あなたは誰 〜教室編〜
彼は先生で私はたくさんの生徒の中の1人だった。
恋が生まれそうな、そんな関係性ではある。
しかし、私にとってそういう対象ではなかった。
見た目も、年齢も、国籍も、宗教も、食べ物も全部異なる。
そして、失礼を承知で本音で言わせてもらえば、タイプでない…
ダンスパーティーのあとの初レッスン、教室を見渡すと先生のすぐそばがあいていた。
直感で、私はわざとその席をとった。
あの時の変な感じが、" ただの勘違いだ ”
と思いたかったから。
いつもなら、誰に対してもとてもフレンドリーな人である。
挨拶をしてみる。素っ気ない。
そして、テキストを私の方へ置いて壁を作る。
最終的には、物足りなかったのか、それを自分側に寄せている。
あは。
もしかして…
距離とった?
いつもだったら、ものすごいニコニコ話しかけてきてくれるのに、、、
変だ。
やっぱり変だ。
この人は何なんだ。
私と何の関係があるのか。
これは恋なのか?
いや、全然そういう感じじゃない。
さっきも言ったけど、タイプじゃない。
チャラいし、適当だし、みんなの人気を独り占めしたい感じ…
失礼だけれど、ちょっと寒気がするくらい好みじゃない。(本当にごめんなさい)
何なんだ。
この引っ張られる感じ、
何なんだ。
何なんだ。
何なんだぁ。
いや、いや。
たぶん私の思い違いだな。
うん。忘れよう。
それがいい。
単に私のことが嫌だったということだな。
うん。そういうことだ。。。
そんな風に、体験したことのない何かが起こりそうな予感に蓋をしている自分がいたのでした。
次に続くー