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永ちゃんは正しかった

路草編集部のNです。とうとう僕に出番が回ってきた次第……。編集者のくせにこれ系が苦手で「やりたくない~」と同僚たちに日々愚痴っていました。
しかし『この話ができるまで#1 ゆうれい犬と街散歩』の記事アップをTwitterでつぶやいたところ、担当のいくたはな大先生から「制作秘話みたいな記事とても好きなので楽しみ~」と公開処刑を受けたので、泣く泣く登場です。

この呟きで覚悟を決めました……。


もちろんご紹介させていただくのは『幕末女子高生 鬼と夜明け』!!

土方歳三(左)と坂本龍馬(右)を中心に幕末志士の魂を持った女子高生のセカンドストーリー。

僕の夢を打ち砕き、そして新しい夢を見せてくれる作品です。
カッコつけた言い方してすみません。しかも総論を先に言ってしまった!?

今回の記事、過去2本の記事と少し趣向を変えさせていただきます。(編集部のSさんとSさん勝手にごめんなさい)
いち編集がいくた先生のそばで感じたことをメインにお話しさせていただければ幸いです。

まず先生にオファーしましたのは2021年9月8日。
ウェブトゥーン制作プラットフォーム「コミチ」(https://comici.jp/)にて掲載されている『龍と虎』を拝読し、戦国武将が女子高生になって百合というぶっ飛びすぎた設定、キャラデザ力、セリフのセンスに脱帽して、すぐにお声がけさせていただきました。

銀杏の葉に言葉を書いて想い人に送る。龍と虎(竹書房刊)で特に好きなシーンです。


するとその日に返信があり、とんとん拍子で話がまとまりました。翌日には「幕末志士にしよう」となり、その翌日に新撰組の土方と沖田のキャラデザが上がってきました。

最初の設定は新撰組の女子たちが昼は女子高生、夜は自警団というヤンキー漫画路線でした。

当初は先生のスピード感に混乱しました。
気づいたらTwitterで新撰組や幕末志士のキャラデザを上げてバズっていたり、一巻分のプロットが1週間、1話ネームの初稿まで3週間と驚異的なハイペース。
しかもその間、他社さんとは書籍作業をして、連載も抱えておりました。そして4児の母でもあるんです。「この方はいつ寝てるんだ」と本気で心配しました。

先生の連載開始希望が2021年12月だったので、それまでに何か話題作りしましょうとなり、ご提案いただいたのがTikTok
「本編が壮大な長編作品になるので、TikTokは主人公を新撰組の藤堂平助にしたライトな百合世界にしたい」と。主人公のチョイス含め最高です! と即快諾。

これがまたバズりまくり(トータル1600万いいね、フォロワー29万人:2023年3月3日現在 https://www.tiktok.com/@ikuta87)本編とは別に「夜シリーズ」としてカラー本も現在2冊出させていただきました。


そして満を持して2021年12月に連載開始。
読者様のアンケートはものすごい数が来て『幕末女子高生 鬼と夜明け』は超人気作となりました。

今はまだ坂本さんの一方的な片思い。二人は無事に結ばれるのだろうか……。

そんな花道の影で、僕はひっそりと自分の夢を横に置きました。僕は元々小説家になりたかった。しかし先生とお仕事をしていく中で、傑物になるための条件をまざまざと見せつけられたんです。
寝る間も惜しんで作品に向かい合う姿勢と迸る情熱。無我夢中とはまさにこういう状態なんだと。

「努力した者が全て報われるとは限らん。しかし、成功した者は皆すべからく努力しておる」鴨川会長(はじめの一歩)
「自分を裏切らない努力の姿勢が未来の結果として現れてくる」羽生善治
「いつの時代もやる奴はやるのよ」矢沢永吉


こんな格言を聞いてもどこか納得できなかったのですが、隣で誰よりも楽しみながら頑張っている先生の姿を見て、やっと永ちゃんたちの言ってる意味が理解できました。
楽しいから頑張れるし、頑張るから楽しめる。

担当編集とは、その作品もしくは作家さんの世界一のファンでもあります。
ですから自分の大好きな作品が多くの人に読んでもらたり、共感してもらえることはめちゃくちゃ嬉しいことです。

連載から1年と3ヶ月。今やpixivさん主催の「WEBマンガ総選挙」50選に選出されるほどになった『幕末女子高生 鬼と夜明け』https://webmanga-sousenkyo.com/vote/11

皆様のご投票お待ちしております!

これから先、一向に付き合う気配のない主人公の坂本竜や土方歳衣、そしていくたはな先生はどんな夢を見させてくれるのか、僕は楽しみで仕方がありません。

■書誌情報
『幕末女子高生 鬼と夜明け一』
 発売日 : 2022/9/29
 著者 : いくたはな
 本体価格 : 720円(+税)
 仕様 : B6/並製/176ページ
 ISBN : 978-4-910352-49-7

夜シリーズ(オールカラー)
『幕末女子高生 鬼と夜明け前夜』
 発売日 : 2022/6/27
 著者 : いくたはな
 本体価格 : 900円(+税)
 仕様 : B6/並製/192ページ
 ISBN : 978-4-910352-38-1

『幕末女子高生 鬼と夜明け夕月夜』
 発売日 : 2023/2/8
 著者 : いくたはな
 本体価格 : 900円(+税)
 仕様 : B6/並製/192ページ
 ISBN : 978-4-910352-65-7

■著者プロフィール
 いくたはな
 漫画家。2017年にエッセイマンガでデビュー。『幕末女子高生 鬼と夜明
 け』以外に『影と花』Webアクション(双葉社)にて百合忍者を連載中。
 主な著書として、戦国×女子高生漫画『龍と虎』『龍と虎2』(竹書房)や
 『懐かないかのじょ。』(KADOKAWA)などがある。
 HP 
@iktaa222
    Twitter 
@suitondiary
 Instagram  @
iktaa222
 TikTok 
@ikuta87
 


『幕末女子高生 鬼と夜明け』はこちらのページからどうぞ↓


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