思って欲しいだけじゃなく、思わせることが大事

現状を整理し、思わせたい“ポジション”を考える

とある青年経済人の団体、いろんな会社の経営者の方や幹部の方が集まった団体ですね。それの若手版みたいなやつです。その団体に、かれこれ7年くらい前から所属していまして、仕事以外の様々な活動をしているんですね。
地域貢献事業とかキャリア教育とか、もちろんビジネスのお勉強も。
そういった団体に所属する理由っていうのは大体の人が、「人脈を増やしたい」で私も例に漏れず人脈を増やすためでした。で、ただ人脈を増やすだけじゃ意味がなくてまぁ全くなくはないですけど、そこから仕事に繋げていかなきゃいけない。じゃないとこういった団体に入っている意味は無いと思ってるんで。
なので、私がこの団体に入った時、どうやったら仕事に繋がるか?を考えたんです。
当然、仕事に繋げるには人と繋がらなきゃいけないのでどういったポジションで繋がっていこうかなと考えたわけです。

そこで、まずこの団体の現状を整理してみました。
会員数が120人くらいいて、その中に同じデザイナーという職種の人が私の他に3人いる。大体こういった団体は同じ職種の人の入会を断るところが多いので3人、私入れて4人は多い方だと思います。そしてそのデザイナーがどのような仕事をしているのかを見てみると、2人はどちらかというとデザイナーというよりはディレクターまたはプロデューサーに近い仕事をしていて
あとの1人が私と同じような仕事をしているグラフィックデザイナーでした。ただし女性です。
自分に影響があるだろうという点はこんな感じで、こういった点を踏まえて、自分の仕事に繋げるためにこの団体のデザイナーの中で「一番仕事を頼みやすいやつ」になろうと決めました。
プロデューサーちっくな2人は団体の歴も長く、なんだか敷居が高い感じがあったし圧倒的男性の会員が多く、女性のデザイナーに頼むより男性の自分に頼む方がいいと考える人が出てくるのも分かっていたし、「一番頼みやすいやつ」というポジションはいけると思いました。

自分の武器を用意する

そして、そのために今この団体で使える自分の武器はなんだろう?ということを考えました。
まず一つは「新人」であること。年齢はどちらかというと上の方だったんですがその団体では「新人」です。これはまず使えると思いました。
「こいつはどんなやつ?」と思われる貴重な期間です。
つまり、こちらからも近寄ることが出来るし、向こうからも近寄ってくる率が高い、自分を売る時間が一番稼げる期間ということです。
この「新人枠」は期間限定ではありますが強い武器だと思いました。
そして二つ目は、私の特技の一つがゴルフだったということ。
こういう団体には当たり前のようにゴルフ好きが多く、交流の手段として使えると思いました。他のデザイナーさんたちがゴルフをしてなかったというのも大きかったですね。その人たちと違う手段で交流を図れる武器になりました。
この二つの武器を使って「一番仕事を頼みやすいやつ」を思わせるために、この団体での活動をしていきました。簡単にいうと団体の活動の中では「新人枠」を使って交流し、より深い交流をゴルフでして人と繋がっていきました。そして繋がった人から依頼されたこと、団体活動の雑用でもなんでも引き受けてやりました。そしてその人から自分の話が他の人にいって、それを聞いた人が「へぇ〜どんなやつなんだろ?」ってなってそこでまた「新人枠」が発動して新たな交流が生まれる。
そうしていろんな人と繋がっていくと今度はこの中からデザインの案件が発生してきます。
ここがポイントで、ここではもうデザインのクオリティで圧倒させる。これで一つ完了です。
人と交流して依頼されたことをなんでも引き受けるだけじゃただの「なんでも頼みやすいやつ」なのでここでザ・デザイナーと強く印象づけることが大事でした。これによってデザイナーの中で「一番仕事たのみやすいやつ」と思う人が、少なくともこのデザイン案件を依頼してきた人、一人は思ったわけです。
こういうことを繰り返して大体2年くらいかけてこの団体の中でデザイナーの中で「一番仕事頼みやすいやつ」というポジションを獲得できたと思っています。

これ私の身近な例でお話しましたが、いろんな商品やサービスでも、そのものがおかれている現状を把握し、そのものが持つ武器を見極め、どのようなポジションなら生き残れるかを考え、そのポジションであると思わせていくのはとっても大事なことだと思います。

ブランド・プランナー下野

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