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ロシア、大地が育む家庭料理

去年は中央アジア、ロシアに興味が湧いた。旅行記、小説、エッセイ、世界史などを手にしたが、出てくる料理が多彩だった。ユーラシア大陸の東から西までエリアが広く、気候も違い民族も異なるので一口にロシア料理と言っても色々合って当然。その割に一般的にロシア料理と言われて出てくるものは、ピロシキ、ボルシチ、ビーフストロガノフ、ぐらいではないだろうか。

本書は、ロシアの暮らしからはじめ、郷土料理として
 中央アジア
 コーカサス
 ウクライナ、ベラルーシ、モルドバ
 バルト
にわけてさまざまな料理のレシピとともに紹介されている。

ピロシキも揚げパンになっているものだと思っていたが、西側では焼きパン形式になっているそうで、言われてみれば。ロールキャベツは煮込む前に一度焼く。ロシア料理として有名なものや、ウォッカ・ワインなど、ジョージアや、ウクライナといった土壌が肥沃な地域のものが多いというのも、言われてみれば納得する。

どの地域に行っても、水餃子にとてもよく似た料理があるのはシルクロードの影響が見て取れるし、豚肉よりも羊肉が多かったり、乳製品を使用した料理が多いのもかつて遊牧民との関わりが多かったことの影響なのは明らか。

日本料理と言われて、寿司、天ぷら、刺身となるのは解像度が低すぎる。北は北海道から、九州沖縄までさまざまな料理が、地域と気候に合わせてあるように、ソ連・ロシアも少し解像度を上げると、さまざまな違いが見えてくる。

いくつかのページの料理の説明に「慣れればとても美味しいです」とあるのは正直な感想なのかもしれない。日本は他の世界ではみられないほど、各国の料理を本格的に食べることができる国だというが、「本格的」=本国の味と同じであれば美味しく感じるかは、ちょっと違う。やはり日本人の口に合うようにアレンジがされている方が、美味しく感じると思う。さて、どちらが良いのやら・・・

#ロシア #中央アジア #家庭料理  

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らんさぶ
街歩きがさらに楽しくなるものがあるといいな