この note は、2023年11月6日付の情報をもとに作成しています。利用の際は、必ず公式の情報を確認してご利用ください。
2023年11月6日に行われた DevDay で大きな発表がありましたね!
GPT-4 Turbo
Assistants API
JSONモード
seed値
GPT-3.5 Turbo アップデート
などなど、ちょっと一つ一つを解説していく記事が書けるくらいです笑
しかし今回は、教育関係者向けに関係しそうなサービス規約のポイントを解説していこうと思います!!
サービス規約
この発表の内容にばかり注目されていますが、サービス規約も更新されていました!
この note でもよく書いていますが、AI を使うときにはその規約はよく確認する必要があります!
今回も新しい機能が出てきたので、こう言う時こそ、何が変更されているのかをよく確認しましょう!
1.API
日本語翻訳すると、
これを読むと、
OpenAI の API を用いて生成された成果物(例えば、AIが生徒のプロンプトに従って何かを出力させた時)が、第三者の知的財産権を侵害してしまった場合、OpenAI はある条件下でその責任を負うことになっています。
しかし、次のような状況では、責任を負ってくれません。
1.1 知っていた場合
著作権や肖像権などに関わってくる内容ですね。
これは、また別記事で解説しようと思うのですが、生成AIが作る成果物の著作権問題は、今かなり話題ですね!
と言われています。
例えば、生成した画像があったとします。
それが誰か有名キャラクターや有名人に似ていると言うことを認識して、その有名であることを利用して商売などをしてはいけないと言うことですね!
たまたま出てきた有名人の画像でポスターを作ったら、その人がスポンサーについているように見えてしまいますよね!?
ただ、生成される人物は、世界中探せば、きっと似ている人物はいるはずです。
それをどこまで探さないといけないのでしょうか?と議論すると、その基準はとても難しいと思います。
そのため、この規約に書いてあるように、著作権侵害をしているかどうかを認識していたかはとても大切になると思います。
そのため、情報の授業での著作権や肖像権の単元はとても大事になりますね🤨
1.2 安全機能の無視
OpenAI が提供する引用表記やィルタリング、安全機能、または制限を無効にした、無視した、または使用しなかった場合です。
これは、言わずもがなですよね。
OpenAI のサービスを利用する用途に使用してはいけないことが決まっています。
それは、
にも記載があるのですが、次の項目が禁止事項です。
OpenAIのモデル、ツール、サービスの使用禁止事項
児童性的虐待: 児童を搾取したり危害を加えたりする素材またはコンテンツ。
嫌がらせや暴力的なコンテンツの生成: アイデンティティに基づく憎しみや暴力を助長するコンテンツ。
マルウェアの生成: コンピューターシステムを損害する目的のコード生成。
危険な活動: 兵器開発、軍事と戦争、重要インフラの運営など。
自傷行為の促進: 自殺、切断、摂食障害などを描写または助長するコンテンツ。
経済的損害のリスク: 連鎖販売取引、ギャンブル、給料日融資など。
詐欺的または欺瞞的な活動: 詐欺、組織的不正行為、盗作、学術不正、アストロターフィング、偽情報、スパム、疑似医薬品。
アダルトコンテンツ: エロチャット、ポルノなど。
政治活動: 大量のキャンペーン資料の作成、特定の層に合わせたキャンペーン資料の作成。
プライバシー侵害: 同意なしに個人を追跡または監視する行為など。
無資格の法律行為: 法的アドバイスや財務上のアドバイスの提供。
医療情報の提供: 特定の健康状態に関する情報の提供。
ハイリスクな政府の意思決定: 法執行、移住、亡命に関する決定。
Written with ChatGPT
一般的な内容ですよね。
入力時点でエラーが出ますけど、そもそも違反が繰り返される場合などは、アカウントの一時停止または終了を含む、さらなる措置が講じられる場合があるので、遊び半分で行うと大変なことになりますね。
当たり前ですけど。
1.3 改変・組み合わせ使用
生成された内容を改変したり、OpenAIが提供しない他の製品やサービスと組み合わせて使用したりした場合です。
別のサービスと組み合わせたら、そりゃ責任負えないですよね。
1.4 使用権の不備
教師や生徒が、生成された成果物を生み出すために必要な元データやファインチューニングファイルを使用する正当な権利を持っていなかった場合です。
そもそも、ファインチューニングをするところまで、先生がするとは思えないんですけど、一応!笑
OpenAI API を使って、専用のチューニングをすることができます。
例えば、その学校の規定や校則などを学習させて、専用のAIを作る!
みたいなことですね。
これをするためには、それらを教えるためのデータを入れないといけないんですけど、そのデータの所有権というか、使用する権利があったかどうかです。
知らない人や他社、他校のデータを無断に使用してはいけませんよね!
1.5 商標権の問題
生成された成果物を商取引の文脈で使用し、それが商標権や関連する権利の侵害を引き起こしたとされる場合です。
商標権は、ある商品やサービスが特定の事業者から提供されることを示すための権利です!
商標には、ロゴ、名称、スローガンなどが含まれます。
教育の現場でAIを利用して得られた成果物に、
生徒がプロジェクトで有名なブランドの商標を使用し、それが広く配布される教材やオンラインで公開されたとすると、この行為は商標権の侵害とみなされる恐れがあります。
これは、1.1 知っていた場合 にも繋がってくる内容ですね!
