今のクオリティであの時代のエジプトが見たい。キャストも豪華客船も期待の「ナイル殺人事件」見た
Death on the Nile / 2022年製作の映画
鑑賞:2022.6.28 記事公開:2022.8.25
監督:ケネス・ブラナー
脚本:マイケル・グリーン
原作:アガサ・クリスティ
原作も他の映像化作品も見てないので、アガサ・クリスティ作品を初めて楽しめているケネス・ブラナーのこのシリーズ。今作は劇場が間に合わず配信で鑑賞。
思っていたよりも良かった。
事件の動機や関連した犠牲者など、颯爽華麗な前作と違って割り切れないものがあり味わい深い。
こうして考えるとあんまり不幸になる人が画面内にいないオリエント急行は純粋にミステリの爽快感だけを後味として楽しめる稀な展開だったんだと思う。
一番気になったのはアーミーハマー久しぶりに見たな。元気そうでよかったって見てる間中ずっと思ってた。
ガルガドットがどう見えるか興味があったけど、いまいちノレなかった。神のような力を持て余している宇宙人や精神病みの覆面超富豪、全身入れ墨ボサボサロン毛髭なんかと並んでも、存在感が劣らないほどのゴージャス美人が、今作の老人が多い出演者に並ぶと浮いて見えていまいち落ち着かない。1人だけCGで作ったみたいな美人がいるな、って思ってしまう。ガルガドットリハビリが必要っぽい。
なので、事件発生後は割と見やすかった。
キャストはそれぞれ魅力的。皆容疑者なのでバランス良く持ち場があって、皆それっぽい。
ポアロはあんまり覚えてないけどオリエント急行と随分印象が違うように見えた。あれ?こんな人だっけ?と。それを置いておけば、今作のポワロは葛藤を抱えた人間味の伝わる役柄で良かった。
映像は相変わらずリッチ路線。前半は舞台やエジプトの情景が、後半は豪華客席が美しい。衣装も舞台も凝っていて見応えがある。これはやはり劇場鑑賞推奨だったかもしれない。
ヨーロッパ貴族のあり方などあんまり馴染みのない部分を見れたのも良かった。
ラストは自作へのつなぎじゃなかったけど、もうシリーズは無いのだろうか?
それともあれが事件化するのだろうか?
個人的には贅沢にアガサクリスティを楽しめるので、次々と豪華キャスト豪華ロケーションでケネス・ブラナーに映像化してただきたい。