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docket store という、ミニマリズムの先を探すおしごと

2018年10月。私は大阪の北に位置する箕面市で雑貨屋さんをはじめました。

大学を卒業してから10年間、無印良品で働きながらも悶々と考え込んでいたことをサービスとして試すためです。

それは「ラベリング」サービス。

そうです。あのミニマリスト御用達の無印良品の商品は、何も表面に記載されていないため、中に何が入っているのかわからない。それが私の心にもやもやっとしたなにかをずっと与えていたのです。

今回のノートはdocket storeの仕事である「ラベリング 試行錯誤の歴史」を簡単にまとめたものとなります。

素敵な雑貨屋さんで買った商品や無印良品で買った素敵なデザインを汚すことなく手軽にラベルを作って送ってくれるサービスがあればいいのに・・・。ストレージラベリストなんて小洒落た名前をつけて、いろいろ試す日々が続きました。

初めに考えたのは感熱紙ラベルシールをつかったラベル作成でした。

プリンターで印刷したりするのは手間でコストもかかる。でも、テプラをつかうとどうしても日本の会社の事務所・・・という感じが拭えない。

なんとかしていい手はないものかと模索する中で、サイズにも自由がきき、コストも半端なく安い感熱紙ラベルプリンターは非常に面白いものとして私の目にうつりました。実際にいろいろな現場で即興で試す上では非常に便利で活躍してくれました。下の写真はその試行錯誤の色々です。

しかしながら、経年劣化や単体では商売にならないことなどから、他の道を探ることになりました。そして見つけてしまったのが「ペンプロッター」というものの存在でした。

アメリカのEvil Mad Scientist社という名前からして攻めてる会社から出ているペンプロッター Axidraw v3。この機会は自分の好きなペンをセットすれば、平面にパソコンから読み込んだデータを書き込むことができるという大変おもしろい機械で、海外のアーティストたちはジェネラティブアートという数式等からアートを作り出す手法にこの機械を活用していることをインスタグラムで知りました。

その中で、ハンドメイドのギターに自社のロゴをこの機械で書き込んでいる人を見た私は、ミニマルなデザインに直接ラベリングをすることができれば、最高に格好良いものになるのではないかと熱くなり、すぐ取り寄せてしまいました。

しかし、このペンプロッターも素材によっては対応できないことや、設置方法の僅かなズレで斜めに記載してしまったり、ペンが引っかかって汚してしまうこともあり万能とまではいきませんでした。

それでも諦められない私は、ブラザーから発売されたScanNcut DX SDX1200という機種を手に入れ、カッティングシートの自作も始めることにしました。

このようにラベリング方法という気にしない人は全く気にしない分野をしつこく調べてはトライしている店主がやっているお店がdocket storeです。

クリエーターというのはおこがましいですが、ミニマリストになりきれない私が考えているのは「家のインテリアは家族にとっての公共空間」であるということです。

ミニマリズムな空間には、使う側のものの場所の暗記が試されます。

でも、果たしてそれは万人にとっての良い解答なのでしょうか?

家族という近しい他人の頭の中は自分とは違いますし、歳を重ねて成長、成熟、老化していく人間にとって、美しくかつ使いやすい空間というのは時期によって違うようにも感じられます。

ミニマリズムというのは美意識と使い手の能力、家族の理解を必要とする一つの答えではあるけれど、唯一無二の正解ではないし、きっとその先がある。

できればモノの美しさを損なわずにラベリングできればなおよし・・・というのがdocket storeをはじめた私の考える理想です。

まだまだよちよち歩きの店舗ですが、ご興味のある方はぜひその旅路をたまにのぞき見ていただければ幸いです。

#私の仕事 #整理収納 #ミニマリズム #インテリア

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