」仙道
「そうか。ならばここで言うよ。」ハリー
「アキラ。
ロングバケーションは もう終わりだ。」
「俺は、パラリンピックを目指す。
アキラ、もう一度言う。
ロングバケーションは終わりだ。」
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「アキラ。神様がくれたロングバケーションに意味があるってのは本当だったよ、、。俺に明確な目標や夢が見つかったんだからな。」ハリー
「アキラ。オリンピックを目指せ。」
「ハリー。俺は、、、。」仙道
「アキラ・センドウに出会えたことが神様のくれたロングバケーションの最高のプレゼントだったよ。」
「次会うのは日本のコートだ。」ハリー
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「素敵やん。」松田
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松田が感動したように仙道も心が動いたのは確かだった。
そして晴子が追い打ちをかけた。
「仙道さん。これ、、、以前言っていたやる理由になりませんか? ハリーさんの思い、松田さんの思い、私だって、、、、。」晴子
「・・・・」仙道
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仙道は、頭を整理した。
そして松田に質問をした。
「松田さん。一つ聞いていいですか?」仙道 「ええよ。」松田
「生意気な後輩がいてね。
俺を倒すってそいつは言ったんですよ。」仙道
「(桜木君!?)」晴子
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「はいはい」松田
「オレを倒すつもりなら・・・死ぬほど練習してこい。って言いました。」仙道
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「ホントに死にそうになったオレが・・・死ぬほど練習したらどうなりますかね?」仙道
松田は、仙道の質問に自分なりにおきかえて考え、答えた。
「ホントに死にそうになった人が、それを笑いに変えたら、その爆発力は エグイやろなー」松田
「仙道君も、爆発力エグイことになるんちゃうかな?」松田
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仙道は笑顔でうなずいた。
「仙道君、おいらはね。笑いを愛する人として、
この耳をね。」松田
松田は自分の耳を指した。
「一番笑い声の聞いた耳でありたいと思ってんねや。」松田
「バスケを愛する人が、死にそうになるくらいやる。死にそうになった人間がやで。
どないなるんやろうな?
そうそう出来ることじゃないわな?」
「仙道君、見せてくれや。」松田
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「・・・」
「松田さん、トライアウト、参加資格あるんじゃ?」仙道
「確かに、実績や推薦状が必要っていう規約になってるんやけどね。晴子さん、例のもの、仙道君に見せたってくれや。」松田
「あっはい!」晴子
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晴子は、タブレットからある動画のデータを再生した。
日本では流川楓がメディアに引っ張りだこになっていた。
「んどう」発言ですっかり流川の好物はうどんだと認識されていた。流川はうどんを嫌いではないのでわざわざ訂正もしなかったのだが、とうとうその真意を明かしたのだ。
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~再生中~
「うどん、、、じゃないす。」流川
「えっ?流川選手はうどんが好物ではないのですか?」記者
「食べ物のことじゃないす。」流川
「(えっと、、確か、、あの時の最初の質問は、、、、? あっ!)」記者
「日本で対戦してみたい選手がいるのですね!?」記者
「・・・せ 仙道 彰・・・」流川
「せんどうあきらという人物と対戦してみたいのですね!? だれですか?その人物は?」記者
「仙道はオレが倒す」
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流川楓のこの発言で
仙道彰は急上昇ワードに上がった。
「この流川楓君の強烈な推薦状があれば、もうええねや。」松田
「ふっ」仙道
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仙道は久しぶりに流川を見て、そして久しぶりのセリフを聞いて、心が熱くなった。
仙道はボールを持ち立ちあがった。
ボールハンドリングとそのスキルを見せ、ハリーにパスしリングへ向かった。
「ハリー!!」仙道 「アキラ!!」ハリー
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「ゴン!」 「ギシギシ」
ハリーのパスをアリウープで決めた。
「松田さん、、、晴子さん、、ありがとう。」
「ぼちぼち 行くかな・・。」仙道
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「素敵やん。」松田
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「ハリー。 俺も ロングバケーション を 終わりにするよ。」仙道
「日本で会おう。オレもハリー・テ―ヒルに出会えてよかった。ありがとう。」仙道
「アキラ!」ハリー
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仙道彰とハリー・テ―ヒルは熱い抱擁と約束を交わした。
この後、仙道彰はアメリカに残り、ストリートバスケに明け暮れ急ピッチで調整した。
ヴィルフェーダ大阪のトライアウトまで一カ月余り。
消えた天才が目覚め、日本へ帰国する。