ブランドが活きる場所

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今日は、ブランドが活きる場所。というテーマでお話ししたいと思います。
ブランディングにおいて一貫性というのはとってもとっても重要なことですが、この一貫性を「どこでもどれでも全く同じつくりにする」ことではなく
一本筋、軸はしっかり残し、場面場面に応じたブランドの出し方をした方がより活きるよね。というお話です。

それぞれのブランドの立ち位置

結論は今言ったことなんですけど、先日、妻と話をしていて、妻が勤めている会社で楽天ショップを開設しているのでなんかその話になったんですね。
楽天で商品のLP(ランディングページ)をつくるときのルールがある。みたいな。こうやったら売れる、これをやったら売れないっていう話です。
で、そこで聞いた話なんですが、これ有名な話かどうか分からないんですが、ニトリってあるじゃないですか。「お、ねだん以上。ニトリ」で有名なあのニトリ。今のキャッチコピーを聞いてもらっただけでも知ってる人が多く、ブランドとして確立されているニトリさんが、自社のECサイトの構成まんま楽天ショップに持って行ったら全く売れなかったらしいんです。
これって、冒頭でお話した「どこでもどれでも同じつくり」にした例だと思うんですけど、ここでなぜ売れなかったのか?自社サイトではこのつくりで売れているのになぜ?をちゃんと整理して考えてみると、これはもう簡単で、自社サイトではニトリファンやニトリの商品を買おうとしているお客さんが買っていて、楽天ショップではニトリファンではなくて楽天ファンや楽天で商品を買おうとしているお客さんが買っているってことだからです。
つまり楽天ブランドが確立している楽天市場では、ニトリブランドを全面に出しても浸透しにくかったってことです。

一貫性と柔軟性

で、この結果ニトリさんも楽天ショップのルールに則ってつくり直したところ売上が上がっていったってことらしいです。楽天ブランドの中の一商品、一ショップとしての位置付けにしたと。
ただそれでもやっぱりそこはニトリさん、その中でもニトリブランドの一貫性は保っているので(それは色であったり写真の撮り方であったり)、
ちゃんと「あ、これニトリの商品か」とすぐ分かる。
ここがすっごく大事で、ブランドの打ち出し方をその場面に合わせた適切な形、というか柔軟に対応することで(この場合は楽天のブランド力を借りた形にはなってますが)結果ニトリブランドは損なうことなく売上に好影響を及ぼしている。
これ、ニトリさんっていう強いブランドだからっていう話じゃなくて、どんなに小さなブランドでも同じことが言えると思うので、ブランドの打ち出し方は適材適所に柔軟に考えた方がいいと思います。そのとき気をつけなきゃいけないのはブランドの軸となる部分は必ず一貫性を保っておくってことですので、そこはお忘れなく。

というわけで、今日は、ブランドが活きる場所。というテーマでお話しさせていただきました。

ブランド・プランナー下野

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