「感性を回復する」ファミリンが社会に存在する意義
ファミリンを創業して、様々な経験を通してVisonを変えてきました。但し、自分では根底は変わっていないと思っています。改めて、なぜファミリンを創業し、何を目指しているのかをご説明をさせていただきます。
私は20歳の時に東京で暮らしていました。夜に、窓の外を見て明るい部屋のお家を見て「俺も遊びに行ってみたい!」と思ったことからファミリンが始まりました。純粋に楽しそうだからが理由でした。
そう思うには、今になって背景があることも分かりました。
🔸社会は感性が劣化している
社会は便利・効率を追求しています。そのようなメリットはあるものの、デメリットも多分にあります。人の人との心を交わしたコミュニケーションの機会が激減してしまうということです。
理由はなぜか。便利・効率を追求すると、コストパフォーマンスの低いものは排除され、工場のように流れ作業の世の中になるからです。そうすると、個人商店などは潰れ大型スーパーやコンビニが中心の生活になります。
今までは「〇〇のおばちゃんだから安心」という人を信じて感情的な安心がありましたが、今では大型スーパーやコンビニという「仕組み」を信頼しています。つまり、人を信じる力や見極める力を使わずに、仕組みに依存していることが分かります。
🔸人は何かに依存すると力を失う
分かりやすい例で言うと、人は天気を予測するのに天気予報を使います。天気予報がない時には風や曇の動きを見て天気を予測していました。しかし今では天気予報なしに天気を予測出来る人は、都心の人にはかなり少ないと思います。さらに身近な例だと、私たちは道に迷った時にGoogleマップを使い、人に聞くことを躊躇します。多くの人は、数年前までは人に道を聞くことのハードルはありませんでした。このように、何かに依存すると力を失うことが分かります。
🔸喜びに満ちた生き方
喜びや幸せはどう感じるのか。僕は人の力になった時、人から感謝された時でした。例えば、上記の話の続きだと、道に迷った時に人に聞いて親切に教えてくださった時には、とても嬉しくなりました。また、バスを降りる際にお金が足りなくなった外国人の方がいて僕が代わりに300円支払った時には感謝してくれました。感謝されなくとも、困っている人の力になれた時とても嬉しい気持ちになりました。助けが必要不可欠な状況であればあるほど、僕は底から力が湧き出ていました。
しかしテクノロジーに依存すると、人を頼るシチュエーションは減るので、人と人との感情を交わしたコミュニケーションが今の社会では激減しています。これを危機と感じています。
それは定期的に感性は磨いていかないと腐ってしまうからです。植物に水という栄養を与えます。栄養を与えなければ枯れてしまいます。人の心にも栄養を与えなければ枯れ果ててしまいます。
人が人しか持っていない心の強さが失われていきます。そのような生き方が本当に心から良い人生だったと言えるでしょうか?AIとの違いは何になるのでしょうか?
🔸具体的に何がどうなっているのか
社会はこのような流れになっています。
①社会ベースから国家ベースへ
②信頼ベースから不信ベースへ
③多様性ベースから均質性ベース
言い換えると、人は国家に依存し、仕組みに依存したことで、自分たちで生き方を考えることがなくなり、人を信じる力が衰え、個性が消えていくということです。
時代背景はこちらの記事をご覧ください。
🔸田舎で暮らして失われてたきた感性を回復する
どのようにして感性を回復するのでしょうか。
僕は以下の2点だと考えています。
コミュニティで暮らすこと。
予測不能な領域へ踏み入れること。
「コミュニティで暮らす」ということは、各々が協力して生きていく必要があります。どのようにして生きていくのか、自分たちで考え、行動していきます。
「予測不可能な領域を踏み入れる」の一つ目は、未知な場所への越境体験です。物理的に人や場所を変化させること、自分がアウェイになり、普段使わない力が必要になります。そして眠っている感性を使います。
2つ目は、自然と生きることです。自然の動きも同様に予測不可能です。自然や田舎の不安定な危険に身を投じることで、こちらも普段使わない力が湧き上がり、眠っていた感性を呼び起こします。
これらの理由が、地域交流のできる田舎のお家にホームステイができるファミリンを創業した理由でした。
実際にファミリンを利用してくださった方々のほとんどが「想像以上の経験でした!」「初めて使った感覚でした!」と仰ってくださいます。体験しなければ分からない本質的な価値があります。ぜひ一度ご利用いただけると嬉しく思います。お話を聞かせてください!
また、ファミリンのホストファミリーもファミリンのコンセプトに共感してくださっているので、僕はとても自信があります。
これからもファミリンの輪を広げ続けていきたいと思います。僕自身、地域コミュニティの暮らしをしようと移住したりもしていましたが、僕が人生をかけてしたいことは、感性を回復した人を増やしていき、生きる喜びを実感する人を増やすことでした。僕の人生はあらゆる手段を駆使して感性の回復を志していきます。そして共感してくださった方々も是非仲間になってくれると嬉しいです!
ホストファミリーに興味がある方はこちらからご連絡ください。
ホームステイを希望のファミラーさん(ゲスト)はこちらからご連絡ください。
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🔸今までの反省
今まで、「新しい家族の形」や「贈与社会」といったキーワードを中心に運営をしてきたこともあります。
「新しい家族の形」を見つけるために、自分の居場所を探してもを実は見つかることはなく、本当の居場所という実感は「人の力になることで生きる実感を得る」ということでした。
居場所は探して見つけられるというのは半分間違っていたと思います。人の力になることが持続的であり本質的なんじゃないかなと思います。
また、無償提供の「贈与」は、相手が自立を前提としているときや緊急時のみだと今は結論づけています。理由は、贈与して依存させると相手の自立を阻害してしまうためです。
しかし、もともと体力がない人などいるので、人助けにはグラデーションが必要であり一律化はできないというようにも思います。
以上、ファミリンのMissionVisonのご説明でした。
最後までご覧いただきありがとうございました!
ファミリン代表 杉本朋哉