デザイン制作時にやってはいけない6つのこと

ブランディングをしていく上で、必ずデザイン制作物というのはなにかしら必要になってくると思います。ホームページであったり、それこそロゴであったり、パンフレットであったり。
じゃあ、どういった制作物(デザイン)が効果があるのか?というとですね、答えは分かりません、です笑。正確に言うと、こんな感じで作ったら効果は見込めると思います、だけど100%じゃないです、です。
なので、個人的には、これをやったらいいよ!というよりは、これをやったらダメ!といったことを押さえておいた方がいいと思っているので、今日はそのあたりをお話ししようと思います。
題して、『デザイナーが教える!デザイン制作時にやってはいけない6つのこと』です。

①「なんかカッコいいもの作ってよ」で作る。

これが一番やっちゃいけないやつです。
見た目だけの表面的なデザインになってしまって、その企業の“らしさ”が損なわれてしまう一番の要因です。ポップな“らしさ”を持つ会社が、社長の「これカッコいい」の一言でクールなHPを作ってしまうとそれは「嘘」になってしまいます。もし、このサイトの印象を持って入社した人材がいたとしたら、入社後のミスマッチに繋がりかねません。なので、ブランディングでしっかりと構築した“らしさ”にちゃんと則ってデザインしていくことが大切です。

②「結局何が言いたいの?」と、コンセプトがあやふやなまま作る。

うちの会社はこうです!という明確なコンセプトがないままデザインをしていくと、あれも言いたい、これも言いたい、それも言いたい!と情報がギュウギュウ詰めになって、結局何が言いたかったのか伝わらなくなってしまいます。何を一番伝えたいのか、をしっかりとコンセプトに落とし込んで、そのコンセプトに沿ってデザインしていくことが大切です。それ以外の情報は、後からいくらでも伝える方法はあります。

③「誰のために作ってますか?」が分からないまま作る。

つまり、ターゲットが明確になっていますか?ってことなんですけど、ここも2つ目の、あやふやコンセプトと同じであの人にも、この人にも、その人にも!となっているデザインだと、結局誰に訴えかけているのかが伝わらず、あの人にもこの人にもその人にも届かなくなってしまいます。

④「言いたいことだけ言っている」デザインにしてしまう。

ここは結構皆さんが陥りがちなところだと思うんですけど、その要因として、デザイン制作物がコミュニケーションツールであるという概念が無いからだと思うんです。コミュニケーションを取るものである以上、こちらが一方的に思いを伝えるだけのものであってはいけないんです。
じゃあどうすればいいかというと、そのデザイン制作物の誌面の導線をちゃんと考えて設計することが大事になってきます。採用サイトでいきなり「応募してください!」とデカデカと載っていても誰も応募なんてしてきません(それはそれで面白いですが笑)。どうやったら求める人材が応募してきてくれるだろう?ということを考えて、【応募する】【お問い合わせをする】のボタンをクリックしてしまいたくなるように、そしてクリックしやすいように(ここ大事!)、サイトトップページのビジュアルやスローガンから、そのボタンまで導くように設計して情報を配置することが大切になってきます。

⑤「そもそもこれっている?」と思う不要な制作物を作る。

これは、どのようなデザインにするかどうか以前の問題で、あれもこれもと手を付けるのではなく、本当に必要な制作物は何か、というものをちゃんと整理して作っていきましょうということです。
いろんなところに出稿して認知を上げていこうとするのも、確かに一つの手ではありますが、コンセプトやターゲットに沿って考えていけば、自ずと効率の良いであろう打ち手が見えてきますので、それ以外は不要な場合がほとんどです。

⑥「あれとそれとこれは、同じ会社のものですか?」と言われてしまうデザイン。

これはズバリ、それぞれのデザイン制作物に一貫性が無いということです。あのデザインは赤色だけど、こっちのデザインは青色とか、あっちのデザインは大人しめだけど、そっちのデザインはなんか派手だね。みたいなことだと、本当に言いたいことが伝わりにくくなります。その時の環境や感覚に流されず、しっかりと“らしさ”を意識したデザイン作りが大切です。
一貫性を出す手法として簡単なのは、とりあえず「ベースになる色」と「ベースになるフォント」を決めてしまうことです。極端な話、その色とそのフォント以外使わないっていう風にしてもいいと思います。一貫性が保たれる上、デザイナーからすると、その方が尖ったデザインが出来るのでいいデザインに仕上がる率が上がります。

以上6つ。
これらを注意するだけで、デザイン制作物で失敗する確率はグンっと減ります。そしてこの6つ、実はブランディングで決めるブランドアイデンティティ、つまりブランドの“らしさ”やコンセプトを守るだけでやらずに済みます。
コンセプトに沿えば、見た目だけに走らず、会社のらしさを表現した一貫したデザインで必要なものだけを、ターゲットとなる人材が応募してくれるように、問い合わせしてくれるように設計してデザインすることが出来るんです。
なので、大事なのはコンセプトとデザインを行ったり来たりすること、このデザインでいいのかな?と思ったらコンセプトに立ち返って見る、ただそれだけで採用活動におけるデザイン制作のクオリティが上がっていきます。

というわけで今日は、デザイン制作時にやってはいけない6つのこと。というテーマでお話しさせていただきました。

ブランド・プランナー 採用ブランディング認定ディレクター 下野


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