一旦、離れて考える

客観視できる状態をつくる

今日は私がデザインをするとき心がけていることで、必ずやることをお話します。

どんな案件でも、デザインを作り込んでいくときはやっぱり一定時間そのデザインにのめり込んじゃうんですね。集中してる時間です。その時間だけは何にも邪魔されず、そのデザインのことだけ考えていて、ひとつひとつのクオリティを高めていく作業に没頭しております。おそらく、世のデザイナーというかクリエイティブなお仕事をされている方は、こののめり込む時間というのが、一日の大半を占めるんじゃないかなと思います。そして、納得の行くまでとことん追求するので、深夜遅くまで、なんなら朝方までやっちゃうとかザラにあるんではないかと。
私は、どうやらそこまでのめり込むことが出来ないようで、夜遅くとか朝までやっちゃうとかまずしません笑
これはあくまで私個人の考えですが、没頭する時間はあって当たり前ですが、どこかで必ずその時間を強制的に解除することが必要だと思ってます。それは、この没頭する時間に欠けているもの、正確に言うと徐々に無くなっていくものが「客観的視点」だと思っているからです。だから、一旦わざとその作業から一定時間離れて、そのデザインを客観的に見るようにしています。

離れている間に思考が整理される

この客観的に見るというのはデザイナーとしてはとても重要で、没頭しすぎると自分の世界観に入っていってしまい、デザインが「作品」に近づいていってしまう。アーティストだったらそれでいいと思うんです。とことん自分の思想を表現する「作品」を創る。でも、デザイナーが作るのは「作品」ではなく「商品」です。なのでニーズを捉えるための客観的視点が必要なんです。だから私は作っているデザインから一旦離れ、脳内を一度フラットな状態にするんですね。
で、これのもう一ついいことが、この離れている時間に、没頭している間めまぐるしく回転していた思考が整理されていくんです。すごく考えても答えが出なかったものが、寝て起きたらパッと答えが出てきたことってありませんか?これは寝ている間に記憶が整理されていってるからなんですが、それと似たようなことが起きます。
こうやって思考が整理された状態で改めてデザインを見返すといろんなものが見えてきて、よりいいデザインに仕上げることが出来る。
まぁ、これはあくまで私のやり方なので、一概には言えませんが、どんな仕事でも没頭しすぎると、それが良いか悪いかの判断が付きにくくなるんじゃないかなと思ってます。なので、この“一旦、離れてみる”っていうのは、遠回りのようで実は近道だったりするので一度やってみてもいいんじゃないかと思います。

というわけで今日は、一旦、離れて考える。というお話でした。

ブランド・プランナー 採用ブランディング認定ディレクター 下野

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