ブランドが絶対やってはいけないことを決める

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ブランドの“人格”を決める重要性

ブランディングをしていくときよくブランドパーソナリティっていうのを決めたりするんですけど、ブランド(企業とか商品・サービスとか)を人物化していくんですんね。会社だったら、この会社は何歳で性格はどんなで、どんなことを大切にしているのかとかを決める。
要は会社のキャラクター設定をするってことです。
これらを決めておくことで、このブランドがとるべき言動や行動が見えてくる。要は、その会社で働く人たちがブランドを体現するときの模範になるものが決まって、人によってバラツキがなくなって、それぞれの言動や行動に統一性が生まれやすい。なのでブランドのコンセプトやアイデンティティだけじゃなくて、ブランドパーソナリティを決めてブランドに人格をあたえておくことはいいことだなって思うんです。
ただ、そのうえで、ブランドに人格を与えてブランドの言動や行動をイメージさせたとき、ブランドが“やらなきゃいけないこと”よりも“やってはいけないこと”に重点をおいて決めた方がいいかなと思います。
というのも、ブランドって時代に合わせて変化もしていかなきゃいけない部分もあると思うので、やらなきゃいけないことに制限かけてしまうようなことをしてしまうとその変化に対応しづらくなっちゃうのかなと。
ただ、“絶対やってはいけないこと”というのは、どんなに時が経っても
そのブランドにとってはマイナスにしかならないことなので、そういう考えの方がいいと思います。

“やってはいけないこと”を決めることで魅力が出る

私、むかーし漫画家を目指してた頃がありまして、なんとなーく漫画を描く時のイロハって勉強したんですね。その一つにキャラクターの大切さってのがあるんですよ。キャラクターをしっかり作り込むことが大事だって。そうすることで、このキャラクターだったらこういうときこうするだろうなっていうのが分かって、ストーリー展開が組み立てやすくなる。ときにはキャラクターが勝手に動くなんて漫画家さんもいらっしゃるとなんかに書いてありました笑。
そんだけキャラクターって大事なんです。

みなさん、「ワンピース」って知ってます?あの国民的漫画の「ワンピース」です。みなさんもワンピース読んであールフィだったらこうするよな!とか考えたりするでしょ?しますよね?笑
そんなルフィにも“絶対やらない決まりごと”があるの知ってます?
それは「心の声」を描かない、です。
漫画でよくあるじゃないですか、キャラクターが思ってることで口には出していないセリフ。あれです。ルフィにはそれがないんです。理由はルフィというキャラクターは「考えるくらいなら口に出す」または、すぐ「行動に移す」ストレートな男だからだそうです。
ルフィも長い長い冒険の度にどんどん成長していっています。初期のころのルフィだったらやっていないことも今はやれています。だけど、ルフィというキャラクターにとってマイナスになるこの「心の声」の描写だけは絶対しない。この“絶対やってはいけないこと”があるのがルフィというキャラクターの魅力をより引き出しているのかなと思います。
ブランドも同じで、ブランドというキャラクターが“絶対やってはいけないこと”。これをちゃんと約束事として決めておくのがブランドパーソナリティを決めていくうえでのポイントかなと思います。

というわけで今日は、ブランドが絶対やってはいけないことを決める。というお話でした。

ブランド・プランナー下野

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