【SLAM DUNK Gl】139話「牧紳一らしからぬ行動」
アフリカ系チームと決勝戦、サミュエル・謙信というハーフの日本人との対決の末、敗れた。
翌日、見送るチームメート。
「シンイチ、サンキューな。」エリック
「優勝出来なかったのは残念だったが、いいプレーだったぞ。シンイチ。」ジャック
「あんまり考えすぎるなよ。確かにあのサミュエル・謙信のプレーはスーパープレーだが、あれはそう何度も出来るわけじゃない。一見、大味な技だが繊細なプレーだ。」アレックス
「フン 俺もとんでやるぜ。次は倒す!」桜木
「ラスト、俺のアンクルブレイクに対応できたとは言えない。まだまだ荒削りな面はある、」アレックス
「課題も見えたし、来てよかった。」牧
「シンイチ! 俺たちは仲間だ! いつでも訪ねてこい!」ジャック
「みんな サンキュー。」牧
牧紳一、日本に帰国。モヤモヤが取れないまま、機内で浮かんできたこと。
牧紳一、25歳シーズンが開幕した。代表復帰をもくろむシーズン、CBAリーガー、ましてや有望な代表格の牧にとって、衝撃的な出来事が起こる。
それがテルノン会長の国際試合、国際大会の禁止宣言である。
ルーキーイヤーに代表待望論が起こった際に牧は、
「代表に選ばれても選ばれなくてもやることは変わらない。準備をするだけ。」
そう答えた。
しかしこの宣言は国をあげてのショッキングな出来事だった。リーグ全体としても、モチベーションを保つことは容易ではなく、どの選手とて最高のパフォーマンスを発揮しずらい状況にあった。
そして同年、この状況に立ち上がったのがJBAリーグ理事の木暮公延だった。
牧は日本が注目するJBAの記者会見を見ていた。
「木暮、、。どうする?」牧
木暮から発表されたのは、統合リーグのユナイテッド・ジャパン・バスケットリーグの開幕とそれに向けてのチェアマン就任だった。
そのチェアマンこそがルーキーイヤーにイタリアで会った三田良佑だった。
「!? 三田? 三田良佑がバスケにかかわる、、、?」牧
イタリアでの三田良祐のプピッチでの振る舞いとピッチ外での振る舞いは牧にとって鮮烈な記憶として残っていた。
牧は自然と木暮と三田の動向に注目をするようになっていった。
ワイドなショーでの三田の発言も見逃さなかった。
「三田さんが日本にチームをつくるかもしれない?」牧
飛躍のシーズンとは言えなかった。
しかし徐々に悪夢の宣言から明るい兆しが見え始めていた。
そして牧はシーズンオフにアメリカへ再び行くことを決意する。
目的はシンプルだった。
アメリカでプレーする三田良佑に会うこと、
これは後先を考えた行動ではなかった。
1年前に体験した環境の違い、破天荒な桜木花道のマインドに触れた牧が起こした今までとは違う行動だった。
そして三田良祐にイタリアで言われた
「ライバルに差をつけるなら環境を変えてほしい。」
という言葉が浮かんできたからであった。
三田の所属するチームの練習場へ、とにかく独自に足を運んだ。
練習が終わり引き上げる三田は、サポーターに囲まれていた。
その時、牧紳一らしからぬ?行動を起こした。
三田に向かって叫んだのだ。
「三田良佑選手! いや三田良佑チェアマン! 日本でバスケットをやっている牧紳一と言います! 私は現状、一介の会社員に過ぎない! 会社員としては失格かもしれない。しかしあなたに言われた言葉、ライバルに差をつけたいなら、何か物足りないと感じたなら、環境を変えてほしいと! その衝動を抑えられずこうしてあなたに会いに来ました!」牧
「!?!? なんやねん?? あれ 彼は?」三田
「あなたが開幕させるUJBリーグ、あなたが作る新規参入チームに入団したい!」牧
牧はシンプルにその思いを言葉にした。
「(イタリアの時の?牧紳一、、)。」三田
三田はニヤリと笑った。
そして牧に
「牧さん! いいっすねーそういうの好きっすよ。ちょっと話そうや。待っといてください。」三田
牧紳一らしからぬ行動だったかもしれない。
しかし殻を破ろうとする言葉が三田良佑に届いたのだった。
この後、牧紳一と三田良佑は会談を設けたのだった。
続
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