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ラファエル前派のモデル

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エリザベス・シダルの伝記

10年以上前の記事を編集・掲載しました。元記事は削除しました。「ラファエル前派のモデル エリザベス・シダル」もよろしければ。

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ラファエル前派の画家とモデル 人物相関図

ラファエル前派のモデルの記事を投稿していたら、夫に「えらい複雑な人間関係やね」と言われました。10年前に作成した、人物相関図を貼っておきます。

ラファエル前派のモデル エレン・テリー

Ellen Terry (1847-1928)俳優一家の次女として生まれる。8歳で舞台にデビューし、16歳の時、30歳上のジョージ・フレデリック・ウォッツと結婚した。しかし、1年経たないうちに建築家のゴドウィンと駆落ちし、舞台女優として復帰した。ヘンリー・アーヴィングの相手役として、シェイクスピアのヒロインを演じ、その演技には定評があった。ルイス・キャロルやジョージ・バーナード・ショーらの文化人と交流があった。 モデルを務めた作品姉妹 G.F.ウォッツはピアノ職人の子と

ラファエル前派のモデル グレイ姉妹

Euphemia(Effie) Millais (1828-1897)スコットランドの弁護士・商人の長子として生まれる。19歳でジョン・ラスキンと結婚するが、モデルをつとめたことによりJ.E.ミレーと知り合う。ラスキンとの婚姻の無効を申し立てて認められ、ミレーと結婚した。ミレーとの間に8人の子供がある。エフィーと子供たちはしばしばミレーの作品のモデルとなった。 結婚後、ミレーは大家族を扶養するためにラファエル前派の芸術的理念とは合致しない、大衆受けする作品を量産するように

ラファエル前派のモデル 三美神

Aglaia Coronio(1834-1906)ギリシア系の実業家、アレキサンダー・アイオニデスの娘。ウィリアム・モリス及びロセッティと親交を結ぶ。ウィリアム・モリスに製本を教わり、製本家となる。従妹のマリア・ザンバコおよびマリー・スパルタリと共に「三美神」と称された。ギリシア神話の三美神の一人の名前は「アグラーヤ(輝き)」である。娘が死亡した翌日に自殺した。 Maria Zambaco (1843-1914)裕福なイギリス系ギリシア人の商人、カサヴェッティの娘としてロ

ラファエル前派のモデル ウォー姉妹

Fanny Hunt(nee Waugh,1833-1865)ロンドン生まれ、父は裕福な薬剤師だった。1865年に、38歳のウィリアム・ホルマン・ハントと結婚した。翌年、出産の際に亡くなった。生まれた息子はシリル・ベノーニ(ヘブライ語で「悲しみの子」の意味)と名付けられた。 Edith Hunt(nee Waugh,1846-1931)ファニーの死から9年後、W.H.ハントはファニーの妹、イーディスと結婚した。当時のイギリスの法律では、妻の姉妹との再婚は禁じられていたので、

ラファエル前派のモデル アニー・ミラー

Annie Miller(1835-1925)チェルシーに退役軍人の父と、掃除婦の母の子として生まれる。ウィリアム・ホルマン・ハントの注目を引いたときは居酒屋の女中で、貧困状態だった。ハントにとってアニーは、理想の美人で、レディとして教育しようと考えた。ハントは、アニーと婚約し、パレスチナへの長期旅行の前に、留守中にアニーが教育を受けられるように手はずを調え、アニーが「モデルを勤めても良い画家のリスト」を作成して、渡した。 しかし、アニーはリスト外のロセッティその他の画家の

ラファエル前派のモデル アレクサ・ワイルディング

Alexa (Alice) Wilding(1845?-84)サリーの労働者階級の家庭に生まれる。ロセッティと出会ったときは、女優を夢見るお針子だった。ロセッティにモデルとしてスカウトされるも、当時、モデルは尊敬される職業ではなかったため、最初は約束の時間にアトリエに現れなかった。しかし、ロセッティはぜひともアレクサを描きたいと考え、二度目に彼女を見かけたとき、乗っている馬車を跳び降りてモデルとなるように説得した。 ロセッティは他の画家に彼女をとられることをおそれ、独占契

ラファエル前派のモデル ファニー・コーンフォース

Fanny Cornforth 本名 Sarah Cox (1835-1906)1851年の国勢調査によると、ファニー・コーンフォースはメイドであった。1860年頃、妻エリザベスが存命であったが、ロセッティの愛人となった。エリザベスはファニーを嫌っていたとされることもあるが、彼女がファニーを知っていたという証拠はない。エリザベス・シダルの死後、ロセッティの家政婦となり、愛人関係はロセッティが亡くなるまで続いた。ファニーは労働者階級出身で教育がなく、ロセッティの家族や友人の多く

ラファエル前派のモデル ジェーン・モリス

Jane Morris(1839-1914)馬丁の娘、ジェーン・バーデンとしてオクスフォードに生まれる。10台の後半に、観劇をしていたところをロセッティとバーン・ジョーンズに見出され、モデルとなる。貧しい出自で教育も受けていなかったが、中流階級出身で、オクスフォード卒のウィリアム・モリスと婚約した。裕福な紳士の夫人としてふさわしい振る舞いを身につけるため、語学や音楽の教育を受けた。結婚後にロセッティと不倫関係に陥り、ロセッティはモリス一家と同じ家に暮らしていたこともある。二人

ラファエル前派のモデル エリザベス・シダル

2014年にブログに投稿した記事の転載です。 Elizabeth Siddal (1829-62)金属加工職人の娘としてシェフィールドに生まれる。ロンドンに移住し、婦人帽子店に勤務していたところ、画家のデヴァレルに見出された。長身で赤毛の容姿は、当時の美の基準からは外れたものであったが、ラファエル前派のお気に入りのモデルだった。デヴァレル、ホルマン・ハント、ロセッティの作品に描かれた。特にJ.E.ミレーの「オフィーリア」は有名である。ロセッティの愛人となってからは、他の画家