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飲み物と思い出

朝は時間がない。
今のうちに明日持っていくためのお茶を確保しようと深夜、湯を沸かす。
ペットボトルは今日のままだ。
ラベルには生茶ほうじ茶と書かれているが、作った緑茶を入れてみる。
上出来だ。
次の日、人がいる前でペットボトルを取り出してみる。
誰も気づかない。
しめしめと思いながら、お茶を飲む。


昨日の夜、友達と会った。
私はスーツで、彼女は疲れた私を労ってくれた。
「おつかれさま」と、帰りにレモンティーを買ってくれた。
その後しばらく駄弁り、遊んだ。
レモンティーを振るだけのASMRにツボって、意味もなくレモンティーはアワアワだ。
レモンティーでふざけ、遊んでいたからべこべこアワアワだった。
「明日の発表頑張ってね」
うまくいくか不安でいっぱいで、必ずこのべこべこアワアワなレモンティーを持って行こうと決めた。
いざ、プレゼンが始まるとき。
心臓はドキドキ張り裂けそうだが楽しかった夜を思い出す。
あの子の優しさを思い出しながら、レモンティーを飲む。


発表は成功した。
みんなで後日集まった。
あの日はああだったね、この日はこうだったね、と初めて会った時の日を思い出しながら笑い合う。
あの日は知らなかった、みんながこんなにも個性豊かで人間だったなんて。
私は心の中で思い出す。
踏み出すきっかけになったあの時を。
背中を押してくれた先生の言葉や情景を。
素敵な経験ができた。友達もできた。
踏み出してよかった。
[ラッキーだったな]そう思いながら、カシオレを飲む。


水を飲んで、私は生きてる。
きっと明日も同じように生きている。
その時隣には何の飲み物があるんだろう。
水と生きるって、そういうことなのかな。

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