1.6 第三者のコンテンツ
侵害が主張される成果物が、OpenAI のサービス外の第三者が提供するコンテンツに由来する場合です。
第三者のコンテンツに関する侵害は、AIが生成した成果物が、許可なく第三者のコンテンツ(文学作品、映像、音楽、記事など)を引用または複製している場合に発生します。
OpenAI の API を使って出た成果物が、たとえば著名な著作物の文章を無断で使用している場合、その著作権を持つ第三者から侵害の主張がなされる可能性があります。
これは、OpenAI が直接提供したコンテンツではなく、API がアクセスした外部の情報源からの情報を基にして生成したものであるため、OpenAI はこのような侵害に対しては賠償責任を負いません。
両方のケースで、教育者は商標や著作権の基本的な知識を持ち、AI を使用する際はこれらの権利を尊重するよう注意深く監督する必要があります。
特に商用目的でAIを利用する場合には、権利侵害のリスクが高まりますので、事前に適切な許諾を取得するか、侵害のないよう慎重に成果物をチェックすることが重要です🚀
2. Beta Services
まとめると、
提供状態: ベータサービスは試験的に「そのままの状態で」提供される。これは、開発途中のサービスを意味し、正式なリリース版としての品質や安定性を保証するものではない。
賠償責任の除外: ベータサービスに関しては、OpenAIは万が一ユーザーが損害を受けた場合でも、賠償責任を負わない。
保証の否認: OpenAI はベータサービスに対し、利用可能性、連続性、エラーのない状態、コンテンツの安全性といった点についての保証を一切行話ない。
リスクの承知: 教育者はこれらのベータサービスを使用する際、潜在的なリスクがあることを理解し、自己責任での使用を承諾する必要がある。
法的制約: ただし、法律で明示的に保護されている権利に関しては、この「保証の否認」が適用されない場合がある。
Written with ChatGPT
って書いてあるものは、開発途中だから気をつけて使ってね!!
ということですね。
3. ChatGPT Enterprise
ChatGPT Enterprise っていう Plus とは違うサービスがあるんですけど、その規約ですね。
学校で、これを導入しているところはないと思うので、省略します!
4. Codex and Code Generation
OpenAI Codex は、⇩なんですけど、ChatGPT や GPT API で事足りてますよね。
この規約は結構大事だと思って。
オープンソースライセンス
そもそも、オープンソースっていうのは、誰でも自由に使えるソフトウェアのことで、その設計(コード)が公開されていて、誰もが改善や配布を行えます。
ただし、使用するには特定のルールに従わなければならないことが多いです。
例えば、改変したソースコードを公開する義務や、元のライセンスと同じライセンスで配布する義務などです👍
生成されたコードが適用されるライセンスについて理解して、それに従うことが重要になります🎓
それぞれのライセンスの内容を理解し、その条件に従うことが、コードの共有と利用の基本であることを教示する必要があります。
生成したものが、以前他の人が書いたオープンソースのコードに基づいていることがあります。
もしそのコードを使って何かを作るときは、元のコードの「ルール」、つまりオープンソースライセンスを守る必要があります。
というのは、とても大事なことです。
教育現場では、学生や開発者に、オープンソースコミュニティの慣習や、ライセンスの条件を理解し、適切に適用する方法を教えることが大事かもしれませんね。
教える際には、ただコードを書く技術だけでなく、コードの「ルール」も理解してもらうことが大切です。
正しくコードを共有し、使うことができることがこれから必須のスキルになるのでは!?
5. GPTs
今回の発表であった、自作できる GPTs の利用に関する規約ですね!
有償版を使ってないと該当しないですけど、自分用の ChatGPT を作れるサービス!という感じです。
作るときには、
ちゃんと、OpenAI の規約やポリシーに準拠しているかを意識しないといけません。
また、法的理由やセキュリティの問題がある場合や、利用規約に違反していると判断した場合には、削除されることもあります!
そして、その作成されたものは、OpenAIのブランドガイドラインに従う必要があります。
その上で、OpenAI が直接作成したり、サポートしたり、承認したりすることを示唆するようなことはしてはいけません!
OpenAI との正式な関係を錯覚させることを避けるためです。
例えば、自分が作成した GPT が OpenAI の公式の製品であるかのように宣伝することは禁止されています。
このサービスによって、自分専用の GPT を作れたり、学校専用、教科専用を作ることができるかもしれませんね!
ただし、使うときには、OpenAI が作成者でない限り、GPTは他のユーザーによって作られていることを理解してください!
ってことですね。
利用規約に違反する GPT もあるかもしれません。
そして、OpenAI および GPT の作成者は、事前の通知なくいつでも GPT を削除することがあります。
それに依存しすぎないことが大事ですね!
6. Image Capabilities
これは、別の利用規約でも触れられているものです。
特に、(b) の記述は、前述した通り、似た人が出てくる可能性を鑑みてものだと思います。
ちなみに、別のサービスを使ったり、ファインチューニングをするときには、特定のキャラクターや人物を学習に使っていることを認識しているかどうかも大事になります。
学習させるデータに入っていることを認識していたら、そこから出力されるものも、有名人に似てくるのはわかるよね?
ということですが、この辺りは改めて。
7. Plugins and Actions
ここも、まだ特に触れなくていいかなと思うので省力します!
8. Voice Conversations
ChatGPT では、音声会話をしたり、話している内容を ChatGPT に表示したりできる機能が追加されています。(有償版)
その利用については、非商用目的に限定されるということですね!
ここは、使うことはあるのかな?ないかもだけど、
今後生徒が使っていくときには、知っておいても良いかもしれませんね!
最後に
以上、とりあえず更新されたサービス規約について関係しそうなところを確認していきました。
冒頭にも書いたように、最新の情報は、公式のサイトをよく確認をしてください。
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